ブランク有り専業主婦からのキャリアアップ〜序章〜
上の子供が小学校中学年になり、下の子達は幼稚園に入園したころ、漠然とした不安と不満感に襲われるようになった。
将来の不安・・、子供の学費、自分の老後。
そして、自分の人生への、「なんとなくこれじゃない」感。
これが一番深刻で、大きい。
子供は愛おしい、夫も唯一無二のパートナーだ。
恵まれてる事は、じゅうぶん分かってる。
けれど、これからの時代を生き抜くには、子供達にもそれなりの学費が必要。
そして何より、毎日、家と幼稚園の往復で、ただ時間を潰しているだけの状況が嫌だった。もちろん、幼児の育児と家事の両立は、なかなか忙しい。人によっては充実した日々だろう。けれど、自分には向いていなかった。
自分は小さな頃から美しいものに囲まれた環境が大好きだった。それを手に入れるためなら、勉強も仕事も必死で乗り越え、苦ではなかった。
要するに、苦労のない毎日ではあるが、物質的に何も手に入らず、また自分の知性や美的感覚を磨く事から程遠い生活に、嫌気が差し始めたのだ。
上の子供の時は、そんな気にはならなかった。夕暮れまで公園で遊び、家では読み聞かせや、モンテッソーリの真似事をして手作りに勤しんだ。自然の美しさを再発見することも楽しかった。
下の子達は双子である。日中はもちろん、夜中も交互に、いや同時に泣き叫び、睡眠はそこそこに必死に世話をする。昼間は双子用ベビーカーで遠くの公園まで行き、バラバラに走る2人を必死で追いかけ、帰ると自分はグッタリである。体力と精神力の限界を試される毎日が数年続いた。
そんな日々を卒業し、ふと自分の生活を冷静に見た時、あれ?自分はこれでいいの?このまま70歳80歳まで生きるの?
自分には、もっとできる事があるんじゃないか、手に入れるべき環境があるんじゃないかと意識するようになった。
そんな思いを経て、じゃあ、数年ぶりに社会復帰してみるか、という結果に至ったのである。
(次回、「ブランク有りからの就職活動」を投稿します)