石のまくらに−一人称単数/村上春樹
石のまくらに、頭をのせたらどんなだろうか
冷たくて音がしなくてもちろん固くて、寝心地がわるいのかな
なんでそんなことを思ったかというと、
村上春樹の『一人称単数』を今読んでいるからで、さっき一番初めの『石のまくらに』を読み終わったところだったから
読み始めてなぜだか、若いなと感じた
内容というか、なんだろう、書かれたのは2018年、六年前であるのに
確かに、私が以前に村上春樹作品を読んだのは、海辺のカフカをおそらく一年か、二年前くらいに読んだことが最後だった気がする
それと比べると、短編であるという以外にさっぱりしていてとても読みやすく感じた
しかし、本を購入した直後に、母親に読み終わったら貸すね、とLINEをしていたことを思い出して、読んだ後、どうしようかなと少し思った
村上春樹の性描写、性に関するシーン、が好きだ
書き方がいやらしくなくて、作品、小説的で、文語的で、けれども、想像がしやすくて、話の中のただ一つの場面として読むことできる
といいつつ、やはり艶めかしい
短歌をつくり、手製の短歌集を28冊以上、あるいは28冊も作り、その一冊を大学生の彼に郵送で送り、
その短歌は暗唱できるまでに心に、沈んで
短歌とか俳句を作って、読んでいる女性は最近多い気がする
けれども、わざわざ、短歌集を手作りしてそれを誰かに渡すだろうか
なんだか、この引用の文章を打っていたらなんだか無性に怖くなった、寒気を感じるようなそんなようで
でも、それは神聖な儀式を行うときに感じる冷ややかさ、静寂、そんなものも感じることができて
石のまくらで寝たことはないけれど、
祖母に家のまくらがそば殻でいつも固くて、ねにくいのだけれど、
昨日そば殻の枕が一番、頭に合っていて極端に柔らかい枕よりかは、そば殻が一番体的にも良いと聞いて驚いたのを思い出した
だから案外、石のまくらも、もしかしたら、安眠できるのかもしれない
やりたくはないけれど
家の庭に石のベッドのようなものがあってその上で昼寝をしたことを思い出した
上には真っ青な空が見えていて
悪くはなかった気がする
昼寝ならば
それが一生の、永遠の、眠りにつくまであるとすれば少し、もう少し柔らかい枕を所望するだろうけど
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