母子留学マンスリーレポート #10:カンポンステイでマレーシアを感じてきた
Selamat pegi! Apa kabar? Saya juga baik. ついにこのマンスリーレポートも二桁突入!パンパカパン🎊といいつつ、今日って10月35日?!(再びこのパターン。先月号参照。)まあ、細かいことは気にしない。マレーシアだし。
さて、今月のトピック。滞在10か月目にして初めてディープなマレーシアを体験した「カンポンステイ」についてです。
これまで9か月、「英語頑張ってます話」に終始してきましたが、そもそも私たちどこに住んでいるのか?東南アジアですよ。私が、駐在員地区クアラルンプール・モントキアラ在住のせいもあり、日頃「マレーシアぽさ」をあまり感じず(天井からの水漏れがいつまでも直らないとか、そういうところにマレーシアさは感じるものの)やや満たされない感があったのですが、このカンポンステイでそれを完全払拭!いまや経済発展と都市化が凄まじい東南アジアで、いわゆる昔ながらの異国情緒を感じたい人(昔バックパッカーでアジア安宿に泊まって、現地の人と片言で交流を図ることに喜びを感じていた系の人)に大変オススメ、と声を大にしていいたいです📢ただ、オシャレ系ビーチリゾート主義の人にはあまりオススメしませんので、悪しからず😁(ハエとか多いです)
Apa Kampung stay? (カンポンステイてなに?)
カンポン=kampungとは、マレー語で「村」の意味。つまり村滞在プログラムです。マレーシアに来ると決めた時から、一度ホームステイしたいという思いを温めてきた私。ネット検索でマレーシア観光協会(日本語)サイトにたどり着きました。サイトによると、カンポンステイプログラムは、世界観光機関の賞を受賞している!(←ブランディングに弱いタイプ)
なんとも楽しそう!どれどれ、どうやって予約するのかな、とたどり着いたのがこちら⬇️
https://www.tourismmalaysia.or.jp/education/pdf/homestay-list.pdf
いきなりマレー語のみの表記🤣日本語サイトのムードと落差が激しすぎるそっけなさと難易度の高さ。外国人観光客を呼び込む気は本当にあるんですか。マレーシアはほぼどこも英語が通じますが、実は政府系機関(警察とか消防とか含め)はマレー語のみなのです。お役所仕事感がすごい。さらに300以上ある宿泊先リストは、州ごとに構成されていますが、どの州がどの辺とか、初めてマレーシア来る観光客は絶対知らんやん。クアラルンプールから比較的近いのはSelangor州か、足伸ばしてNegeri Sembilan州かPelak州か、て、宿選定からハードル高すぎるよ。ぶつぶつ。
そして、やっとのことで選定した宿のいくつかのメールアドレスやWhats Appで連絡しますが… 基本なしのつぶてです。再びマレーシアっぽさに直面(望むところだ)🤩本当にカンポンステイプログラムは実在してるのか、政府ぐるみの嘘なのか、と疑心暗鬼になること数週間。ようやく1件から「滞在ウェルカムよー」というお返事をもらうことができたのでした。探し始めて、途中で心折れたりして、ここまで1か月以上。めでたしめでたし。
そんなわけで、後世の方のために、今回宿泊したところを記載します。このステイ先だけは、即レスくれました。みなさん、即レス大事よ~📢
カンポンステイのプログラム
さて、カンポンステイって何するのかしら、と思ったら、この宿の方はやる気があるので、見積と称してこんなにリストをくれました。
最初にホームページを見ると、個別のアクティビティ毎に値段が設定されていたのですが(しかも20名以上人数いないと開催NGとか)、この見積もらったらオールインクルーシブでめちゃ盛沢山😻期待は高まります・・・!
※注:「カンポンステイ」は、基本的に修学旅行のような大人数受入を前提としているらしく、30名以上とか記載されている宿が多かったです。今回私は10名前後のグループだったので、少なすぎるかと思ったのですが、聞いてみたら大丈夫でした。我らのほかに、3人家族も宿泊していたし。ほかの宿は分かりませんが、表記と違うこともありそう。マレーシアだし(再)。
Go To Kampung
そして当日。日本から来てくれた友だちグループご一行と空港からカンポンに向かいました。ステイ先は、Port Dicksonという港町です。KLIA(クアラルンプール国際空港)から南へ約70キロ、1時間半をGrabで向かいます。費用は4人乗りで120RM≒4000円くらい。
到着すると、村の皆さん(基本アラフィフ以上と思われる、おじちゃんおばちゃん集団)がおそろいのユニフォームをきて、フラワーシャワーで歓迎してくれます。
WhatsAppだけのやり取りで、本当にこの人たち実在してるのかしら、、、と実はやや疑心暗鬼だった私、ここでだいぶほっとして、感激もひとしお!
実録!カンポンステイ
そして、昼12時から翌日13時まで、25時間かけて実にいろんな体験をさせてもらいました。印象的だったものを写真付きでご紹介します。リストに書いてあったアクティビティを本当にひとつ残らずやってくれて、意外と(←失礼)ちゃんとしていていました✨
クエ作り
クエとはマレーシアの伝統的なお菓子のこと。目の前(庭)で作ってくれて、一緒に焼いたり巻いたり、出来立てアツアツを食べました。緑色のものは「パンダン(植物)の色」で”自然な”色ということですが、、、この蛍光グリーン、絶対着色料入ってるよねえ🤣?真実は謎のままです。私が特に気に入ったのは、オンデオンデという、ココナッツがけの白玉団子みたいなもの。中に黒糖の塊を入れてゆでるので(写真のお鍋の中身)、固形の砂糖の塊と熱でトロッと溶けた蜜のような砂糖の両方の触感が楽しめるところが美味😋
ハンドクラフト
その後、ハンドクラフトと称していろいろ。まず、ヤシの葉を編み編みして作る、Ketupat(ケトゥパ)というもち米を蒸すための箱(中に生米入れて、蒸して、餅のようになったものを食べる)。一本のココナッツの細い葉っぱから、箱状にするのはかなり難しいし、相当時間かかるのに、食べるときにざっくり切っちゃうので再利用不可という刹那の芸術品🥹わが息子は、これにはまってせっせと作りまくっていましたが、大人はほぼみんな完成せず😁子供の根気はエライ。
他にも、バティックを色付けしたり、ラタンのバスケットを作ったり。村の女性陣に教えてもらうのですが、皆さん手先が器用だこと!大人も子供の芝生の上に座って、おばちゃんに教わりながら無心に手作業って、童心に帰る、デトックスされた気分でした。しかしよく考えたら、教えてくれたのは全部おばちゃんだったなあ。おじちゃんたちは手仕事しないんですね。東南アジアの村って、なんかそういう傾向あるなあ(昔タイの村もそうだった)。
村のスポーツ
そしてリストに書かれていたVillage Sports。村のスポーツってなに?と思ってところ、その正体はこちらでした。
写真で伝わるでしょうか。ココナッツを使ったボーリングと、ムカデ競争です🤣ココナッツの殻(軽い)はいびつなので、まっすぐ飛ばなくてなかなかピンが倒れない!ムカデに使う板は思ったより重くて、わりと息が合わない!と、ゆるい競技をみんなできゃーきゃー笑いながらやりました。
民族衣装と楽器
そして、夕食後は「Traditional Culture Event」。おもむろに、たくさんの民族衣装を渡されます。多分、村の人たちのおさがり(か現役)の衣装たち。それをわれら着用すると、太鼓を渡され、ポンポコしながら、これまたゆるーい音楽で見よう見まねで踊ります。叩くタイミングがいまいち合わず、リードしてくれるおじさんの音が消えると、徐々に崩壊していく音楽も楽しかった!楽器を弾いていたのは、全員おじさんで、女性はおらず。女性が手仕事担当、男性は楽器と運転担当・・・?(明らかに男性の方が楽では。)ひとっぷろ浴びた後なのに、ふたたび汗かいて意味なーい🤣とおもいながら、夜は更けるのでした。
オランアスリ村体験
一夜あけて、翌日は朝から、近くの先住民「オランアスリ」の村に車で移動してもらい、そこで先住民の生活を見学です。オランアスリは、マレー民族ではなく、もっと以前からマレー半島に住んでいた、いわゆる日本でいうアイヌ民族みたいな存在です。マレー人は目がぱっちり濃い顔立ちの人が多いのに対し、オランアスリの人たちは一重まぶたの塩顔。
オランアスリも、マレー民族と似て、どうやら植物を使っていろいろなものを作り上げる民族らしく、ニッパヤシというヤシの実でジュースを飲ませてくれたり、その葉っぱを編み込んで屋根にしたりしてました。ニッパヤシ編みも、また無心になれて楽しかったです。
他に、マレー半島で有名なプランテーション・ゴムの木から樹液採集体験や、吹き矢体験も。ゴムは、樹液に酢酸(たぶん)を混ぜると固まるとのことで、樹液自体は真っ白であまり粘度がない液体でした。1キロ3リンギとかで売れるとのこと。あんまり実入りがいい商売ではないかなあ。ちなみに、ゴムの樹皮を滑らかに削るのも意外とコツが要り、少なくとも私は樹液集め職人にはなれなそうでした。
それから、美味しかったのは、キャッサバイモの焼き芋!キャッサバは、いわゆるタピオカの原料ですが、これを竹筒で蒸し焼きにして、ココナッツ風味のカレーをかけて食べるとおいしー!じゃがいもとさといもの中間くらいのねっとり感で、素朴な味でした。
お別れゆで卵
そんなこんなでオランアスリ村で3時間ほどのんびりし、元の村に戻り、サヨナラの時間になりました。サヨナラの際には、紙ナプキンで折ったお花を、なぜかゆで卵をセットしてくれました。旅の食糧にっていう意味なんだろうか?マレーの伝統なのか??聞きそびれたので、誰かご存じだったら教えてほしい😁普通に食べられる固ゆで卵付きでした。
濃い25時間だった~!
閑話休題:こどもたちのブーム本
そんなこんなで今月号はカンポンステイスペシャルでしたが、10月の出来事としてもうひとつ、地味に息子たちの成長を感じて嬉しかった件をひとつ。こどもたち、英語の本でお気に入りができました!その名も「the 13-storey treehouse」シリーズ。邦題は「13階建てのツリーハウス」です。シリーズ物で10冊以上出ています。これまで私はこれまで知りませんでしたが、息子たち「学校でこれ流行っているんだ~」といって最初に図書館で借りてきて、「ほかのシリーズも欲しいな~」ていうので、思わずネットショッピングで購入。洋書なので、日本だと1冊1000円くらいしそうですが、マレーシアだと一冊13RM(500円弱)で買えるのはありがたや。
オーストラリアの作家さんによる児童文学らしく、絵が多いとはいえ、対象年齢8歳以上だそうで年相応なかんじ。学校で流行の本を聞いてきて、それを楽しく読めるようになったなんて、大きくなったな、きみたち🥹そういうのを学んでほしくて母はきみたちをインターナショナルスクールに入ってもらったんだよ!えらい!
今月の多言語
そんなわけで、今月はカンポンに行ったから多言語(マレー語)の取れ高豊富~🤩と思いきや、ステイから2週間たったら、ほぼ忘れちゃった!Alamak(アラマ―)🤣←なんとかマレー語を絞り出した
そんななかで、今も覚えている(ほぼ唯一の)マレーのひとたちと一番たくさん使った言葉をご紹介。「マリマリ mari mari」です!こどもにも、みんなにつかえるこの便利な言葉、意味は「来て来て~」です。今回カンポンステイに比較的大人数で行ったし、村の人たちも大人数だったので、マリマリ―を各所で多用!村のひとたちにマリマリ―って言うたびに笑顔になってくれて、嬉しかった。逆に、村の人たちも日本語の「キテキテ~」を覚えてくれて、言い返してくれたのも、嬉しかった。
マレーシアに旅行にきたご一行皆様に言われて改めてハッとしましたが、マレーシアの人たちは多言語環境にいるからか、分からない言葉を聞いても、特に困らずに分かろうとしてくれる姿勢がすごくあります。新しい言葉(例えば”来て”っていう日本語)もすぐに取り入れてマネしてくれる。そうやって多言語の国で生きているんだろうなあ。逆に、夏休みに行ったイギリスの田舎で、私の英語の発音が悪いせいか、全然分かろうとしてくれなかったイギリス人のパン屋のおばちゃんも、思い出しました😁 ”なにかしょっぱい物”と言いたくて「Something Salty」って言ったら、「は???」て怪訝な顔してたなあ。文脈上、パンについて話してるのは明らかなんだから、分かりそうなもんだったのになあ🥹
言葉の問題だけじゃなくて、目の前の人が言おうとしていることには、全力で想像力を働かせて話を聞かないとですね。
今月も、長い文章をお読みいただきまして、terima kasih(ありがとうございます)✨Jumpa lagi bulan depan(また来月)🔆