F*** you very very much 【ショートショート】
机の上に無防備に置かれた携帯は、LINE画面が開いたままになっていた。
マコトは普段、彼女の携帯を見るような男ではない。その時は偶然、浮気相手の男から「アルバム今度聴いてみますね」というメッセージが届いたのだ。嫌な予感がしてマコトは思わずLINEを開いた。
LINEでは、彼女が浮気相手に無名のアーティストを薦めていた。それは随分前にマコトが彼女に勧めたものだ。
黒だ、と直感した。
もしも彼女と浮気相手のやりとりがもっと直接的で、「会いたい」とか「愛してる」とか、そういう恥ず