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女の稼ぎって本当のところどうなの?

男が稼いで女が家を守る、そんな昭和の夫婦スタイルはもはや時代遅れとなっている。男女平等、女性が輝ける社会、女性の社会進出をスローガンに女性の就業率は右肩上がりで増加し、結婚後も妻が働き続ける共働き夫婦が令和日本ではスタンダードとなった。専業主婦世帯は年々減る一方だ。

共働き世帯が増えているのは、男女平等社会の浸透により女性にも稼ぎを求める男性が増えていることと、上がり続ける社会保障費などで手取りが減り続け旦那一馬力では家計を維持できない夫婦が増えていること、そして働いて自分で稼ぐことを望む女性が増加傾向になること、この3つがおもな理由である。女性にも稼ぎを求める男性と、好きな仕事に就いて稼ぎたい女性、将来への金銭的な不安が共働き世帯の増加を後押ししている

DIAMOND ONLINE:共働きを希望する20代30代の未婚男女が多数派


FPhime:若者を中心とした未婚男性の結婚相手への条件で経済力を求める割合が急増


そんな共働き世帯が当たり前の令和において、熱い議論になっていることがある。それが『女の稼ぎは結婚後も当てにできるのか?』である。今日は共働き世帯として長年生活してきた筆者が、この議題について”本当のところ”を書いていこうと思う。早速であるが結論から言おう。

女の稼ぎを当てにするのはヤバい。ただあった方がいい。

男女平等の令和社会を真に受けて「俺子供大好きだしイクメンめっちゃ頑張る自信がある!なので同じぐらいの稼ぎの奥さんと結婚して生活費や住宅ローンを折半して余裕を持って生活したい!」と願っている男性には大変酷な話になるが、嫁に生活費の工面を当てにするのは出来るだけ避けるべきである。

結婚を予定している彼女が自分と同じぐらいの稼ぎがあったとしても、家賃やローンなどの住居費や光熱費、食費などの生活費は全て男の稼ぎでまかなえるような結婚生活プランを考えるべきだ

「なぜ?俺の彼女は結婚後もバリバリ働きたいと言っているし、生活費や家賃も出すを言ってくれている。俺も育児や家事に積極的に参加する意思がある。お互いの財布を分けて生活費は折半、これの何が悪いの?」そう思うかもしれない。しかしその計画は絵に描いた餅であり、現実では中々上手くいかないである。

なぜなら女性は結婚後に女から”オカン”に変身するからだ。

先ほどのグラフで共働き世帯が夫婦のスタンダードになっていることを示すグラフを添付したが、その中身にも着目していこう。実は共働き世帯の多くは夫正社員+妻正社員ではなく、夫正社員+妻非正規雇用なのだ。そう、今目の前にいる結婚後も正社員としてバリバリ働いてキャリアアップして稼いでいくぞ!と意気込んでいる彼女も、けっこうな確率で出産や育児のタームに入って以降、正社員を退いて非正規雇用に落ち着いていくのである。

LIMO:共働き世帯のうち6割は夫フルタイム+妻パート

女性が結婚後にフルタイムからパートの非正規雇用に転身するのは女から”オカン”に変身するからである。どんなイケてる女も、仕事に燃えるキャリアウーマンも、子供あんまり好きじゃないんだよね笑 とうそぶくサブカル女も、みんな歳を重ねれば”オカン”になっていく。

オカンとは自分のキャリアや矜持よりも、子供の成長や家庭の安定を願う女の第二形態である。この進化はアオムシがアゲハ蝶に変態するのと同じく、生物のDNAに根差したもので避けることはできない。出産後に妻がオカンに変身し『子供のことを考えてもこのまま長時間労働の正社員を続けていくのは無理よ。実家も遠方で両親は頼れないし……え?あなたが育児の中心になる?そんなことしてたら昇進に響くんじゃないの?あなた自分のキャリアはどう思っているわけ?男なんだから仕事第一じゃないのはおかしいわよ』とオカン説法を繰り出し、フルタイムからパートへ転身する嫁の事例を筆者は数多く見てきた。ていうかそういう家庭の方が多い。

いやでも4割は奥さんがフルタイムで働いてる家庭もあるじゃん!うちはこの4割の方になるから!嫁とダブルローンでタワマン買えるから!と思うかもしれない。しかしここでもう一つ重要なことがある。これから家庭を持つ男性にはこれを胸に刻んで欲しい。

男の稼ぎは家庭を運営するためのものであり、女の稼ぎは家庭の未来へ向けた保険である。

かなりキレイに”粉飾”しているためわかりにくいかもしれないので解説しよう。家賃やローンなどの住居費や光熱費、食費などの生活費は家庭を維持するための出費である。このようなものに関しては男が全額負担したほうが角が立たない。なぜなら男は誰かを養うことで甲斐性が示せるし気持ちよくなれるほうの性であるが、女は子供を除く誰かを背負うことを負担に感じ将来が不安になるほうの性だからだ。

嫁に生活費や住宅ローン、つまり家計の責任の半分を担がせ、嫁が踏ん張らないと生活が維持できないようなプランは嫁にプレッシャーをかけることになる。そうなると嫁は常に『私の稼ぎがなくなったらどうしよう……死ぬまでフルタイムで働き続けなきゃいけないのかな?』と不安になり情緒が不安定になっていく。

死ぬまで働くなんて今の時代は女も当たり前じゃないか?と男は思うだろう。しかし女はそうではないのだ。女は心のどこかで仕事から”あがる”日が来ると考えている。死ぬまでフルタイム労働して稼ぎぬくんじゃい!と覚悟完了している女は実はめちゃくちゃ少ない。ここが男と女の仕事に対する大きなスタンスの違いである。

嫁も旦那と仲良く定年まで働き倒さないと維持できない欲張り家族プランを組んでしまうことは、嫁に精神的負荷をかけてしまうかなり危険な行為なのだ。その結果、責任から逃れ早く仕事から”あがり”たい嫁が子供が出来たタイミングで『やっぱフルタイム無理』と上記で書いたオカン説法を繰り出して来て、夫が『おいおい話が違うよ……』と困ってしまう事態になる。

例えパートや専業主婦に鞍替えするのを説得して思いとどまらせることができたとしても、嫁がフルタイムで働き家計の責任を負うストレスを受け続けた結果、夫婦でいさかいが絶えないしんどい結婚生活を送る羽目になってしまう。

繰り返すが、大切なのは妻がいくら稼いでいたとしても、家庭を運営する負担は全て夫が負担することである。そうすることで妻は結婚後も未婚時代と同じ”いつでも仕事から上がって大丈夫”な気持ちで仕事に取り組むことが出来る。女の稼ぎは”オマケ”であり、将来に何か突発的にお金がかかる事態が来た時の”保険”ぐらいの扱いに留めておけば問題は起きなのだ。

おすすめなのが生活費は全て旦那が負担し、妻の稼ぎの半分程度を貯蓄の回す方法だ。このスタイルな、嫁が未婚時代と近い感覚で気楽に働くことが出来る。

おいおい、それじゃあやっぱりツイッターで言われてる通り男が家系の面倒見るのかよ。女の稼ぎって男にとってはうまい棒ぐらいの価値しかないじゃんねーか!』と感じるかもしれない。

しかしもちろんそんなことはない。

厳しい令和社会、奥さんが稼いでくれるメリットはやはり大きい。もし奥さんが専業主婦であったと仮定しよう。その場合、奥さんの携帯代、美容院、友達との交際費、ファッションや娯楽にかかる出費、貯金……それら全て夫の稼ぎでまかなわなければならなくなる。社会保障費の増額やインフレの波が容赦なく襲い掛かる現代において、嫁が自分の面倒を見て余ったお金を貯金してくれるだけでめちゃくちゃ助かるのである

また先ほど女性は誰かを背負うことを負担に感じる性と書いたが、オカンにクラスチェンジした場合はそうではなくなる。オカンは子供のことはがっちり背負ってくれるのだ。

なので妻が働いて稼いでくれていれば、子供のおむつ代や離乳食、習い事(SAPIXなど以上に高額なものは除く)の費用や子供の可愛い衣服の出費などは負担してくれる場合が多い。それだけでもかなり夫の金銭的な負担は軽減される。下記のグラフを見て欲しい。

みずほBP:共働き世帯(パートフルタイム合算)の世帯年収。400‐500万がマス層。

ツイッターには世帯年収1000万超えのパワーカップルが山ほどいるので感覚が麻痺してしまうが、現実は夫婦共働きでも世帯年収300-600万の範囲が最も数が多い。労働者に厳しい現代社会、旦那の稼ぎだけで家庭を余裕を持って運営していくことは難しいのが現実である。

周りを見渡しても、旦那の稼ぎが年収500万円台+妻がパートで100万といった家庭が多い。妻がパートで稼いで自分の面倒と子供の服をユニクロや西松屋で買ってくれるだけでも、カツカツの家計にとってはとても大きな支援となるのである。

またもし夫である自分に不幸が襲い掛かり故人になってしまったとしても、妻が稼げる能力があるのであれば子供たちのことを任せるうえでとても心強い。もちろん生命保険金などが支払われるであろうが、子育てや妻自身の生活を考えても、いざとなったときに嫁が正規職員で働ける職とスキルを持っているに越したことはない。妻の稼ぎはもしも夫に何かがあった時の大きな保険になるのだ。

これらのことを踏まえて、子供が1人までは夫婦フルタイムで働いて貯蓄を増やす。2人目以降は実家の助けを借りられる、フルタイムリモートができるなど環境に恵まれている場合以外は、夫が正社員でしっかり稼ぎ、奥さんはパートで家庭を守りながら自分と子供の面倒を少し見られる程度稼ぐ。これが現代の核家族には最も安定的な夫婦の就労スタイルだと考えている。

とはいっても、男女平等の時代である。やっぱり俺は結婚後もフルタイムで稼いでくれる女性と結婚したいんだ!俺の稼ぎだけじゃ不安だ!という男性もいるだろう。もちろん結婚後にオカンにクラスチェンジした後も、フルタイムでしっかり働いてくれる女性は沢山いる。夫婦共働き世帯のうち4割の女性はフルタイムで働いているのだ。

さらに今後日本は異次元の少子化対策によって育児支援が拡充されていくことが決定的である。もし育児を公的サポートで助けてくれるのであれば、子供複数人を抱えた子育て核家族でも夫婦フルタイムが可能になるかもしれない。

しかしそんな男女平等系男子にとって気をつけなければいけないことがある。それはフルタイムオカンとほぼ同じ数の専業主婦オカンが存在しているということだ。

妻にもフルタイムで稼いでほしい男子がもし専業主婦希望の女性と結婚してしまったら悲劇である。また今の時代、専業主婦希望です!と本音を前面に出すとなかなか男が結婚に踏み切ってくれいことを女性も良く理解しているので、専業主婦願望を隠して働きつつ結婚し、出産を機に専業主婦に転身を図る事例が後を絶たない

筆者は「結婚後も子供が出来るまでフルタイムで働くよ!子供が出来たらパートかな?」といってた彼女が結婚と同時に妊活のためにといって退職し、そのままに子供を出産して専業主婦になりパートも一切する気配なし、という家庭を何組かしっている。

結婚出産後もフルタイムでバリバリ働いてくれる女性と、結婚出産後に専業主婦に鞍替えする女性を見分けるポイントはどこにあるのだろうか?見分けるポイントは3つある。

また、フルタイムで働く妻を持つことはデメリットも存在する。そのデメリットと解決策についても併せて書いていこう。

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