【ショートショート】なんでやイカも美味しいやろがい【損の一部、真イカ】
なんでやイカも美味しいやろがい
たこやき同好会の買い出し中、N子は「しまった」と呟いた。
「タコが売り切れだ」
時刻は午後四時。主婦たちが夕飯の買い出しに出てくる時間だ。鮮魚コーナーには小さなたこ足が一本だけ。これでは同好会メンバー八人の腹を満たすには足りない。
「タコのないタコ焼きなんて、ミッ〇ーのいないディ〇ニーランドみたいなものよ」
S子がそんな例えを繰り出す。N子はド〇ルド派だが、黙っておいた。
「仕方ない」
ふたりはタコの代わりになりそうなものを購入した。だが、部員達は不満たらたら。
「タコのないタコ焼きなんて!」
「そんなの、〇ッキーのいない〇ィズ(以下略」
が、実際始まってみるとこれがまた美味い。
「鶏肉、意外といける」
「二人とも、さっきはごめん」
しかし、たまにはハズレも存在する。
「あ、イカだ。頑張ってタコに擬態しようとしている感じがやだ」
「納豆入れたの誰!」
……結局、彼らの間では王道のタコに勝る具材が存在しなかったようである。
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お題「損の一部、真イカ」
文字数408字
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