見出し画像

ダルい生徒と言うダルい教師。

私は高校教諭です。

先日、学校行事がありました。
私は裏方だったため、行事後の炊き出し係でした。

行事に参加しなかった子ども達と共に豚汁を作りました。
人数分足りるのか、どう運べばスムーズか、いろいろ子ども達と考え行事を終えた子どもたちへ配ります。

1年の時に担任をしていた少しヤンチャな、と言っても全然可愛いレベルの子達が最後に帰って来ました。
お腹が空いていたようでたくさん食べてくれました。
少し余った豚汁も『残ったからみんな食べて〜』と声をかけると快くおかわりをしてくれました。

終わった後も楽しく会話をして、いい日だったなと心地よい疲れとともに満足感に浸っていた職員室でのひととき。

現担任の若い講師の先生が、先ほど述べたヤンチャな子達のことをある中堅先生に相談していました。

「ああいうダルい奴らは何をやってもダルいからほっといたらええねん」

本当に残念です。
自分の指示通りに物事がいかないと悪い子なのでしょうか。

あの子達は私を廊下で見るたびに大声で私の名前とともに元気な挨拶をしてくれます。
めんどくさいなーと言いながらも関係のないことでもお手伝いをしてくれます。
今日も後少しだから食べるの手伝ってとお願いしたら、「お腹いっぱいやのに仕方ないなー」と最後まで食べてくれました。
そんな子達の何がダルいのか。

私の勤務している学校は特殊な学校のため、特別な配慮が必要な子たちが10割と言ってもいい学校です。
でも、みんなかわいい。
自己肯定感も低いため、愛情に飢えている子達です。

人は鏡です。
自分のことをダルいと思っている教師の心なんて簡単に見透かしています。
誰よりも人に敏感だからです。
そしてそんなアドバイスを若手教員にしてしまうのが何よりひどい。
毎日声をかけて一緒に笑って、元気がなさそうだなと思ったらどうしたのと聞いてあげる。
それだけで子ども達は心を開いてくれます。
もちろん時間はかかります。

職員室で生徒の悪口を言う人で生徒に好かれている人を見たことがありません。
それは生徒を見下しているからそう言う言動になっているのだと思います。
私たちは子ども達より少し先に生まれただけの存在です。
教えるなんてたいそうなことじゃなくて、ともに成長していく関係が大切なんだと私は思います。
本当に偉い人は偉そうになんてしていません。

私は生徒を自分の子のように可愛く思っています。
職員室での生徒の悪口、親の前で言えますか?

いいなと思ったら応援しよう!