『日本製』に学ぶ大人の自由研究
2023.7.24
D&DEPARTMENT PROJECT
『和ろうそくをつくろう』に参加した。
きっかけは春馬があちらの世界にいってしまったあの日、今年の7月18日に少しでも近く感じられる何かをしたかった。
そして遅ればせながら『日本製』滋賀県で紹介している大與の櫨ろうそくをオンラインで購入するとに。
その際にInstagramやLINEのフォローをしたところ、『和ろうそくをつくろう』の情報を知ることができたのだ。
なんでも5〜6年前から始まったこのワークショップは毎年好評ですぐに定員になってしまうらしく、今年は抽選。
今回厳選なる抽選の結果〈当選〉のメールに心が躍る。
開催されたのは渋谷ヒカリエ8F
d47design travel store内の d47 MUSEUM
d47design travel は47都道府県の「ロングライフデザイン」をテーマに、日本各地の観光を案内するショップ。
伝統工芸から若い世代によるイノベーティブなクリエイションまで、編集部が取材を通して出会ったその土地らしいデザインの商品が紹介されている。
作り手やその想いを紹介しながら販売していると知り『日本製』に通ずる物があるなと勝手に嬉しくなった。
『和ろうそくをつくろう』
当日教えてくださったのは大西央さん
大西巧さんではないのか…と思ったのは束の間
大西央さんの軽快なおしゃべりとウェルカムなお人柄に吸い込まれるようにワークショップは始まった。
まずは材料の説明から
櫨からつくる木蝋
櫨はウルシ科の落葉高木、秋には紅葉する
若葉の頃に触れるとかぶれるが、落葉の頃にはかぶれる心配はなくなる
実が黄緑色から濁ったような黄色に変わる頃が採取する頃合いらしい
この実をつぶしたり、蒸したり、絞ったり、圧力かけたりと手をかけてつくる木蝋は大変貴重なもの
ろうそくの芯
和紙を燈芯で巻いたもの
燈芯とは藺草の外皮を除いたずいの部分で、外皮を引き裂きずいを切断することなく引き出すという神業ができる方も今では少ないらしい
櫨から木蝋をつくる、藺草から燈芯を引き出す、それぞれに達人がいらして僕たちはろうそくを作るだけと大西さんは仰っていた。
その言葉には今は少なくなってきた達人たちへのリスペクトを感じた。
いよいよ実践
1人2本の串を持ち6人でローテーションしながらろうを重ねていく
*芯の先端3㎝くらいになたね油を付ける
*ろうに潜らせる
*先端を下に向けたまま乾かす
*6人がローテーションする間にろうは乾いていて2回目
3回目からは「下掛け」に値するのだろうか?
*ろうに潜らせたあと右手で2本の串を転がしながら左手で整える
*「まずはエアーで」串の転がし方を練習
見ているよりも難しい(笑)
覚悟を決めて!ろうに潜らせ左手の掌に乗せて右手は串を転がし、左手の掌と親指で挟みゆっくりと左右に動かしながら整える(非常に難しい…笑)
この作業を3回くらい繰り返す(必死だったので何回だったかはっきり覚えてない)
大西さんはこの時にできてしまう線や溝のような物も味があって好きだと仰っていた。
それは手作り感や作った時の気持ちを思い出させてくれるような気がして、私も好きだなと感じた。
何とか形になり串から外したろうそくの芯を出し形を整える作業は大西さんがやってくださった。
少し温めたナイフでの神業、初めに先端になたね油を付けることでこの時にカットしやすいとのこと。
夏休みの『自由研究』にと親子での参加もあったそうだ。
娘たちの小学校の『自由研究』といえば展示があり、友だちや保護者が観覧できた。
それを見た大勢の方に『和ろうそく』の素晴らしさが伝わり、その炎のゆらぎに癒される。
春馬の蒔いた種が芽吹いてゆき
たくさんの花が咲いてゆく
そんな風に思えて嬉しかった。
素敵なワークショップの開催をありがとうございます。
大西央さん
楽しく素敵な時間をありがとうございました。
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春馬に学び動かされ、少しずつ知識も心も豊かになっていく。
日々の会話の中でその素晴らしさを少しでも伝えていけたらと思う。
そしてその小さな一歩が『日本製』継承のお役に立てれば嬉しいな♡