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家族団欒に見る老舗の家訓

家族団欒の時間は、皆で今日あった事を話したり、同じTV番組観ながら笑ったり。昭和時代にあったTV番組のチャンネル争いを兄弟だけでなく、親子でもやっていたなんてもう死語ですね。

最近の家族団欒の風景はどうなのでしょうか?食卓で同じTVを観ながらとか今日あった事を語り合うことも少なく、傍らにスマホが置いてあったりして?

今はデジタルツールで繋がる個の社会。そこには帰属した集団の社会生活が薄れてきています。家族の中で、家風というか子供に伝えていくべき価値観を伝えていくことを大切にしたいですね。そのためには団欒のひと時の家族みんなでのその日の出来事の会話が大切。

老舗がギネス記録にも入っている日本。
その多くは、家業で家訓というものがあり、その多くが経営の哲学や商売の心得として受け継がれています。老舗企業の家訓に基づく社是を見てみると、

鴻池

1. 鴻池家(鴻池組・鴻池商店)

「始末・才覚・算用」

「始末」は無駄を省き倹約すること

才覚」は工夫や知恵を活かすこと

「算用」は計画的な経営をすること。

住友

2. 住友家(住友グループ)

「浮利を追わず」

一時的な利益に目を奪われず、長期的な発展を目指す。

三井

3. 三井家(三井財閥)

「先義後利」

「義」を先にし、「利」は後からついてくる。誠実な商売を貫くことで長期的な信用を築く。

これに対して、個人商店や小規模な老舗で代々受け継がれてきた家訓には、実直な哲学と職人の心得が垣間見れます。

野田岩 鰻

1. 鰻割烹「野田岩」
(東京・創業1801年)

「お客様のための一手間を惜しむな」

炭火の扱い、蒸し時間、タレの調整など、一つひとつの工程に心を込める姿勢を家訓として220年以上も継承。

美味しかった〜

2.そば店「神田まつや」
(東京・創業1884年)

「蕎麦は、手で覚えるもの」 

伝統の手打ち技術を機械化せずに職人技を理論よりも体で覚え、技を継承することが大切という家訓。

3.呉服店「大松屋呉服店」
(京都・創業1806年)

「安く売るな、価値を売れ」

価格競争に走らず、本当に価値のあるものを適正価格で提供することを大切にする。

経営哲学は、不易流行かつ温故知新で変わってはいけないものもあるけど、時流に沿って大胆に変える事もあって、伝統というものが次世代に継承されるものだと思います。但し、軸は変わらず時代を経ても一本スッと通っている事が老舗たる所以なのでしょう。


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