自分の気持ちを大切にすること
「気を遣ってるんでしょう」
「気を遣ってるのがわかったから」
はじめて会った人にそう言われた。
同じ人からではなく、別の二人から。
自分の振る舞いが他人に見られていると思わなかったからか、自分のことを見てくれていることが、うれしかった。
たぶん、今までわかってほしかったんだと思う。
ぜんぜん自分のことを知らない、今日はじめて会った、見ず知らずの二人からそう言われたことが、心底うれしかった。
誰かが傷つくくらいなら、自分のプライドなんか簡単にへし折れる。そう思っていた。それが正しいことだと信じていた。今でもそう思っている。
声をかけられた一人からは「自分の気持ちを大切にしたほうがいいんじゃない?」とも言われた。
その時にはあんまり意味がわからなかった。
そういう言葉は、自己啓発本でも見かけたことがあるし、ぜんぜん特別なものではなかった。
むしろ、世に溢れている言葉だった。
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はじめて知った。
今まで自分の気持ちに正直になったことなんて、一度もなかったんだ。涙がポロポロ出る。
今回はある経験を伴うことでその言葉の意味が、からだのなかに、こころのなかに入ってきた。
不思議な体験だった。
自分の気持ちに正直になることなんて一度もなかったけど、それはやってみると、とてつもなく気持ちのいいことだった。
自分の気持ちを大切にすることは、とても気持ちのいいことだった。
いつだって罪悪感や、完璧病がつきまとう。
だけど、不思議と、そんなものが消え去りそうだった。もちろん、完全にはなくならない。
だけど、半分くらい、いや、六割くらいはなくなっていた。
その言葉を理解する前の自分からすると、なにかが崩れ落ちていくような感覚だ。とんでもなく大切なものが消えてなくなるような。
そういう感覚は今も残っている。半分、いや、四割。
「なんでそんなこと言ってくれるんですか? 誰にでもそういうことを言ってるんですか?」と訊くと、「応援したいと思ったから」と言われた。
心がいっぱいになった。
すごく面白い体験だった。
真夜中に大変失礼します。
今日はありがとうございました。
◯◯さんに言ってもらったこと、今まで自分の気持ちを大切にしたことなんてありませんでした。それは、周りを傷つけることでもあると思えたからです。
もちろん、今でもそう思っています。
でも、なんだか、その言葉がすごく響いています。ずっと反芻しています。
本当にありがとうございます。