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時空(とき)の海2 ~時空を超えた地球の反対側~

※特定のセリフや状況が一部の読者にとって無神経や不快に感じられる可能性があります。
作者はユーモアとして描いています。
これはフィクションです。


C男の夏休みとは…

C男: 
「うち、行かれへんわ。うちのお袋があんなんやからな。俺は兄弟の面倒見て、店の番せなあかんし。」

B子:
「C男も大変やなぁ〜、ホンマに。」

C男:
「しゃーないやろ、俺が一番上やし、お袋も店番できるような状態ちゃうしな。それに、ひいじいちゃんがな、弟らの面倒見んのうるさいねん。じーさんは何も言わんけど、ひいじいちゃんはそんなんにうるさいねん。でも、その分、今年は推しのグッズがいっぱい買えるしな!あと、忙しいときは看板息子やってるから、もし家族旅行に置いてかれたらD男、遊びに来てもええで!ついでに、お泊まりもオッケーやからな~!」

C男はそのように言っていますが、実際には弟たちの面倒を見るとしっかり宣言しています。
ひいおじいさんが悪者にされているように見えますが、実はひいおじいさんにはちゃんとした理由があるのです。
というのも、ひいおじいさんは、もしC男が勉強せずに推しのことばかり考えているなら、その間に弟たちの面倒を見てほしいと言っているのです。
なぜなら、ひいおじいさんは「面倒を見ればお小遣いが増える」と知っているからです。
要するに、ひいおじいさんはC男の将来を考えて、面倒を見てあげるように言っているだけなのです。

D男: 
「いや、断るで!どーせ手伝わされるのがオチやんか。それに、海外旅行は完全に阻止したから、置いてかれる心配なんて全然ないわ!あー、残念やな~、ほんま!」]

B子: 
「あ、D男~、さっき言い忘れてたけどな~。この国、北から南、東から西まで色々あるやんか。例えば、東国のケイカとか、西国のセイゲツエイ、北国のホクヒョウカ、南国のカイハとか、どこも船で行けんことはないけどな~…でも、ホクヒョウカとかカイハ行くんやったら、飛行機乗らんとアカンで!油断したらあかんで?」

D男:
 
「え~、ほんまに!? 飛行機なんて絶対乗りたくないで! あんなもん、乗りたないわ!」

C男: 
「まだ油断したらあかんで、ほんま。だから、置いてかれたら俺、むしろ歓迎するからな!」

D男:
「飛行機乗る場所は絶対ホクヒョウカもカイハ、阻止したるからな!覚えとけよ!」

皆: 「笑う」

A子:
「C男、ほんなら私が代わりに気分転換に手伝いに行ったるから、安心しぃや~!」

C男: 
「断るわ!お前の場合、勝手に来たくせに、手伝ったらお菓子とかアイスを請求してくるやんか。しかも、店で高いもんばっかりねだられんねん。そんなん無理やから、断っとくわ。それより…、せぇや!お前、いつも人のこと言うてるけど、自分の家のことやれや!今年は店番忙しいから、罰ゲームなんて無理やと思うで。あー、残念やな~、ほんまに残念やわ!」

A子: 
「まぁ、そやなぁ…」

A子は思っていました。
『今はそんな気分や状態やないわ!罰ゲームもないから安心して…。
今年は手伝うこともないし…。
あんな暗い家族見てると、余計に気が滅入るわ…。
本当にC男が言うように今年から……。
家や家族がどうなるか全然わからんし…。
あんな暗い雰囲気の家にいると、余計にやる気なくなるわ。』

A子: 
「そっかぁ、みんなお盆にいないんやなぁ。やっぱひとりで電車乗って、隣町でも行ってこようかなぁ…。ちょっと寂しいけどな。」

C男:
 「そんなん、行っとき!行っとき!お前、行かんと後悔するで~!」

E子・B子は男をだまって睨みます。

A子: 「ええで!どうせ今年の夏休み中は手伝うこともなさそうだし、お盆は特に家にいたくないから、家出るかどっか行ってくるわ!もう、どうでもええわ!」

B子: 「C男!あんた、ちゃんとあやまりぃ!」

C男: 「また俺かいなぁ〜」

A子:
 「冗談や、冗談やで!ほんまに、ちょっと息抜きしたいだけやねん。だって、ずっと家におったら、余計に気持ちが重くなるやん。今は、ちょっとだけでも自分のこと考えたいねん。」

C男: 
「まあ、無理すんなよ…」

歩きながら会話をしています。
 私たちは三叉路で二手に分かれます。
 A子とC男は海側方面
 双子とB子は商店側方面

B子:
「A子、ほなまた明日な! C男、推しのことばっかりやのうて、宿題もちゃんとしぃや!」

D男:
「そやそや。家の手伝いばっかりしとらんと、宿題もしっかりやりぃや!」

E子:
「あんたがそんなん言える立場なん?毎回G男に宿題見せてもろてるくせに、よぉそんな偉そうに言えるなぁ!」

A子:
「いやいや、E子も人のこと言えんと思うで。ま、今回は私もやけど……な?」

C男:
「昨日はたまたまやっちゅうねん!やんちゃ坊の兄弟ゲンカに加えて、じいさんが酔っぱらって帰ってきよってん。ほんでな、俺と次男だけ仏間に集合や。ほれからや、例の話が始まるわけや!じいさんがばあさんの遺影抱えながら、俺ら正座させられてんねん。もう同じ話何回も聞かされてるから、こっちは飽き飽きやっちゅうねん!んでな、二言目には『お前だけお小遣い減らすぞ』とか言われてや、しゃあなしに毎回聞いてるわけよ、酔っぱらいタイム。次男は寝てええらしいけどな!なんで俺がウトウト居眠りしたら怒られなあかんねん!ほんま理不尽やわ。しかもじいさん、酔うたら泣きよんねん。泣きながらやから余計に何言うてるか分からんっちゅうねん!この町、酔っぱらったらみんな泣く病気でも流行っとんのか知らんけどな!ばあさんとの出会いから始まって、酷いときはばあさんとの別れまで話聞かされる俺の身にもなれや!かわいそうやろ?昨日はな、親父が早く帰ってきてくれて助かったわ。出会いから親父が生まれるまでで終わったけどな。でもな、店が休みの日はじいさん飲みに行くやん?ほんで酔っぱらって帰ってきたら、2時間コース確定やで!ほんま俺、よう頑張っとるやろ?偉いやろ?」

D男:
「どこのじいちゃんも酔っ払ったら大変やなぁー、ほんまに!この街、酔っ払ったらみんな泣くんやで、ほんまに!泣くん、もうちょっとどうにかしてほしいわ、涙出てくるやん。」

C男:
「だから今日は宿題、ちゃんとやるから大丈夫やって!心配せんといてや!泣くのも仕事かもしれんけど、宿題はちゃんとやるから、任しとき!」

A子:
「だといいけどね、でも多分無理ちゃう?……今日も会合なんちゃうん?あしたも居残りとかやったりしてな。」

C男:
「今日の会合、オヤジが出るらしいで。2日も酔わせると、お袋が心配っちゅうか、大変やしな。だから今日は絶対宿題できるっちゅうねん!」

B子:
「明日の反応、めっちゃ楽しみやなぁ!どんな顔するんやろな、まじで!」

B子が居残りする理由とは…

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