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まだ誰も知らない『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』大考察


映画『ノー・タイム・トゥ・ダイ』

お待たせしました。お待たせし過ぎたかもしれません。そして、ダニエル・クレイグ007サーガ完結。

泣いた!泣いた!007で泣く日が来るとは・・・傑作。そして、振り返っていいシリーズだった。最初、金髪で青い目、筋肉隆々のボンドに違和感をおぼえたことなんかもう忘れた。

まずはオープニングまで長め。おそらく30分ほど。やっぱりビリー・アイリッシュは違うよな。どんなに切なくて妖艶な感じに歌おうが、人生の浅さは歌声に出る。というか、ガキが歌っている姿を想像してしまう。
前回怪我が治らぬまま撮影を続行したダニエルだったけど、今回はアクションもキレっキレっ!とにかくカッコいい!トム・フォードのタキシード、アストン・マーチン、オメガ、ワルサーPPK・・・
Nピールのミリタリー・セーターがいい。現在53歳ダニエルの鍛え上げた肉体が強調されながらもスマートなデザイン。全体に衣装選びやデザインが素晴らしい!アナ・デ・アルマスの着る胸空きドレスも!ぜひIMAXで!

ボンドがマドレーヌと別れ引退生活を送る場所は、イアン・フレミングが原作を書いた場所ジャマイカ。その後、ハバナに行って、葉巻も出てきて、ちゃんとマティーニを注文してくれるところも最高!

今回のワールド・プレミアにダニエルの妻レイチェル・ワイズがいない理由がわかった!ちなみに『スペクター』の時はダニエルがエスコートしてた。
15年過去4作品の集大成、テーマは誕生、DNA、死。

ーまずは気になった点を

① ラミ・マリック演じるサフィンはなぜ能面を着け道着を着て、アジトの毒を育てる場所は日本庭園風。さらに、ボンドも正座で、終いには土下座。秘密基地の場所は北方領土。
監督が日本の血を引くキャリー・フクナガだからか?

② 途中、ナンシー・シナトラの歌が流れる。

③ 最後のMの言葉は、作家ジャック・ロンドンの短編からの引用なんだけど、なぜこの言葉なのか?

ここから過去の小説のネタバレあり
今作を見終わった人どうぞ!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

映画の中でもずっと引退したがっていた007が、ダニエル・クレイグとリンクしながらシリーズが進んだ感とDのSWと違い、監督しかも映画会社が変わりながらも、5つのエピソードが上手く繋がり大円団を迎えたのか?見終わって分析&調査をした結果、まだ誰も書いてないある事がわかった!それもこれもこれまで007シリーズを何度も見続けていたおかげ。

それは007の過去の作品がベースになっていた!ボンドガールは浜美枝。日本でボンドが活躍する『二度死ぬ』その原作。

ー小説版『二度死ぬ』のあらすじだけで合点がいく。

ボンドは結婚式直後にブロフェルドに妻テレサを殺され、ショックで任務を立て続けに失敗。
 Mは立ち直らせるため、00課から外交官課に異動。7777号とし、日本へ。勤務は「死の蒐集家」と呼ばれる博士の暗殺。福岡の近くの海岸の古城の庭園で有毒植物や毒のある動物を育て、自殺志願者を集め殺していた。
その博士こそブロフェルドだった。
ボンドは日本人炭鉱夫に変装し、海女キャシー鈴木とアジトに潜入。対決の末、ブロフェルドを殺害する。
その対決で記憶喪失になったボンドは
ジェームズ・ボンドという名を忘れ、太郎さんとして日本で生活。
ボンドは日本で行方不明になり死亡したことになる。その時の墓碑銘にある言葉は「私は人生を無駄に過ごさない。自分の時間を思う存分使うんだ」これがジャック・ロンドンの小説からの引用。ここでボンドが11歳の頃に両親を亡くし、叔母に育てられたことなども描かれる。
神のお告げでキャシーは生涯の人となり結婚。だが、亡くした記憶を取り戻すためにキャシーと別れウラジオストクへ。その時、キャシーのお腹にはボンドの子が・・・。
しかし、ボンドはソ連により洗脳されてしまい、M暗殺のためロンドンへ。
Mはボンドを再洗脳し、黄金銃を持つ男暗殺を命ずるのだった。

エンドロールで流れるのは『女王陛下の007』の挿入歌、ルイ・アームストロングが歌う♪ 愛はすべてを越えて。これはボンドがテレサと愛を育むシーンで流れる。映画のラスト、ハネムーンに出かけた2人の乗るアストン・マーティンが銃撃され、テレサが死に、悲しみに暮れるボンドで終わる。子供の頃、この終わり方にものすごく悲しい気持ちになったことを思い出した。
小説では『女王陛下の007』の後に『二度死ぬ』が続く。

今回の007を理解する上で重要なのは、『二度死ぬ』と『女王陛下』。さらに他の作品をバラバラにして繋ぎ合わせると、『カジノ・ロワイヤル』からの流れになる。

もう一度映画館で見直して、更なる発見を探す予定。
もう寝ます。暇なわけではありません。映画が大好きです。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ダニエル・クレイグ版振り返り
4作品を観るのが間に合わない方へ。
過去作のネタバレあり。

MI6の裏切り者の局長を殺して00のライセンスをもらう。今は亡きクリス・コーネルの歌。「賭け事が大好きな武器商人をカジノで大負けさせて破産させてこい!」
カジノに行くと筋肉モリモリのあまりスパイに見えず駐車係と間違えられ、キレて客のレンジローバーをボコボコにする。資金係の同僚の姉ちゃんヴェスパーに恋して、引退して結婚しようと思ったのに、彼女が殺される。武器商人と繋がっていた謎の男ミスター・ホワイトを逮捕。

前作のすぐ後、カーチェイス。ジャック・ホワイトとアリシア・キーズの歌。いろいろ知ってそうなミスター・ホワイトデーを尋問してたら、裏切り者がいて逃げられる。結局、引退することはなしにして、スパイに専念。冷酷な男になるぞ。ヴェスパーの復讐。たどっていくとNPO法人がどうやら悪い奴。市民を水不足にして、ボリビアの水を独占て大儲けしようとしている環境団体のボスをやっつける。

MI6の諜報部員の情報が入ったHDDが奪われた。イヴちゃんがライフルで援護してると思ったら、007に当たって落下!アデルの歌。死んだふりしてバカンスしてたら、テレビモリモリニュースでMI6が爆破されてるのを知る。元MI6の「ノー・カントリー」の仕業。ロンドンに戻って「ノー・カントリー」を確保。しかし、逃げられる。彼は以前裏切った上司Mに復讐しようとしている。ならば、ボンドの田舎の実家で迎え撃つ!管理人の爺さんと。ボンドの生い立ちが・・・Mはもしかして、母ちゃんなの?「ノー・カントリー」も俺の心の母ちゃんだ!Mが死ぬ。

休暇中。メキシコ・シティ。死者の日のお祭りの真っ最中にひと暴れ。男をヘリから落として指輪を手に入れる。サム・スミスの歌。ロンドンに戻ると謹慎処分。でもこれはMの遺言。瀕死のミスター・ホワイトから娘のマドレーヌを守れば「アメリカを教えてくれる」「君はタコ」と言われる。ホワイトはボンドの銃で自殺。マドレーヌはヘリから突き落とした男の未亡人。彼女に見事接近。「アメリカン」はモロッコにあるホテルで、「スペクター」のボス、オーベルハウザーの基地が判明。これまでの作品の黒幕登場。基地に乗り込む。オーベルハウザーはボンドの義理の兄。養父を殺して自分も死んだことにしてオーベルハウザーはブロフェルドと名乗っていた。基地を爆破して脱出。また裏切り者入ることが判明。ロンドンに戻るとMI6がブロフェルドに爆破される。今度は倒壊。ボンドはブロフェルドを追い詰め身柄拘束一件落着。マドレーヌと車で走って行く。

ダニエル・クレイグになってから話が繋がっているので、前作を観てないとお話が理解できない。

しかし、まとめてみると、MI6って情報保護や警備が脆弱だし、裏切り者が多い。ボンドはキレやすく惚れやすい。











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