見出し画像

韓国での家探し、そして引越し事情

韓国は今週から気温が急激に下がり最高気温が1,2度の日が続いてます。
ようやく韓国の冬が始まった感じがして、冬好きとしては嬉しいですが冷え性なのでその辺は辛いです(笑)

今回の記事は、韓国での家探しと引越し事情について書いていきたいと思います。

今、住んでいる家の契約満了が近づいてきているのと、再来週から仕事が始まるので時間がなかなか作れないと思い、前もって探しはじめました。
しかし、数日前から風邪をひいてしまい検査結果コロナではなかったのですが、38.5度以上の熱が3日間下がらず死にかけの中、頑張って不動産巡りをしてきました(笑)
海外で一人暮らししていると、こういう時に手伝ってくれる人がいないので正直辛いですが、これもまた時間が経てば面白い経験になるので楽しんでいます。

まず、韓国は월세(家賃),전세(チョンセ),매매(売買)と大きく3種類に分類されます。

월세(家賃)

월세(家賃)は言葉の通り、毎月大家さんに家賃を支払い住む方法です。
日本の賃貸との違いは、日本では入居する際に敷金・礼金が発生しますが、韓国では保証金というものが必要となります。
日本の敷金・礼金は入居する際に大家さんに支払うと戻ってこず、大体家賃2ヶ月分くらいを払うのが平均ですが、韓国の保証金は入居する際に大家さんに預け、退去する際に戻ってきますが、保証金の平均額が日本円で大体50万円~数千万円ととても少ない額とは言えません。
契約期間は大体1~2年になります。

日本と韓国の賃貸の差をまとめてみると
日本:敷金・礼金は戻ってこないが、家賃2ヶ月分で済む
韓国:保証金は戻ってくるが、入居の際、最低50万円が必要となる
という感じです。

전세(賃貸)

전세(チョンセ)は、韓国独自の制度で保証金を入居時に大家さんに預け、退去する時に返してもらう制度です。월세(家賃)との違いは、家賃を支払わなくても良いものの、保証金が基本1000万円以上は必要となります。전세(チョンセ)の契約期間は基本2年となります。

家賃を払わなくて良いというメリットがありますが、入居時に数千万円をまとめて払わなければならない点があります。韓国では大体전세(チョンセ)で契約する人はローンを組んで払います。

매매(売買)

매매(売買)は保証金や家賃などではなく、家を買う制度になります。基本アパートなどが多く日本で言うマンションになります。

このように、大きく3つに分類されます。
そして、居住空間としてはアパート、オフィステル、ヴィラ、単独住宅、コシウォンなどがあります。
アパートは日本での高層マンションです。オフィステルは事務室やオフィス兼住宅として使われるマンションのようなもので、ヴィラは日本のアパートに当たります。単独住宅はワンルームの部屋がいくつもある多世帯住宅のようなもので、コシウォンは部屋だけがあり、キッチン・洗濯機・シャワーなどは共有して使うようなところとなります。

韓国での一人暮らしとなると、大体ワンルームかオフィステルに住む場合が多いです。私は今回で3回目の引越しですが、ワンルームとオフィステルを1回ずつ住み、今回はワンルームへ引っ越します。

ワンルームとオフィステルの違いと、メリット・デメリットを簡単にまとめると

ワンルーム
同じ面積でもオフィステルより家賃が安い
管理費がいらなかったり、オフィステルより安い
ワンルームは周辺が住宅街になっているため静か(場所による)

オフィステル
管理人がいるため安全面では安心
その分管理費が高い(1ヶ月1万円以上)
オフィス兼住宅施設なのでインフラが整っている
大体駅チカ

のような感じです。

ここまでは、家を契約する際の制度と居住空間について説明しました。
次は、家探しから契約までのプロセスを説明したいと思います。

韓国では大体、家を探す際に以下のサイトを使用します。

  • 직방

  • 네이버 부동산

  • 피터팬의 좋은방 구하기

このようなサイトを通して気になる物件を見つけたら、サイトやアプリを通して不動産に連絡をします。そうすると不動産から連絡が来ます。そこで、引越しの時期、探している地域、希望額(保証金・家賃)、ペットと駐車の有無を大体聞かれるのでそれに答えて、物件を見に行く日時を不動産の人と相談し決めます。
そうすると、その日までに担当の仲介人の方が希望の条件でいくつか物件を見つけてくれます。

約束した日に不動産に行ったら、仲介人が探してくれた物件をすぐに見に行く場合と、まず不動産でいくつか準備してくれた物件を案内してくれて、さらに一緒にパソコンで見ながら候補を絞った後に見に行く方法があります。これは不動産によって違ってきます。

ここで問題は、先ほど紹介したサイトで気に入った物件があってそれを見たいと言ったものの、その物件を見れない可能性もあります。虚偽物件であったり、コンディションの良い物件や、お洒落に飾られた物件を大家さんが載せて欲しいと不動産に頼んで載せたものであって、転入届けが不可能な家が多かったり、実際行ってみると写真と違ったり、金額が書いてあるのと違ったりということがほとんどです(笑)

なので、結局は不動産の仲介人が探してくれた物件を見に行くような感じになってくるため、しっかり自分の希望条件を伝えることが重要になります。韓国は大体引っ越しの1ヶ月前から家探しを始めます。早く行きすぎると希望の日に入居できなかったり、大家さんに断れることが多々あるので1ヶ月前~2週間前に行くのがベストです。もし、都合でもっと早く探すことしかできない場合は、不動産の人と大家さんに頼み込むしかないです(笑) 実際、私も今回そのパターンです。

そして、物件を見て周り気に入った物件があったら仮契約を行います。仮契約とは、契約書を作成し保証金の10%を大家さんに支払い家の確約をしておくことです。仮契約が終われば、他の誰かに取られたりする心配がありません。월세(家賃)の物件が以前ほど多くなく、条件の良い物件はすぐに契約する人が現れるので早い者勝ちです。私自身も既に2回引越しを経験しながら今回が一番希望の物件を探すのに苦労しましたし、なんせ韓国も物価が高騰しているので尚更です。

次からは一番重要な部分になります。
もちろん、契約する物件のコンディションや位置などを確認するのも重要ですが…!! それより重要なのが仮契約をする際に必ず、契約関連の書類を隅々までしっかり確認することと、保証金や家賃は必ず大家さんの名義になっている口座に振り込むことです。

まず契約関連の書類で確認しないといけないのが、등기부등본(登記簿謄本), 身分証, 口座, その他に不動産が保険に加入しているのか、契約書におかしな内容が記載されていないか、契約前に話した項目がしっかり記載されているか、전입신고(転入申告) / 확정일자(確定日時)の申請可否契約期間など支払い方法などしっかり確認しておきましょう。

등기부등본(登記簿謄本):土地など不動産に関する関係が記録されている証明書

등기부등본(登記簿謄本)を確認する際に注意する点は大きく2つあります。
1.  契約書に書かれている大家さんの名前と住所が등기부등본(登記簿謄本)に記載されている名前・住所と一致しているか
2.  根抵当権の確認。これは簡単に融資の有無を確認するようなもので、大家さんが土地や建物を買った際に銀行にお金を借りているのかどうかを確認することです。

등기부등본を確認したら、契約する部屋が전입신고(転入申告)/확정일자(確定日時)の申請が可能であるか確認します。この二つが申請できない部屋を契約すると、契約期間に大家さんが家を売りに出したりなどの不祥事が起こった場合、保証金が返ってこなくなります。申請していれば、最優先返済権で保障されているため万が一のことが起きても保証金が返ってきます

全て確認が終わったら、契約書に記載されている契約期間、保証金、家賃など最終確認をしてサインをしてから、大家さんの口座へ保証金の一部を契約金として振り込みます。この際、必등기부등본(登記簿謄本)と契約書に記載されている大家さん名義の口座に振り込みます。もし、違う口座への振り込みを要求されたら詐欺の可能性があるので注意しましょう。(韓国では、この手口を利用した保証金詐欺がとても多いです。)

大家さんへ契約金を振り込むと契約完了です。
ここまでは、入居前までにすることです。

入居日の数日前に不動産と連絡を取り入居する時間を決めます。そして、入居日に大家さんへ(契約金で払った金額を引いた)残りの保証金と、初月の家賃+管理費を振り込み入居します。

入居の手続きが完了したら、住民センターへ行き전입신고(転入申告)と확정일자(確定日時)の申請をします。この2つはその場で申請して続きしてくれるので30分ほどで完了します。この手続きまで完了したら引越し終了です。

*週末や公休日に引越しをする際は、住民センターが休みなためインターネットでも申請が可能です(インターネット申請の場合、銀行の공인인증서(公認認証書)が必要となります。) インターネット申請がなかなか複雑なので、出来る限り住民センターへ行き申請することをお勧めします。

전입신고(転入申告)は정부24から申請できます。

확정일자(確定日時)は대법원 인터넷등기소から申請できます。

入居時に注意しておくことは、入居して家具を配置したり荷ほどきをする前に、部屋の状態をチェックし全体的に動画や写真を撮っておくことです。こちらを行うことで退去時に元からあったものなのか、故障なのかなどはっきりするので問題なく退去することができます。

大体、家探しから入居まではこのような流れになります。

留学や仕事で一人で海外で暮らしながら、あらゆることを一人でこなさなければならないと思います。その中でも、家探しは大きな不安要素の1つでもあるかと思われますが、何か少し役に立てればと思い書いてみました。

私も引越しまで1ヶ月です。
今の部屋の契約をしてくれる人が現れてくれることを、毎日心の底から切実に願っているところです(諸事情により満期より1ヶ月早く引っ越しするので、もし契約する人が現れなかったら、引っ越しの日に保証金が返ってこないので貯金崩して出すしかない) という、予想外の出来事は海外では日常茶飯事なので慣れましたが、1年間頑張って貯金したのに、1ヶ月後には戻ってくるにしても絶望的です^^

次の記事では、2022年を振り返ってみようと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?