本当のわたしを見つけてくれたあなたへ
強くしっかりとしていなくてはいけない。
それがわたしに課せられたさだめと思っていた。
プルプル震えて手を伸ばし
抱きしめて、だなんて
女の子のような暮らしはこどもの時にだって諦めたのに。それをあなたはさせてくれる。
許してくれる。
分厚い身体が
強い腕が
優しい声が
わたしを許す
もう大丈夫だ、と。守るから、と。
わたしはあなたの腕の中で眠る。
温かい体を寄せて、寝息を感じて、深く眠る。
目が覚めて、目が合う。うれしくなる。
あなたが先に起きていたり、わたしの寝返りに目覚めたりすると、守ってくれるといったことがウソでないと感じる。
わたしの些細な変化に
『どうした?』と言ってくれる
複雑なわたしの心を仕草や声色で見分ける。
それは普段の私をわたしより知っているということだ。
本当のわたしを見つけてくれたあなたへ
ここからの未来はわたしとあなたのもの。
さぁ行こう。
あなたとならすべて乗り越えられるんだから