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よく似た 勘違い

「3月3日は日曜日じゃないんだ」
てっきりイベント日が日曜日だと勘違いしていた。
片手間に朝の準備をしていたので
ああ、そうか。3月1日、2日が土日か
と冷静な自分が頭の中で言った。

3月3日、ひなまつりかぁ
などと頭の中に薄桃色の華やかな世界が広がった。
♫明かりをつけましょボンボリに♫
唄まで流れ始めた。
そこでふと我に返った。

お嫁にいらした姉さまに
よく似た官女の白い顔

違和感がないだろうか。
嫁に来た姉さまだったら
「よく似た姫様」とか「雛さん」とかお雛様を姉さまに例えないだろうか。
曲の進行上、全メンバー紹介しなくてはならないかもしれないが、だとしても違和感がある。
姉さまが官女?
官女は召使いというか
下働きじゃないの?
嫁は雑用ってこと?
みたいなモヤっと感を40手前にして初めて感じた。

部屋に戻り、彼に意見を聞こうと
「あのさ、ひなまつりの歌のさ」
と話しかけた
「お嫁にいらした姉さまに〜♫」
とわたしが歌うと彼も口を開いて共に歌い出した。

「よく似たお顔の右大臣〜♫」

え?う?
右大臣?!!

ブハハハハハハハハハハ🤣🤣🤣🤣🤣思わず笑いが!
右大臣?右大臣ってどっち?
お爺さんのほう?(笑)

え!ちょ!ヒゲの姉さま?斜め上すぎて笑いが!

「違うよ!よく似た官女の白い顔だよ!右大臣は男だよ!」と言ったが想像し、可笑しくてまだ笑える。

「あ、そうか」と彼
「右大臣ってどっち?お爺さん?若い方?これは事件だよ、調べて!」
よじれるお腹と笑いをこらえながら彼に頼んだ。

「若い方だ!男顔ってこと」
必死に取り繕っているがわたしの想像上の嫁に来た姉さまは完全に白いひげをたくわえている。
また笑えて仕方がない。

この人といると
小さな不安や、やっかみや、自分のひねくれた着眼点も笑いに変わる。
なんだか官女のほうが女なだけマシな気がしてきた。

見る角度で物事の見え方は変わるというがここまで変わるとは。
似て非なるもの
官女と右大臣は別物だが(笑)

勘違いは強烈な笑いを残すのだなぁと感じた2月の最後でした。

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