引っ越し②

SUUMOで条件を絞りいくつか物件をピックアップ。その物件近くの不動産屋にネットから訪問予約の問い合わせを入れると、5分足らずで電話連絡が入る。当日にもかかわらず応対してもらえる運びとなった。

最も物件情報が入ってくるのは、1月下旬〜2月中旬ごろらしい。2月上旬のこの日がまさにそのピークと言っても過言ではないくらいバンバン新着情報が入ってきているようだ。

受験終わりの学生も今週末にバンバン来店予定あるとのことで、今のうちに決めちゃいたい。

以前知り合いから「不動産屋は急かしてくる。すぐに決めないとすぐ埋まると言われたけど、ネットであとで調べたらまだ残ってた。」という話を聞いたことがある。

でもネットに掲載されている物件情報が最新とは限らない。
実際おれがその日の朝にピックアップした物件は全て先約が入っていた。ネットに紐付けするのにタイムラグがあるので、結局最新情報は不動産屋に直接行かないとわからないんだな。

好条件の人気物件はやはり競争が激しく、中には内見に行った帰りに他の人にそこの物件押さえられてしまったという人もいるらしい。

良い物件に入りたいなと思い、不動産屋の担当者に自分の中で譲れない条件を伝えていく。

予算内の、駅近で日当たりが良いところで和室なし、というのがおれの最低条件だ。

あとできればキッチンの調理スペースが広いところがいい。一人暮らし用の部屋を探していると、コンロとシンクの間のスペースが全然ないキッチンが主流になっている。アホ仕様に腹が立つぜ。どこで野菜とか切るんだよ。

ただ「調理スペースが広い」という条件での検索のかけ方がいまいちよくわからない。なので1DKとか1LDKとかの面積が大きい部屋ならキッチンも広いだろうと思い、「築年数が古くても広い部屋がいい」と担当者に伝えていた。

でも部屋の面積が大きいからといって、キッチンも広いとは限らないらしい。
築年数が古いと、居住者の不満や要望を反映していなかったりすることが多いらしい。なので比較的築浅の物件を紹介された。

でもそうなると家賃が高くなってしまう。
妥協して、最低条件をクリアするために泣く泣くアホ仕様のキッチンの部屋をチョイスした。

さっそく担当者と一緒に内見に行く。今住んでる部屋より狭かったが、パソコンの画面で見るよりだいぶ良い部屋だと感じた。やはり内見は大事だ。

この部屋で確定させるか、それとももう少し待ってもっといい条件の部屋が上がってくるのに懸けるか。つまり、ダブルダウンするかステイするかってこと。

今後数年の住環境というわりと大きめな決断を迫られたおれの脳は興奮していた。ギャンブル性の高さにもうこれは滾らざるを得ない。

こういう時「迷ったらいく」というのがマイルール。

不動産屋に戻ったおれは、席に着くやいなや担当者に控えめな声で「ここにします」と告げた。

担当者の瞳に映るおれは、笑っていた。(宇多田ヒカル風)

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