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引越し日記-1
今日は近くの神社さんにご挨拶。
小さな無人の神社だからか、小さな草花が整理されずに伸び伸び育っている。
わぁ、とも何とも感じないのに涙が出た。
左目だけからスーと泣く事が時々あるのですが、なんでしょうね。そう言えば最近「浄化の瞑想会」を体験した時も、涙が出たのは左目からだけだった。まだ引きずっているのかも。
立派に育っている雑草たちを見ていて、小さな頃に遊んでいた地面を思い出したのかも知れない。
あの頃は祖父の家の敷地に建てた古くてオンボロの、鍵のかけ方がよく分からない扉の家に住んでいて、私は大体、猫の行く後をつけ回すか退屈しているかして過ごしていたように思う。
狛犬さんの間を通って、ご挨拶。
「こちらで皆さんのお役に立てますように」と神頼みを済ませて、気分が良かったので少し探索することにした。
方向音痴なので元来た道を、と思ったが何となくイケそうな気がして違う道を進んだ。
まだ不思議な感じ。
道のずっと向こうで年配のご婦人が、こちらに向かってチョイチョイと手招きしている。
私に?(ぜったいちがう)
という偶然も手伝って気持ちよく足を進めていたら、行きたかったホームセンターに辿り着けた。
そして、欲しかった昭和レトロな琺瑯のミルクパンがたまたまあった。
ちょっと悩んで、店内をグルグル徘徊した所で目付きの悪い猫と、ムッツリ顔のフクロウの傘立てに出くわした。
か、かわいいじゃないか~~~!
それなのに顔つきのせいか、値下げされている。不服そうな面構えも、どことなく不憫である。
フクロウは私が引き取ることとした。
猫はきっと心優しい猫飼いさんと、これから出会うだろう。猫飼いは猫のモノに弱いのだ。
フクロウと、スリッパと、ミルクパンを抱えてレジに向かうと、店員さんが「フクロウが出る…!」とざわめいた。
値下げされてたもんな…お客さんには素通りされても、店員さんに愛されていたのだね、フクロウ。
お支払い後、「可愛がりますね」と伝えると「わぁ!育ててください!」と暖かいお返事を頂いた。
育つのか?リボンでもする?育ったら写真見せに来ような…と色々考えながらも迷わず帰路に着く。すごい。
お部屋が伽藍堂のまま、近々お客様を招くことになったので色々と間に合って良かった。
私の信じる神様は、いつも仕事が速い。
神様、ありがとう。
新しい部屋では、私が愛するものだけを詰め込みたいと思っていたが、「来てくれたお客様の心が暖まるかな?」の目線がこのフクロウと共に私の心に入ってきたみたいだ。
育てられるのは、私の方なのかも知れない。
フクロウの傘立てには「オムロン君」と名付けた。なんとなく、フクロウがそう名乗った気がして。