霊の囁きの方がマシだよ

私は耳がいい。小さい音までよく聞こえ、可聴域が広いし、おまけに絶対音感もある。耳が良すぎて、おそらく感覚過敏の領域に達していると思う。

ゆえに、耳が良くて助かった経験よりも、困った経験の方が多い。

①大きく突発的な音が苦手で、徒競走などの号砲や花火の音が苦手だ。苦手どころか恐怖でその場に居られない。花火はここ10年ほど見に行っていない。行くとしたら耳栓必須だ。犬も苦手。小学校の頃は、犬を飼っている家をマッピングして避けて通っていた。風船割りは論外。風船を割りそうな顔をしている子供も嫌いだ。お前ら、割るだろ？

②ネズミ等の動物避けや若者のたむろ避けに使われる、モスキート音がダメ。脳を破壊されそうなほどのダメージを受ける。東京で言うと、東京駅から大手町駅の間、多くの地下鉄駅（電車に詳しくない）、ほとんどの商業施設の入り口、有楽町、池袋はヤバい。特に池袋は醜悪で、隣同士の店から出た音波が重なり合って増幅（？物理に詳しくない）し、別の音になっている。合唱コンクールで声がデカすぎてビビビビってなってたクラス、覚えてますか。あれがモスキート音で起こっている。先日Twitterで、モスキート音が聞こえる40代を見かけた。これ一生このままなの？

③ちょっとでも音程がずれていると許せない気持ちになる。これは自分の歌でも他人の歌でも気持ち悪い。中高と合唱を嗜んだが、音程に執着する異常学生だったと思う。素人カラオケは、音程以外の全てが大事なイベントであると自らを説得した結果、大丈夫になった。マイクの音がデカすぎる時は、しれっと絞ればよい。
CMでわざと素人の歌を流すことがあるが、そういったCMは私にとって苦痛の時間である。CMではプロを使ってくれませんか？

聞こえないよりは良いよと言われることもあるけど、私のは聞こえすぎだ。聞こえるにしても、モスキート音じゃなくて霊の囁きとかが聞こえた方がマシだよ。モスキート音に意味無いから。東京のジジイが考えた配置ですか？あのモスキート音発生装置群は。早く消しなさい。人間駆除してどうすんだ。それとも私は人間じゃないのか。

（プロの）音楽は、秩序があるので大音量でも耐えられることが多い。とはいえ長時間聴き続けるのは辛いので、コンサートやライブでは耳栓を携行している。周りの人に「アラッ　失礼なガキね」と思われるのは癪なので、毎回なんとか髪で隠せないか試行錯誤する。

できないことにフォーカスしがちなので、耳が良いからこそできたことも書いておく。

①耳コピが容易だ。私の場合、メロディラインが脳内でカタカナに文字起こしされる。訓練をサボったので、和音の耳コピにはちょっと気を使う。文字起こしされたカタカナが邪魔をすることがあるので、英文を読む時は音楽を聞かないことにしている。

②外国語の習得が早い。聴力とは別の問題かもしれない。日本語にない音のモノマネが上手く、何語であってもそれなりの発音で話すことができる。音読が上手いせいで、英語を喋れると勘違いされる。実際は中学英語の範囲でほとんどの英会話を済ませている。

以上だ。英語が発音できるのと引き換えに、東京を耳栓なしで歩けない体、花火大会行けない体、あなた羨ましいですか？病院に行っても改善なんてするわけがない。早く耳が老化してくれないかと密かに期待している。しなさそう。

音タイプの防鼠装置考えた奴と、それの設置を決めた奴見てるかー？
もうこれ以上俺を苦しめないでくれー！
苦しめるなら金をくれー！

今度メールしてみよ🎵