Pono#13 腰痛②
腰椎とは?
腰椎とは腰の部分の背骨のことで5個あります
腰椎の主な役割は体重を支えることです
そのため、頚椎や胸椎に比べて背骨(椎体)が大きく、可動性(良く動く)よりも支持性(安定して支える)に優れています
関節面の形状により、屈曲伸展(前かがみと後ろに反る)は出来ますが、
回旋(身体を回すこと)は極端に制限を受けます
※腰椎の屈曲伸展40~50度(特に下位腰椎が良く動く)
※腰椎の回旋3~5度程度
また、腰椎の関節である「椎間関節(周囲の関節包)」と
腰椎の椎体同士の間にある「椎間板」には痛みを感じやすい組織があります
なので、過度の屈曲伸展や回旋によってこれらの組織が痛みを感じてしまい、腰痛を生じさせます
ここがポイントなのですが、
だからこそ腰椎が過度に屈曲伸展や回旋をしないために
胸郭と股関節の可動性、つまり「動き」が必要になってくる訳です
胸郭と股関節は回旋が得意です
じゃあ、どうすれば腰に負担を掛けずに済むか?
細かい範囲(姿勢や動きの癖など)はセラピストに任せるとして、
自分でもできることチェックポイントをあげていきたいと思います
①まずは「胸郭」と「股関節」は硬くないか?
胸郭:
例えば
体育座りになって両腕を水平に真横に両腕を広げます
次に背中半分から上(胸椎、頚椎、頭部)だけを後ろにぐるっと回します
後ろに回す方の腕の中指(の爪)を目で追うようにぐるっと回しましょう
真後ろよりも回っていないと硬いことになります
あるいは両手を前に伸ばしたまま横向きにねます
そのまま、片方の腕を胸を開いていくように背中半分から上(胸椎、頚椎、頭部)だけを後ろにぐるっと回します
後ろに回す方の腕の中指(の爪)を目で追うようにぐるっと回しましょう
肩が付かないと硬いことになります
股関節:
例えば
開脚や股わり、ヤンキー座り、お姉さん座りなどは出来ますか?
色々な姿勢をとれるということはとても大切な要素です
仰向けに寝てもらい方膝を立てます
股関節(足の付け根)を中心軸に膝を内側と外側へそれぞれ倒します
内側に倒すとき、反対側の膝に触れることはできますか?
外側に倒すとき、膝は床に着きそうですか?
あまりにも距離が離れている様であればそれは硬すぎです
次は膝を90度に曲げたまま足を持ち上げます(スタート位置)
膝の位置はそのまま動かさず、股関節を中心に踵を外側へ内側へ動かします
スタート位置から両側へそれぞれ45度踵を動かせられないのであれば股関節は硬い状態です
「あれ?あんまり動かないや、、、」と
自分は硬いのかな?と思うのであれば
この動きを繰り返しやってみてください
それだけでも十分よいと思います
※痛みの出ない範囲で行いましょう
心配であれば一人で悩まず、私や近くのセラピストに頼りましょう
②正しい動き方
まず大前提に
「屈曲」+「回旋」
は、腰に大きな負担を掛けます
曲げたまま、つまり中腰のまま捻じることが一番いけません!!
これをまずは覚えておいてくださいね
それを回避するために生活での工夫をお伝えいたします
ものを持ち上げる動作:
ものを持ち上げる時は上半身を起こしたまま膝を曲げて持ち上げます
またこの時にものとの距離は近い様にしましょう
ものを運ぶ時もお腹にくっつけて運ぶようにしましょう
正しい動き方:
スーパーの品出しや、宅配業者の方でよく多いのが
荷物をスライドさせたり、移動させたりすることです
ゆうてどの職種でも多い動作だと思いますが
この動作こそが
中腰のまま捻じる
「屈曲」+「回旋」にあたります
この動作が続けば、腰痛を発症させたり、椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを生じさせてしまったりします
これを回避させるためには
荷物に対して下半身(骨盤)が向かい合っていないといけません
そのためには特に股関節が柔らかい(捻じれる)ことが重要です
この正しい動き方をマスターするには繰り返しの練習が必要になりますので
早い話、Ponoに来ていただければと思います
まとめ
生活を続けていくためには、仕事をしていかなくてはなりません
仕事を続けていくためには、健康でいないとなりません
長く働けるように、正しい体の使い方をマスターしたり、体を労わったり(ケアしたり)することが必要です
正しい知識を身につけて、自分を大切に守ってあげてください
あなたの人生は、あなただけのものです
そしてあなたの責任でもあります
腰痛は多くの人が人生で一度は経験する確率が高いものです
今は大丈夫でも、明日には分かりません
未来を不安し過ぎるのも良くはありませんが
正しい知識を身に着けることはいつか自分を、もしくは自分が大切な人を守るための知恵になるかもしれません
だって、未来は良いも悪いも何が起こるか分かりません
それだけは今も昔も変わっていない事実です
腰痛で悩んでいる方はもちろんの事、
そうではないという方も予防として
自分の体をケアしてあげることは必要です