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鼻づまりの原因は鼻中隔湾曲症④手術

一日入院してから手術となる。

先日の夜9時から食事制限となり、病室は消灯。

行動制限はないので自由と言われたが、特になにをしていいのか分からずベッドで横になりうとうとしていた。

持っていった本は3冊。
児童文学『モモ』
『暇と退屈の倫理学』國分功一郎著
『完全版 社会人大学人見知り学部卒業見込』若林正恭著

でも不自由な環境では集中力は続かず、適当にSNSなどを見て過ごした。

点滴される前の両の手が自由な時はswitchを楽しんだりしていた。

第二話から進んでいなかったドラマ『カルテット』を見始めた。

そんなこんなで眠れない夜をなんとかやり過ごし、手術治療室へと歩いて向かう。

手術治療室は少し冷えている。
意外と内部は広くて、複数の手術室につながる通路が長く、イメージとは違い雑多な感じがした。
手術室には場所には似つかわしくないロックなBGMが流れていた。マンウィズだろうか。
可笑しな状況すぎて助手の方に聞いてしまった。
先生の選曲ですか?と。
その助手も不意を突く質問には答えられず別のベテランに聞き返していた。
ただの有線だった。

手術台に寝てくださいと言われ、座位の状態から寝転んだ。
手術台が普段通っているマッサージ屋の台よりも細く、その勢いで反対側に転げてしまった。
「うわっ」とダサい声を上げ、正しく寝直した。

麻酔科の先生が到着し、鼻と口を覆う呼吸器が被せられた。
「深呼吸している間に麻酔が効いてきます」との呼びかけ。
手術前のドラマで見たシーンだと、自分を安心させるように客観視した。
腕からの点滴がひんやりと入ってきた、と思ったら意識が遠のいた。
麻酔薬は点滴から投入されていた。

そして次に「起きてください」と声がかかったと思えば、手術が終わったらしい。
呼びかけと同時に口に入っていた呼吸用の管が抜かれる。
入れられた記憶はないが、突然の違和感に咄嗟に抜かれる管を噛んだ。

無事に手術終了。
ぼやーとした意識の中で、血のようなものが喉に流れていく違和感。
唾を飲むこむと辛い。

夕方からベットで安静にしていることになった。
本当に手術があったのか分からないくらい記憶が飛んでいたが、手術室に入ってから戻るまでおよそ3時間経っていることがわかった。


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