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”やり返したらダメ”という呪い

有名なネットミームに”争いは同じレベルの者同士でしか発生しない”という言葉がある。

相手の攻撃にマジになって反撃するのは同じ低レベルなものだけで、上のレベルの人間は相手にせずに無視するので争いがそもそも怒らない、という意味で使われている。一見もっともらしく聞こえるが本当にそうだろうか?

確かにSNSなどで有名人がどこの馬の骨ともわからない素人に絡まれてそれにわざわざ反論しているのを見ると、相手にせず無視すればよいのに、と筆者も感じてしまう。しかしそれは”一線”を超えていない場合の話である。

ネットでも激しい誹謗中傷やストーカー行為はしっかり法的措置などの正しい方法で殴り返さなければ悪化していくことが多い。現実にも芸能人やプロスポーツ選手が危害をほのめかすレベルの誹謗中傷やネットストーカー行為に対して法的措置を取ることが今やスタンダードになっている。嵐であれば過ぎ去れるのを待てば解決するが、意思を持った人間が相手では待ってるだけでは解決しないのだ。

これは現実の世界でも同じである。特に男性の場合は学校や職場などで馬鹿にされたり暴力を振るわれたとき、何も反撃できずにモゾモゾしているのは非常に危険である。なぜならやり返してこない人間は弱いものを虐めてストレスを発散するサディストや、弱者を恐怖で支配して利用しようとするサイコパスの格好のターゲットにされてしまうからである。

学校や職場で最もいじめのターゲットにされる男性は、頭がよくなかったり身体が小さい男子ではなく、いじめに対して何もやり返せない男子である

家庭によっては『暴力を振るったり人を馬鹿にするような低レベルな人は相手にしちゃいけない。同じレベルになってしまうから無視するのが一番だ』という教育を男児に施している場合があるが、この教育方針と優しく気弱な遺伝子が重なってしまった時、その男児の学校生活やその後の人生はとても厳しいものにならざるを得ない

なにも不良や半グレのように周りを威嚇したり即暴力行為に訴えるべきとは言うつもりはない。むしろそういった過度な威嚇行為はいじめとはまた違う無駄な争いを招き寄せてしまう。

そうではなくて、嫌なことをされたときにすぐに『やめてくれ』と自分の怒りを表明する姿勢を持つ力を身につけることが大切なのだ。ハイハイ気のすむまでやればいいよ、という非暴力の姿勢でいたら一方的にサンドバックにされボコボコにされ続けてしまう。往々にしてそういったいじめ行為は止むどころか時間の経過と共にエスカレートしていく。

とはいえ、何か理不尽な言葉や行為を受けたとき、その場ですぐに”怒る”ことは人によっては非常に難しい。優しい性格で暴力性の低い男性がきちんと怒れるようになるためには”慣れ”や”心構え”が必要なのだ。常識的で優しい男性ほどそんな簡単には激怒できないのである。

学校や職場、親族や友人から酷い言葉や行為をぶつけられショックを受けたが、その場ではモゴモゴとしたことしか言えず、時間が経ってからふつふつと怒りと悲しみが沸いてきた経験がある人は多いのではないだろうか?そんな自分が弱くてダメに感じてしまうかもしれないが、それはむしろ優しい人間である証拠なので気にしなくても大丈夫である。

言い返せない気弱な男性の中には、極端な方向に走ってしまい不良や輩のような振る舞いに憧れて過度に攻撃的な人間になってしまう場合があるが、先ほどの書いた通りそれではより危険な人間と揉め事を起こしてしまうリスクを抱えることなってしまう。

無駄にオラついている男は何らかの強いコンプレックスや対人恐怖、強すぎる暴力性などを抱えている人が多い。そんな人間やグループを目指すのは例え舐められなくなったとしても人生マイナスだ。

目指すべきは日頃は優しいが怒れる場面ではきちんと怒れる、人当たりは良いが舐められない雰囲気を持った人間になることである。怒りスイッチを自在にONOFFでき、怒りながらもある程度の冷静さを保てる器用さを身につけることが重要なのだ。

では具体的にどのようにすれば舐められた時にすぐに反撃できる、舐められない男になれるのであろうか?

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