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”人たらし”は何が凄いのか?

"人たらし"という言葉をご存じだろうか?

人たらしとは出会った人々を引きつけて虜にしてしまう人間のことを指す言葉である。彼らと対面して会話をしたが最後、あっという間に好印象を植え付けられてしまう。そして深く付き合うほどに尊敬や憧れ、仲間意識や場合によっては信仰心まで持つようになっていく。人たらしとはコミュニケーション能力がカンストしている人々のことを指す言葉なのだ。

コンプライアンスの遵守、恋愛の市場化、自由化された人間関係、フラットで円滑な人付き合いが求められる現代社会において、社交性、コミュニケーション能力の価値は日々高まっている。

ありとあらゆる職場や趣味のコミュニティにおいて、コミュニケーション能力が低いものは淘汰され、コミュニケーション能力が高いものがリーダーに上り詰める。暴力や権力で他者を従えることがNGとなった令和日本において、コミュ力が人間関係における新たなメインウエポンとなったのである。

そんな世界におけるカリスマ、人々を引き付けてやまない話術やオーラの持ち主、それが人たらしなのである。

新しいクラスや職場、初対面の異性の前でつい緊張して固くなってしまう人々と、初めてのコミュニティでも物おじせずに溶け込むことができ、初対面の相手とも十年来の親友のようにすぐに打ち解けることができる人たらしたち。そこにはいったいどのような違いがあるのか?人たらしたちはどのような部分が優れているからこそ、他者を魅了できるのだろうか?

人たらしの特徴を知り、理解することができれば生まれ持ったカリスマ性を持たない人間でも、人たらしのように多くの人に好かれて慕われる人間に近づくことができるはずである。

では人たらしたちが持つわかりやすい特徴、スキルはなんなのだろうか?それは大きく分類すると3つある。

まず1つ目が『自己開示』だ。

コミュ力の高い人間ほど、自己開示の能力に長けている。人は得体の知れない相手には警戒心を抱き、なかなか心を開いて会話をすることができない。人たらしはそれをよく理解している。だからこそ彼らは自分がいったいどのような人間なのかを開示するのだ。

人たらしは自分の好きなことや生まれ育った場所や環境、今の仕事や家族構成など、当たり障りのない、共感の得られる範囲内の自分の”人となり”を自己開示することで、相手に安心感を与える能力に長けているのである

人は目の前の相手がどのような人間なのか、どんな話題を好むのかがわかれば、安心して会話をすることができる。人たらしは相手に不信感を与えないように、わかりやすいキャラクターを作り、それを開示することで相手に会話しやすい環境を作り出すのである。

人たらしは多くの人が共感し、怯えたり蔑んだりしない、でもちょっと隙があって憎めない。そんな人柄をうまくブランディングして周囲に自分としてアピールするのである。もちろん多くの人が引いてしまうようなエピソードがあったとしても口にしない。人たらしは自己開示やキャラ作りのための話はしても”自分語り”はしないのである。彼らは自分語りがいかに聞いてる相手をつまらない気持ちにさせるのかをよく理解している。

そして2つめが……

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