見出し画像

だれかに、話をきいてもらったほうがいいんじゃない?

平穏は、騒音がない場所、激務を求められない場所に行けば得られるものではない。平穏とは、そうしたただ中にあっても、心が穏やかであることだ。

セラピーとはありのままの自分を理解すること。だが、ありのままの自分を知る過程で、人は見知らぬ自分と出会うことになる。私はこの程度の人間だという思いこみを捨て、自分でしかけた罠から抜けだし、この程度の人生しか送れないという思いこみからも解放されて、生きたいように生きるようになるからだ。

孤独を感じるのは、たいていなにかの隙間時間だ。セラピーを終えて面接室から出ていくとき、信号待ちしているとき、レジの列に並んでいるとき、エレベーターに乗っているとき、人は携帯電話を取りだし、孤独感から逃れようとする。だが、そうやって途切れることなくなにかに気をとられていると、他人と一緒にすごす能力、自分と向きあい、ひとりですごす能力が、どんどん低下していくのではないか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?