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商品貨幣論と信用貨幣論
本日は私たちが何気なく使っている貨幣について。
貨幣に対する捉え方を間違ってしまうと、経済政策も間違ってしまい多くの国民にとって害となるので貨幣観というのは非常に大切。
一般的に認識されている主流派経済学の商品貨幣論とMMT(現代貨幣理論)が主張する信用貨幣論を比べてみようと思います。
主流派経済学の商品貨幣論
これは私たちに馴染みのある考え方と思います。
私たちが生まれるよりももっと前の人たちは物々交換で暮らしていました。しかし物々交換では物質を常に持っておく必要があり重いので硬貨や紙幣に代替するようになりました。その裏付けとして金を用いました。
やがてその裏付けも必要なくなり、私たちは貨幣や硬貨に(実際はそんな価値がないのに)価値があると思い込んで使うようになりました。
めちゃくちゃざっくり言うとこんな感じ。
この主張の疑問点は
「なぜ私たちは価値がないものを価値があると思い込んで使っているのか」
という点。
金が裏付けになっているのならまだ分かりますが、そのような時代は終わりました。
これに対して主流派経済学の学者は
「みんなが価値があると思うものを人は価値があると思うんです」
というなんとも微妙な回答。
確かにそうかもしれませんが、説得力はあまりありません。
MMTが主張する信用貨幣論
次にMMTが主張する信用貨幣論。
MMTでは貨幣というのは借用証書である主張します。
春、AさんがBさんから魚を貰いました。Bさんはかわりに秋になれば米をあげますと約束しました。それを記録したものが貨幣です。
Aさんは秋になるとその貨幣をもってBさんのところにいきます。そしてその貨幣を渡すことでBさんからお米を貰うことができます。
このようにして貨幣自体に価値があるのではなく貨幣とはあくまで借用証書に過ぎないとしています。
メソポタミア文明では貨幣として使われていたと思われる粘土板が見つかっています。
貨幣というのはそれ自体に価値はないので、粘土板でも紙でもいいということなんです。
商品貨幣論と違い、金などによる裏付けなども必要ないということです。
また私たちが貨幣を使うのは、貨幣によって何らかの債務を解消できるからであると主張します。そしてその債務が何かと言うと税金の支払いです。
納税は国民の義務であり、納税しなければ捕まってしまいます。
国家は国家が定めた貨幣でしか納税を認めてくれません。
なので私たちは国が定めた貨幣を納税手段として持っておく必要が出てくるのです。
それにより貨幣が流通し、貨幣を用いて経済活動を行うようにもなり納税手段だけでなく日常的に貨幣を使うことになります。
まとめ
めちゃくちゃ簡単に商品貨幣論と信用貨幣論について説明しました。
詳しいことは島倉原さんの『MMTとは何か』を読んでみてください。
正しい貨幣観を持つ方が増えることを祈ります。
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