母の記録②告知
去年亡くなった母は、5年前にステージ3bの大腸がんを患ったのですが、ありがたいことにその後、再発することもなく寛解しました。
当時の記録をnoteに記しておこうと思います。
2018年12月
大腸の内視鏡検査は通常日帰りでもできるものなのですが、母は70代だったので、念の為検査入院することに。
母は今まで大きな病気をしたことがないため、母が入院ということにすごく違和感を覚えました。
入院1日目はひたすら下剤を飲んで、お腹の中を空っぽにする作業。決められた時間に決められた量の下剤を飲んでいきます。個室だったので、トイレが完備されていてすごく助かりました^^
2日目はお腹が空になっているのを確認したら、早速検査です。
母が検査している間、私は待合室でずっと
「がんではありませんように・・」
「今後、どんな大変なことが私に起こってもいいから、母ががんでありませんように・・・」とずっと心の中で祈っていました。
母の検査時間が他の人より長かったので、ものすごく緊張したのを覚えています。
検査室から出てきた母は、私の顔を見た瞬間、ものすごく苦々しい顔をして、舌を出したんです。
「あーー、ダメだった。。」みたいな感じで・・
もう、あの時の胸がえぐられるような気持ち、忘れられません。
検査中に結果を聞いたわけではなかったのですが
検査していた医師が
「大学病院に紹介状・・・」という声が聞こえたそうです。
その後、検査結果を聞くために診察室の前で母と二人で待っていたのですが
私は生きた心地がしませんでした。
でもね、母はケロッとしているんですよね。
もしかしたら、実感が湧いていなかったのかもしれません。
診察室に呼ばれてすぐに、私が座る前に医師が「これ、がんだから」といきなり言い出しました。
覚悟はしていたけれど、実際に言われると動揺してしまって
私はうまく言葉が出ませんでした。
そんな私にその時の医師は矢継ぎ早に
「どうする?どこの病院に紹介状書けばいい?大学病院がいい?〇〇がんセンターがいい?うちで診てもいいけどね」
私が悩んでいると
「あのね。。どこでもやること同じなんだから、どこでもいいでしょ」とのこと。
しかも、「大腸がん検査、やってなかったの?」と責めるようなことまで言い出す始末。
医師としてどうなんでしょうね。。
仕方ないので、大学病院への紹介所をお願いして、診察室を後にしました。
もう最悪の気分でした。今思い出しても気分が悪いです。
帰り、遅めのランチを二人でとったんだけど
母の顔を見たら私は涙が止まらなくなってしまいました。
母はひたすら
「ごめんね。。ごめんね。」って謝っていたのを思い出します。
病人に慰めてもらうっておかしいですよね。
私は一刻も早く、大学病院で診てもらいたくて
紹介状をもらってその場で大学病院に電話で問い合わせました。
大学病院は、予約なしで、紹介状を持ってきたその日に診てくれるということだったので
早速次の日に行くことにしました。