19年の興亡(フランス・ルーアン)
フランス ルーアン編
ルーアンはジャンヌ・ダルク終焉の地である。そもそもジャンヌ・ダルクとは?を簡単に。
フランス東部のサンドニ村に生まれた女性で、神の啓示を受けた後、14〜15世紀にかけて繰り広げられたイングランドとの百年戦争に従軍し、オルレアン解放を皮切りに次々に勝利し、フランス王シャルル7世の戴冠に寄与した。その後イングランドの捕虜となった彼女は異端審問にかけられ、火刑に処された。
そう、ルーアンはジャンヌ・ダルクが幽閉され、その後、火刑された場所。加えてモネが複数枚描いたノートルダム大聖堂がある場所でもある。
1〜5枚目がパリのオルセー美術館、6枚目がルーアン美術館に所蔵されている。
ジャンヌ・ダルク教会
実際に火刑が行われた広場にジャンヌ・ダルク教会がある。下の写真の十字架がその火刑場。
広場に腰掛け、約600年前にそんなことが起こっていたと考えると、その場を離れることが出来なかった。理由は定かではないが、やはり歴史との一体感を強く感じられる場所には長く居てしまう。
ジャンヌ・ダルク教会内には彼女のイラストの蝋燭が灯されていた。
ジャンヌ・ダルク博物館
ここは火刑までジャンヌが幽閉されていた城の一部が今に至るまで博物館として残されている場所。
しかしここで問題発生。僕が行こうとしていた時間帯に城でゲーム(?)があるらしく入場出来なかった。この旅一番のショックである。
一応外観だけ、、
ルーアン大聖堂
前述の通り、モネが色々な姿の大聖堂を描いた場所である。パリ編でも書くつもりだが、ルーアン大聖堂を訪れた後にパリのオルセー美術館に行くと、作品により深く飲み込まれると思う。上に載せたモネの絵画と見比べても面白いだろう。
この中にはジャンヌ・ダルクが描かれたステンドグラスが飾られているが、丁度ミサが行われていて撮影することはできなかった。
博物館も入れないし、ステンドグラスも見られないし踏んだり蹴ったり、、
ルーアン美術館
ルーアンを訪れた日が日曜日だったので無料で入館。モネ・ピサロ・ルノワール等印象派の作品からカラヴァッジォまで幅広く貴重な名画を所蔵している。館内はガラガラなのでじっくり鑑賞できる。
カラヴァッジォ
ピサロ・モネ
ジャンヌ・ダルクに関する作品もいくつか展示されている。
印象派含め、美術作品に関する僕なりの考察はまとめてパリ編で!
総括
街は人通りが少なく、閑散としている。良い意味ではフランスの郊外の雰囲気を感じられ、のんびり過ごすことが出来るし、美術館などの観光地も人が少ないため、じっくり鑑賞することが出来る。モネやカラヴァッジォ等を作品等も独り占めできてしまう。
一方、悪い意味では活気がなく寂しい。それだけのことだが、観光する上で街の活気は気分の浮き沈みに大きく影響してしまう。
ルーアンはジャンヌ・ダルクや歴史、モネが好きだったり、時間があってフランスの郊外の街に触れてみたい人以外には、あまり勧められないと感じた。
やはりググると魅力しか書いていない記事が多く、率直な感想を発信することも僕が投稿する一つの意義だろう。
ただ僕自身は来て良かったと思えた。長らく伝説的な架空の人物として捉えてきたジャンヌ・ダルクが、今でも街の人々に愛され続けている様子は、彼女が実在したことを示しているかのようだった。600年間の時を経てもなお、フランス国民の心の中にはジャンヌ・ダルクは生きている。そんなことを考えさせてくれるルーアンは訪れて正解だったかも知れない。
次回は、華の都パリへ。
オススメ度 ★★⭐︎⭐︎⭐︎