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温泉でたちのぼる湯気を眺めていたら、今の自分が求めていることに気づいた話

先週末、温泉に行きました

元々仕事のプロジェクトが落ち着くと自分を癒しに温泉に行っていた、温泉大好きマンな私。

年末、夫が友人と温泉に行ったらそこが気に入ったようで、「来月から毎月一緒に温泉に行こう!」と誘われました。実は夫大好きマンでもあるので、願ったり叶ったりの提案に、早速ふたりの共有スケジュールに「お風呂デー」を入れました。

そしてようやく先週末!お風呂デーになり、二人で行ってきました。


がちがちの心と体がほぐれた

そこは温泉だけでなく岩盤浴や足湯、レストラン、漫画コーナーなどがあるいわゆる「スーパー銭湯」で、5時間くらい滞在しました。

まずは温泉。それから岩盤浴。アイスを食べ、また岩盤浴。最後にお風呂。という流れでお風呂を堪能。

久しぶりに、心と体がゆるんでいくのを感じ、すごくリフレッシュできました。

具体的にいうと、最近アラサーということもあり色々な観点から今後の人生に悩んでいるのですが、何かしらの悩みを朝起きてから夜寝るまでついつい考えてしまい、いつもどこか心ここにあらずな感じで。

温泉に入ってすぐの時は同じように「あ~あれどうしようかな」とか「大丈夫かな」とか考えていたんですが、気づいたらそんなことは考えられなくなっていました。

脳がほぐれたのかしら?

先日、夫の誕生日に自宅で温泉を楽しめる「温泉宅配」をプレゼントしました。たぶん私の方が楽しみました


露天風呂で湯気を眺めるのが好き

温泉に行くといつも、露天風呂に入って湯気をぼーっと見ているのが好きなんです。視力が悪くてコンタクトも外していると湯気って本当にもやもやっとしか見れないんですけど。
何するでもなく眺めているのがすごく幸せなんですよねえ。

今回のお風呂でも寒風吹きすさぶなか露天風呂に駆け込んで、1分後には湯気をぼーっと眺めておりました。そして「あ~平和だなあ。幸せだなあ」と感じていました。

なんで、湯気を眺めるのが好きなのか。

ひとつ思うのは、変わりゆく湯気の形を見ていると飽きなくて、その瞬間に集中することができるから、でしょうか。

「無になる感覚」に近いかもしれない。もしかしたら、「見る瞑想」みたいなものかもしれません。

湯気は常に変化して、すぐに消えていく。儚くて美しいのです。
それを目で追っていると、「今ここ」を生きている感覚になります。

「今ここ生きる選手権」があったらたぶん優勝できる、それが犬。尊い


「今ここ」を生きることは、大切な人を大切にすること

温泉で週末を過ごし、迎えた今週、そんな儚い時間から目を覚まして現実に戻って仕事をしておりました。

通勤中は読書するのが私の定番で、今週読んでいたのは『嫌われる勇気』が大ベストセラーになった哲学者の岸見一郎さんによる『愛とためらいの哲学』。

「温泉でほぐれたのって、あの瞬間、今を生きられていたからかな。最近休まらない気持ちを感じるのは、いつも今を生きられていないからかもしれない」なんて考えていたところ、どんぴしゃで突き刺さる文章に出会いました。


実は私、人生に迷いまくりではありながらも、昨年から生涯かけて叶えたい夢が一つできまして。それが「夫と死ぬまで仲良しでいる」ことなんです。

今の幸せな二人の気持ちと暮らしが、時がたつにつれてなくなっていったら悲しいし、そのためにできる努力は全部する!と思って日々良いコミュニケーションをとれるようにできることをやっているつもりです(もちろんできていないことも沢山ある)。

でも、人の気持ちは変わるし、今の行動でいいんだろうか…?と思っていたところ。こんな文章を見つけました。

関係が長く続くことは、目標ではなく結果です。これまであったいろいろなことや、これから先のことを考える必要もないくらい、「今ここ」を二人が生き切ることができれば、二人の関係はこれからも続いていくでしょう。
岸見一郎『愛とためらいの哲学』より


集中するとは、いまここで、全身で現在を生きることである」と『愛するということ』の中でエーリッヒ・フロムが述べています。

集中できるということは、一人きりでいられることを意味し、一人でいられるということは、誰かを愛するための必要条件の一つなんだそう。
一人でも集中することができる人ならば、二人でいるときにも「今ここ」に集中できるはず。

「今ここ」を二人で生きるということは、二人で一緒にいられるその時間をお互いが大切にし、その時間が喜びを伴った時間になる。

そんな時間をいつまでも積み重ねていたら、結果として、関係が長く続いていく…ということになるそうです。

最近課題に思っていた「今ここ」を生きることと、自分の目標を叶える方法が結びついた瞬間でした。


今を生きる そして温泉に入る

スマホが必須で、情報過多な今の時代、私のように常にマルチタスクで目の前のことに集中できていない人は意外と多いんじゃないかと思います。
たとえばYouTubeやTVを見ながらご飯を食べたり、音楽を聴きながら本を読んだり、せっかくお風呂に入っているのにスマホをいじったり…。

多くの人が仕事をし、家事をし、という世の中で「今ここ」に集中するのはなかなか難しいことだけど、しばらくの間それを自分のテーマにして過ごしてみたいと思います。


本当にね、すぐ不安な気持ちが押し寄せて、去年は情緒不安定でひどかった。久しぶりに会う人にもなぜか心配されるし(気持ちがモロに顔に出るタイプらしい)、1週間に1回くらい夫にも八つ当たりしてしまった(全然大切にできてないやーん、猛反省!いつも冷静な夫に大感謝)。

そんな悩める時期がつらくて。でも生活の中で苦しいことばっかりじゃなくて、むしろ楽しいことがたくさんあって、占める割合として楽しいことが大きいくらいなのに、自分の不安にとらわれて楽しい時間を心から楽しめない自分が嫌だったので。

不安とうまく付き合う。そんな自分になれることを目指して、「今ここ」を生きる時間を積み重ねていきたいと思います。


そのためにも、とりあえず、今週もお風呂に行ってこようと思います!
チャポン。

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