【ショートショート】「うにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃ」「にゃー」【突然の猫ミーム】
「うにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃ」「にゃー」
突然の猫ミームは、いつも突然にやってくる。今日もたたき起こされて何事かと思ったら突然の猫ミームだ。俺は帽子を被って現場に急ぐ。男が今日の出来事を語っている。
「さあ、バイトをするぞ」
そのセリフに合わせて俺はアヴリルの曲と一緒に踊る。ヘイヘイユーユー。そして泣いているバナナ猫にバトンタッチだ。
「お疲れっす」
先に出番を終えたハッピーハッピーハッピーの猫に声をかけられる。俺もお疲れ、と言いながら帽子を脱いだ。
人間たちの中で猫ミームが流行るまでは良かった。しかし猫ミームによる状況説明に慣れすぎた結果、奴らは物事を言葉で説明する能力を失ったのだ。
代わりに突然の猫ミーム。何かを説明するときに我々が駆けつけて、猫ミームを再現する。これにより、人間たちは意思の疎通ができている。
「あ、次の仕事っす」
「今度はどこだ?」
「やだなぁ、この時期なら通常国会って相場が決まってるでしょ」
……答弁にも猫ミームを使うらしい。
毎週ショートショートnote
お題「突然の猫ミーム」
文字数409字
気の利いたことを書けるとよいのですが何も思いつきません!(頂いたサポートは創作関係のものに活用したいなと思っています)