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火・水曜日連載『あらたま流きもの雑記』 4月20日 それはお稽古ではなく、修行
初めましての方、ようこそいらっしゃいました。
二度目以上お運びの方、本日もありがとうございます。
こんにちは、あらたまです。
『あらたま流きもの雑記』とは――
火曜日と水曜日の連載で、きもの文化検定2級ホルダーのあらたまが普段着きもの生活についてアーデモナイコーデモナイと書き散らかします。
主に普段きもの一式の紹介と解説、少々のお出かけレポートをお届けします。そして、火曜日は私がきものに思う事等のエッセイが、水曜日はきもの生活tipsやお寄せいただいた質問への回答が、それぞれミニコーナーとして付いています。
・いわゆる『映え』なきものの御提案は無いと思います。
・きものを着た可愛いポージングの女性は出てきません。
・きもので行くべき映えスポット!の御提案もありません。
きものを普段着にしているといっても、洋服を着る日だってありますし、和の習い事経験は皆無です。
大雑把な性格で、かなり雑な暮らしぶりのオバチャンのきもの生活の一端をお見せすることで、きもの生活のハードルが多少低くなり、きものを始めたい方の勇気に繋がることを願っております。
先週は先週で体調が思わしくなく(ヒント:私は生物学的に女子の作り)、今週は今週で左耳が不調でして、きものをきてアレコレ活動する自由が効かない状況です。
というわけで、本日は過去のおでかけきものから一式をご紹介した後に、私と普段着きものの歩み小話に繋いでいきたいと思います。
本日ご紹介の一式
連休にはどこ行こうか?と何も考えずに話し合ってホイホイ出掛けられた、2018年5月のおでかけの一コマです。
木綿単衣、自作のファブリック帯
この日は暑すぎず寒すぎずで、半衿に手拭いを使ってます。コーヒー豆の豆絞り風ってのがユニークな柄。何も考えず慌ててババっとつけても、ご覧の通りイイ感じに柄半衿気分が楽しめております。
この木綿は遠州木綿だったと思います。
格子模様というよりも、ワンピース用の生地みたいな、色遣いと格子の大きさの絶妙なバランスに一目ぼれした反物でした。
私は140cm台のチビオバチャンなので、柄の大きさで全体のバランスがへんてこりんになることが多々あります。大きいブロックチェックは鬼門です。
ミシンで一直線に縫うだけで出来上がるファブリック帯は、年がら年中使っています。この柄行が便利過ぎて「もっと作ろう……」と計画を練ってはいるのですが、中々本数を増やすに至っていません。とっておきの帯が超丈夫で便利だと、ついつい腰が重くなりますね(;^ω^)
ファブリック帯はくるりさん御提唱の、半幅帯と兵児帯と名古屋帯のいいとこどりみたいなカジュアル帯のこと。前結びで拵えるので、初心者さんも是非作ってみて欲しいです。
この日は根付と扇子を帯に挿して、ちょっと洒落こいてますね。
気の置けない女子ビール友達とランチビール(ほんとにこの人たちは……好きなんです。ビールが)を楽しむにあたり、カワイイ系でまとめてみました。
茶色をふんだんに使ってるあたり、ブラウンエールかスタウトを目当てに出かけたのかもしれませんね(白々しい!)。
私と普段着きもの④
普段着きもの特訓が始まります。
よし、着付け教室を探そう!とならないところが、私の悪いところだったり良いところだったり……するんですかね?
「ひとりで着られるようになる!」と謳った本を買ってしまったし、着付け教室=ン百万単位の借金を背負わされる怖いところという話が脳裏にこびりついていたし、そんな私がどうやって着付けの練習を始めたのかと言いますと……インターネットにオンブ&ダッコでございました。
手持ちの着付けの本を見ながら着てみて、出来上がりを観察しながら「ここがこうなったらいいのに!」をメモしていきます。メモした内容を順番にネット検索すると、なんとまあ!普段着きものの先達が懇切丁寧に書き記したブログがザクザク現れるのです。
プロの着付け師さんか?と思うほど、痒い所に手が届く写真付きブログもたくさんありましたから、悩みを各個撃破しながら毎日毎日きものを着ていました。もちろん、おうちの中だけですけど(出来上がりに納得いかないのも勿論ですが、何度も着たり脱いだりしてるとぐったり疲れてしまうのです。お外に出る元気が無くなりました)。
そんな私にとって、YouTubeとの出会いは革命的でした。動画ってイイですね!分かり易さが段違いでした。
写真の一枚目から二枚目に移るとき、手元はどう動かしてるんだろう?
右と左がこんがらがって分からなくなる……(´;ω;`)ウゥゥ
そんなときは動画で『流れ』を掴んでから実際の着付けに挑みました。
※落ち着いている時・指差し確認が可能な時は大丈夫なのですが、時たま左右が分からなくなるタイプの私。鏡写しタイプの動画や、着てる時目線タイプの動画には大変救われました。
そうこうするうちに、理想の着姿が見えてきたこともあり、長襦袢の着方だけを黙々と練習する日々が始まりました。どんな風に着たいかは人それぞれの自由ですけども、私の着たいきものの全体像っていわゆる着付け教室が提唱する着方じゃないんだなあと掴んだんですね。
自分の体よりも大きいポリエステルの長襦袢を、そっと羽織ったり引っ張ったり、静電気をバチバチ言わせながら「なんか違うなあ」とか言いながら、それでもコンナカンジ!を目指して練習していました。
余談ですけど。今から思えば私が浴衣をそれなりに、着たい雰囲気に寄せて着られてたのってちゃんと御仕立だったからなんです……着易さが全然ちがうんですよ、マイサイズだと。あの頃は全然わかってなかったけれど、そんな贅沢をさせてくれていた母に超絶大感謝です。
毎日、とにかく練習した結果、二か月くらい?
じゃじゃ馬ポリ長襦袢の着こなしでの『落としどころ』を見つけた私は、長着をホイホイクリアして半幅帯を結ぶまでならなんとか見られるような格好になりました(ここは一ヶ月ほどでしたかね)。
そして……やっと奥様帯だよ!(←御太鼓結びはエレガントな奥様の印と思っていて、勝手にこんな綽名をつけて呼んでました)
名古屋帯を御太鼓にして近所の喫茶店に行く……これが練習を始めた当初の第一目標でしたから。ちょっと心躍りましたよね。
……まあ、ここからがまた新たな試練の始まりなんですけども。
帯の特訓がスタートしてまずやらかしたのは、背中の筋を傷めた事です。準備体操をしないでアスリートの真似をすると怪我をします。それと同じ。
とにかくね、胴に巻きつけた後の工程が一つもできないんです。体が固くて。そこを無理矢理やったもんだから、ねえ。
腕の上げ下ろしどころか、寝返りもツラい状況ですから、湿布薬が手放せないしきものを着るどころの騒ぎじゃありませんでした。
<次週につづくよー>
いかがでしたか
御洋服を着ている時と和服を着ているときとでは、使っている筋肉が違います。
学生時代ずっと運動をやっていて「体力には自信あるし!」と元気よくきものをスタートしたお友達が、とりあえず一日過ごしてみて「ねえ……なにこの筋肉痛」と驚いていたのも、今は良き思い出です。
お洒落をしたらとにかくお出かけ!と気持ちが逸ってしまいがちですが、やはりそこは試運転といいますか、ご近所を練習がてら歩いてみる等々おススメしたいところであります。
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それでは。
最後までお読みいただいて、感謝感激アメアラレ♪
また明日ね、バイバイ~(ΦωΦ)ノシシ
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