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「お金を稼ぐということ」

現代社会で生きている私たちは、ほとんどのことを分業で支えあっている。
結局、お金を稼ぐのは、他人の力を借りるためだ。
生きていくために他人の力を借りたければ、自分も他人の力になれるようなことをする。
お金を稼ぐというのは、価値を集めるということ。
その価値を裏付けているのは、人々の信頼や感謝という気持ち。

本当は、お金の貯め方ではなく、その使い方にこそ注目すべきで、単に浪費を避けるという意味ではなく、何にどのくらいの対価を払うことをよしとするかどうか、ということのような気がする。
極端に言えば、お金は手元になくてもいい。
例えば、信頼があれば、信頼してくれる人にお金を借りまくれば成り立つ。

そうなると、借金することが一概に悪とは言えなくなる。
お金を借りて、そのお金をどう使うかこそが、その人そのものな気がする。
借りられるということであれば、それはそれまでのその人の人望や信頼の証である。
稼ぐことというのは、ある意味、その信頼をどのように増やしていくか、である。

お金は「天下の回りもの」と言うが、今まではその意味を正確に理解できていなかった。
お金を使うことで、色んな人のところを回っている、という意味だけではない。
それは何かしらの法則で、どこかに集まっているんだ。集まるところに集まる。
それをどう使うかによって、また集まり方が異なってくる。

集まるという言い方は的を射ていない気もするけど、価値のあるところに、信頼のあるところに入って来て、またそれが外に出て、倍増して戻って来る。これが回っている、ということ。

この場合の価値や信頼、それは単純に「この額を払ってでも手に入れたい」というものを意味しない。
〈本物の〉価値や信頼だ。

信頼や価値といってしまうと、まったく説明不足な気がするのだけど、結局は相手のことを思っているかどうか、本当の意味で他人に感謝されるかどうか、である。

冒頭に世の中の人がみんな支え合って生きていると書いたが、支え合う時にどのように相手のためになるかを考える。
そして、それを真に実践する人だけが、本当の意味で、お金を稼ぐということになる。

2017年10月31日

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