言葉の力2
書いた矢先から
酷いことが起こった
出先で転送電話
『はい、お電話ありがとうございます。〇〇(会社名)です』
電話の相手はおじさん
もしもしとも言わず
『〇〇(会社名)は潰れたのか』
名前も名乗らず開口一番でした。
『いえ、潰れておりませんよ』
『いや、今そうゆう話になったから潰れたのかと』
実に失礼な電話だ。
昨年末に前社長だった主人は持病により42歳でこの世を去った。
ただ、その1年前から社長は私になっているし、そのあとやっと1年を乗り越えたところだった。
血の滲むような、
内臓器を引きずり出されるような痛みを
誰も知らないだろう。やっと生き抜いた命をまたさしてくるなんて。
『いえ、潰れておりません』
そのあと冷静に氷のような声色で私は聞いた。
『それで、どのようなご要件でしょうか?』
『いや、また決まったらかけます』
そう言って、自治区名も、イベント名も、電話先の本人の名も名乗らず電話は切れた。
震えるような怒りと
知らない人間に急にズボンに手をつっこまれ尻を撫でられたような気持ち悪さでそこらへんにあるものを蹴散らしたい気分になった。
潰れてなくてよかった、なら依頼するわ
ならまだしも
電話を切るだなんて
若者がなってない、とかいう人がいるが、これならよほどテンプレートしか読まない職場体験の事前電話のほうが質が高い。
人間がなっていない。
電話は顔が見えないから声をコントロールする。
コロナでマスクをして、人間力まで失ったのかと悲しくなる。
他の誰かが言ったから
そう聞いたからは結構だが
わたしは電話番号を登録した
『潰れたのかと言ってきた人』と。
わたしはわたし。
わたしの違和感はわたしだけのもの
わたしがキレイに整頓した中身をぐちゃぐちゃにする人は神様に叱られますぞ。
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