石丸伸二氏の検証その1~古市氏とのやりとり
(元)広島県安芸高田市長として東京都知事選で無所属で出馬し、約166万票を獲得した石丸伸二氏。
最近では日テレ東京都知事選の古市憲寿氏とのやりとりが全くかみ合わなく、その石丸氏の問答はネットで「石丸構文」と揶揄されている。
この件に関して、個人的にも非常にモヤっと感がぬぐえないので石丸氏と古市氏とのやりとりを検証してみることにしました。
森アナ:よろしくお願いします。都民の民意が総意というお話もありましたけれども、今回の選挙を改めてどう受け止めてるのか教えてください。
石丸氏:都民の民意が遠い?というのはどこの話ですか?
(※たぶん総意を「遠い」と聞き間違えた)
森アナ:えっとあの先ほどですねその選挙の結果について、おっしゃっていたと思いますけれども、都民の総意が現れたという言葉もありましたけれども、改めて今回の結果というのを教えていただけますか?
石丸氏:都民の選択が明らかになったということですよね、
森アナ:うん、ご自身としては、まいわゆる、
石丸氏:それ以上のコメントがないんですけど。
森アナ:今回の結果について風が吹いた、風を吹かせられたというようなご実感っていうのはありますか?
石丸氏:なんかよくその表現を使われるんですけど、一体どんな風を想定してらっしゃるのか?ってのは興味深くいつも聞いてます。
古市氏に交代:どうも石丸さんお疲れ様でした、古市と言います。今日はどうもよろしくお願いします。あのやっぱりその多分、視聴者であるとか多分都民からすると、まあなんとなくその蓮舫さん二位で石丸さん三位って風に思ってた人も多いと思うんですけど、現状その出口調査見る限りどうやら石丸さんが二位らしいっていう、これは率直にそのそういう、ま、結果というかそういうその出口調査を聞いた時にやっぱちょっと嬉しかったですか?
石丸氏:いえ特に。
古市氏:うん、やっぱりそれは1位、、
石丸氏:やっぱりあのさっきも申し上げた通り、あの勝ち負けなどというあのあくまで候補者目線の小さな話をしてないんですね。よろしいですか?これメディアに対する苦言ですよ。うん、あのそういう煽り方をするから都民国民の意識がダダ下がりなんですよ。いい加減に分かってください。
古市氏:うん、それに関してあのあの続けますと、その先ほど石丸さんそのインタビューの中であの今後の政治の活動について聞かれる時に、あの国政で広島一区から出る可能性について言及されましたよね?
それその都民からしたら強烈な違和感があったんです。その都民の総意で、現状出口調査で二位である現状にあるにも関わらずその都知事選の選挙、まだ開票が続いてる状況の中で国政で広島一区から出る可能性について言及されたってことは結局この都知事選ってただの踏み台だったのかな売名行為だったのかなって風に思ってしまったんですけど、この点に関してはどうですか?
石丸氏:それ論理が飛躍してますしゲスの勘繰りでしかないですよね?あの先ほど聞かれたので可能性を言及しただけです、意思はないという風にも言ってます、文脈は把握されてらっしゃいますか?
古市氏:えっとごめんなさい、じゃあ改めて聞きますけれども、国政から出る可能性はでもあるってことなんですよね?
石丸氏:それは政治家をやってる以上あらゆる選択肢はテーブルにある当たり前の話をしてるだけですよ。
古市氏:はい、でもただ東京都知事選に出たわけです。しかも国政でもなく、ま、そのね、あの他の市長選でもなく都知事選ってものに、その出馬されたわけですよね?そこの中で、こういう風にこの会見の場で、その広島一区から、あれはじゃあ冗談だったんですか?
石丸氏:いやいや冗談ではなく、選択肢として考えられるものは何か、いや例えばこれでアメリカの大統領戦出るってたら冗談でしょ、そりゃ。
古市氏:うん
石丸氏:でしょ?実現可能な選択肢の1つを上げたに過ぎません。それ以上の意味はないです。
古市氏:ただ具体的に選挙区まであげたってことはどういうことですか?
石丸氏:質問を受けたのでその一例を返しただけです。
古市氏:ただ選挙区まで挙げたってことは具体性はあるし持ったわけじゃないですか?その点に関してはどうですか?
石丸氏:はい、う~ん別に広島2区でも3区でもいいんですけども、分かりやすい例として広島一区という風に申し上げました。
小栗氏に交代:あのすいません、石丸さん日本テレビの小栗と申します。
あのそうしますと、今回は東京都を変えたいということで選挙に出られたけれどもじゃ次4年後の知事戦ということも視野にあるということなんでしょうか?
石丸氏:はい先ほどそのように答えてます、4年後のあの都知事戦もあれば国政の可能性もある。
※1 小栗氏:あのずっとですね石丸さんは政治屋の一掃ということを掲げていらっしゃいました。その言葉自体には、こう爽快感というのが一種あるかなと思うんですけれど石丸さんが定義する政治屋というのはどういったことですか?
石丸氏:政治のための政治を行う党利党略、自分第一それらを言ってるものやっているものそれらを政治屋と定義してます。
小栗氏:それはあの石丸さんが例えば東京をよくしたいというだけではない国政でもいい広島でもいい、それは政治屋とは違うということでしょうか?
コメント:石丸氏は直前に、「政治のための政治を行う党利党略、自分第一それらを言ってるものやっているものそれらを政治屋と定義してます。」と答えている。小栗氏の質問はどうも、石丸氏の「政治活動を行う上で、あらゆる選択肢はテーブルにのっている」発言=政治家と勘違いをしている?としか思えない。石丸氏の定義している政治屋の「党利党略、自分第一」を主に考えれば「政治活動を行う上で、あらゆる選択肢はテーブルにのっている」とは異なる意味であるのは自明である。
石丸氏:そりゃそうだと思いますよ、自分で言ってるんですからそれで自分があてはまってたらシャレにならなくないですか?
小栗氏:なるほど。あのそれからですね、あの出口調査の結果で見ますと無党派層が誰に投票したかという調査で石丸さんは1位になっていました。であの選挙の神様とも言われるあの今回石丸さんを支援していた藤川慎之助さんに事前にお話を伺ったらネット選挙解禁10年目だと。これまで地上戦が5割、空中戦が4割、ネット戦1割という考え方だったけどこれからはネット戦を5割ぐらいにしないとダメなんじゃないかという風にあの藤川さんおっしゃってたんですね。これから選挙のあり方というのは変わっていくとお考えでしょうか?
石丸氏:それはもちろん変わると思います。時代が変わってるのでテクノロジーも発達して ますのでアップデートしていくのは自然ですよね。
小栗氏:あの今回そのネットで関心を持ってる人必ずしも投票に行くとは限らなかったようです。あの出口調査によれば石丸さん、高齢者それから女性に指示の割合が低いという点があるようなんですがこの辺りというのは今後どういう風に改善していきたいとお考えですか?
石丸氏:今後というのは?どの、どの範囲でおっしゃってます?今後次の都事戦でという意味ですか?
小栗氏:都知事選でも結構ですし、あの選挙をしていく上でネット選挙でだと今の段階では高齢者女性の指示が得られていないということでそこを変えるにはどうしたいという風にお考えかという質問です。
石丸氏:都知事選に限らない話されてらっしゃいます?
小栗氏:はい
石丸氏:都知事選に限らないんであれば答えようがないと思います。だって都知事選の結果について言及されてるのでそれ以外の選挙だと当然訴える内容も話し変わりますよね?
小栗氏:いやあの石丸さんがその都知事選も選択肢であれば国政も選択肢だということでおっしゃってたので申し上げたんですが、じゃあ都知事選に絞りましょう。知事戦でやっていく時に高齢者女性どういう風に取り込んでいきますか?
石丸氏:基本のスタンスは変わりません。受ける受けないで政策出したり引っ込めたりっていうのが有権者を惑わせるんだと思います。
古市氏に交代:石丸さんから一貫性を感じるんですけど先ほどその政治屋の一掃って話がありました。
一方でその世の中を変えるためにには別に政治家にならなくてもできることはたくさんあるわけですよね?企業家であるとか、NPOであるとか官僚であるとか、いろんな形で社会は変えられます。そこの中で石丸さんがある種、政治家にこだわる理由ってのは何なんでしょう?
石丸氏:いえこだわってないですよ。
古市氏:じゃあ別にその可能性として別に国政とか県知事選とかいろんなことが取り出されてますけれども別に今後のキャリアとして政治家はあくまでもその1つに過ぎないってことですか?
石丸氏:1つに過ぎないというか人生長いですし、いろんな選択肢があって当然だと思うんですけどそうでもないんですかね?
古市氏:いやそこの中でじゃなんで今回都知事戦に改めて聞きますとけど都知事戦に出たんですか?別に政治家の一掃を訴えるなら逆に政治家にならない方が議論として、一貫してると思うんですけど。
石丸氏:一貫、どういう一貫性をおっしゃられていますか?
古市氏:あのいわゆる石丸さんが批判する政治屋と石丸さん自身はどう違うんですか?
石丸氏:なんか堂々巡りになってる気がするんですけど、、先ほど定義についてはお話しました、、
古市氏:改めて定義を聞いてるんですけど、石丸さんの考える批判する政治屋と石丸さんが、自分が体現してる政治家っていうのはどう違うんですか?その定義を聞いてます。
石丸氏:同じ質問を今繰り返しされてます?さっき答えたばっかりです。
古市氏:定義を聞いてるんです。
石丸氏:え?もう一回、言えってことですか?
古市氏:いやまだ答えてもらってないから聞いてるんです。石丸さんの批判する政治屋と、、
石丸氏:政治屋の定義、、さっき言ったばかり、
古市氏:整理します。石丸さんはまず政治家を批判してますよ?一方で石丸さんは政治活動されている。市長もやってました今回都知事戦に立候補しました。その批判されてる政治屋と石丸さんの政治活動ってのはどう違うんですか?
石丸氏:ん?さっきの定義の話は?
古市氏:あ、だからその定義を聞いてるんです。どう違うんですか?ていう定義の問題です。
石丸氏:え?だから、え?
古市氏:だからだからどうどう違う?
石丸氏:言葉の定義じゃなくて、、相違点を聞いてるってことですか、、
古市氏:石丸さんは政治家を批判してるわけじゃないですか?そこまであってますよね?一方で政治活動もされてるわけですよね?
石丸氏:もうちょっとまとめて質問してもらってもいいですか?
森アナ:申し訳ありませんはいここでお時間となりましたのではい石丸さんお時間いただきましたお疲れ様でした。どうもありがとうございました。
石丸氏:はいありがとうございました。
上記の石丸氏と各人のやりとりを見て相手をやりこめる、喝破、論破などの言葉はでてくるだろうか。
悪い態度でもないし、ごまかそうとする態度でもない。古市氏や小栗氏に対して罵しることもないし、見下したり論点ずらしも全くなかったのはわかるだろうか?
メディアはこの一連の流れを以下のように報じている。Yahoo!ニュースの見出し「パワハラ上司みたい」など、ほとんど見る価値のない仕上がりになっている。
石丸構文とは?
議論の中で、そもそも相手の定義している事とこちらの定義している事実が異なれば、それは議論になりません。
例えば消費税の話をしていたのに、相手が話の途中で税金全体の話をしだすと、石丸氏であれば即座に
「いや、それは消費税ではなく、税金全体の話をされているのでは?そもそもの前提が違います」と突っ込んで議論を正しく消費税の方向に向ける(いわゆる整理)わけです。この突っ込みが石丸構文と揶揄されている訳です。
議論の整理≒石丸構文であるとするなれば、
「あ、でた!石丸構文だ!」と突っ込みが入れば、それは議論の前提が間違っている可能性が非常に高い証左ではなかろうか。
※もちろん石丸氏の発言が全て正しいとは思わない。
世の中の全ての討論を全てチェックしていないが、よくテレビやネットで話題になる論争で、議論がグダグダになってしまうのは、当事者同士が途中で冷静になって、議論の前提や定義が間違っていると即座に突っ込めていない(石丸氏のように)のが原因ではなかろうか?
次回予告
『Mr.サンデー』(フジテレビ系)の中継の元乃木坂46の山崎怜奈氏とのやりとりを取り上げたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?