自傷的自己愛の精神分析
自分が愛される可能性が信じられる
自分には愛を獲得するスキルがある
愛されることに意味と歓びを感じられる
可能性、スキル、歓び
クラスにおいて個人のキャラの設定と、カースト上の位置づけとは、ほとんど同時に決定されるのです。そこには決定の主体が存在しません。両者を決めるのはあくまでもクラスの「空気」で、だからこそ、誰も決定に逆らえないのです。空気には反論も抗議もできませんからね。
精神科医の中井久夫氏は、健康な精神のあり方を「自分が世界の中心であると同時に世界の一部に過ぎない」という、一見矛盾した認識が両立している状態、としています。ここでもし「世界の中心」意識が膨れあがれば悪い意味での自己愛パーソナリティになってしまいます。一方「世界の一部」という認識しか持てなければ、自己卑下によって、それこそ自傷的自己愛のような捻れを抱え込んでしまうでしょう。
成熟した人間は、他者に配慮しつつ、自分の言いたいことは言う。一見簡単そうですが、この配慮と主張のバランスばかりは、経験と場数を踏んで学んでいくしかありません。
対話の目的は対話を続けること
正しさを競わない
客観性を追求しない
対話の相手がどんな主観的世界に住んでいるのか、それを本人に詳しく教えてもらう
成長や成熟といった望ましい変化は、「自分自身でありたい」欲望、すなわち自己愛を大切にするところからもたらされるものです。まず自分自身をいたわり、思いやり、共感すること。
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