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ジムニー泥沼物語 その10 ドキドキ車検編
いよいよ車検である。よくあるディーラーなどに車検をお願いするのではなく、ユーザー車検にチャレンジする。そもそも車検とは車両運行上問題無いことを検査することなので、個人で検査場へ持ち込むことが出来る。ディーラーは認定工場となっている場合が多く、自分たちの工場で車検を通すことができる。不正車検などが時折ニュースになるが、故意に不正な車検をしたり、ミス検査が目に余るようであれば認定を取り消されてしまうのである。つまり、ディーラーへ車検を出すことは、確実にクルマが正常である、100%で車検を通す事になる。1986年製のジムニーに100%はあるのか?「この部品ダメ、あれもダメ、コレもマズイ、、、全部交換で。」そう言われましても部品の入手が、、、。
そこでユーザー車検である。これはユーザーが自己責任で整備し、車検を通すものである。自分で車両整備が出来るのであれば、車両状態を把握できるし、問題になりかけている部分も、次回までの車検で整備することができる。特に旧車は常に整備し続けているので(汗💦)車検直前のトラブル以外は解決しているはずである。
さて、まずは検査予約である。検査日を決めてWeb予約をする。悩むのはどのラウンドにするか?だ。
1ラウンド 08:45-10:00
何かトラブルがあれば間に合わない可能性。
実際、前記事みたいなトラブルあったし。
2ラウンド 10:15-11:45
1番おススメ
3ラウンド 12:45-14:00
早めに行っても昼休みは書類受付・処理されない場合も。
4ラウンド 14:15-15:45
何かトラブルがあれば対応する時間が無い。
実際の車検では、書類を揃えて、記入して、重量税や検査手数料を払ってから検査を受ける事になる。ユーザー車検では書類もその場で作るので、1ラウンドは時間的に厳しい。2ラウンドに予約を入れて1ラウンドの時間から行って書類作成するのがおススメである。混雑緩和の為のラウンド制なので、空いていれば書類が整い次第、検査ラインへ入るよう指示される。
静岡の軽自動車検査協会には初心者の為に見学コースが用意されている。オートバイのユーザー車検は経験があるが、クルマは初めてなので素直に見学させてもらう。まぁ、見慣れた陸運局の検査ラインと変わらない。検査官の視界に入り「マジメで一生懸命な車検初心者ユーザー」を印象付けて(?)いよいよコースへ。
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1、外観検査
ウインカー、ブレーキランプ、ワイパー、ホーンなど。
エンジンルーム内のチェックも。
定期点検と前回の車検シールを剥がすよう指示された。
3、排ガス検査
測定器のプローブ(センサー)をマフラーへ突っ込む。
初心者なので機器操作は検査官がやってくれた。
検査時間は1分ほどだが、5分にも10分にも感じる。
OKが出たところで、記録機という自動スタンプ機で
結果を記録する。
5、サイドスリップ
クルマが真っ直ぐ走るかの検査 電光掲示板の指示に
従い、ローラーの上で走行チェックする。
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6、スピードメーター
ローラーが自動で加速してゆき、自車のメーターが
40Km/hになった所でパッシングすると記録される。
メーターのズレは大きいと感じていたが、問題無し。
ヘッドライト
自動で機械がヘッドライトの向き、明るさなどを計
測する。アイドリングでは明るさが足りないので、
少しアクセル踏んで明るさマシマシで。
ブレーキ
ローラーの上で、電光掲示板の指示に従いブレーキ
掛けたり、サイドブレーキ引いたり。
7、ここまでOKであれば、また記録機で記録するのだが
、、、不合格!
まぁ、とりあえず進めと言われて次の検査へ。
8、下回り検査
クルマに乗ったままリフトで持ち上げられる。
普通に検査官が下に入れるので2mほど上がる。
周りに何もなく持ち上げられるのにはビビる。
検査官が下回りの油漏れやボルト・ナットの緩み
を確認する。ハンドルを左右いっぱいまで回せと
指示される。ブッシュの油切れで「ブォ〜ン」と
音が出たが指摘は無かった。
さぁ、検査終了だが結果は不合格。
不合格項目は光軸のみであった。
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2回までは検査を受けさせてもらえる。光軸さえ直せれば合格である。しかも丁寧にこんな検査結果のプリントまでもらえた。右のライトが左上を向いている、ということである。
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の位置にも調整ネジがある。
ヘッドライト本体はA、B、C、の位置にある3本のネジとバネに支えられている。この場合、Cのネジを締め込めばライト本体を右下へ引き込むので修正できるはずである。会場内の日陰にちょうど良い白壁がある。ライトを照射してみると明らかに左上を照らしている。そのままドライバーでネジを調整する。
もう一度検査ラインへ行くと、必要な光軸チェック以外は全部パス。2度目の検査はしっかりOKが出た。
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あとは車検証を発行してもらい、車検シールを貼ればOK 車検シールは中央のミラーの裏に貼るものだったが、自動運転や安全装置のカメラに追いやられ右隅に。カメラなんかありませんけど。
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意外にもあっさり車検が取れてしまった。だが、ここがスタートライン。やっと泥沼に腰まで浸かったところである。