【我が家の小さな植物園カフェ化計画】小さなガジュマルがうちの子になったお話【不定期連載】
はじめまして、あらたまです。
二度目以上の御目文字の方、ようこそいらしてくださいました。
今日は我が家にカワイイカワイイ鉢植えが仲間入りしたときのお話を書いてみます。
人間相手ではとんとモテない私ですが、物言わぬ動植物との御縁はそこそこ恵まれているようです。
ピタッと気持ちが通じ合う小さな鉢植えを探して、アーデモナイコーデモナイと屁理屈を捏ねながら、方々を歩き回りました。
ではでは――
本文に行く前に、拙著をちょこっと宣伝♪♪
恋は病~キッカケ~
沖縄県という土地(というか島々?)は、悲しい歴史的背景を社会科学習で資料を読む以外では、私の人生においては全く縁もゆかりもない場所でした。
きものに興味を持ち、きもの愛を深めるために検定試験の勉強をして、教科書の中に「紅型」や「芭蕉布」という単語を見つけた時も、私の心はそよとも動かず……実際に布を纏う体験をさせていただいた折にも「うわあああ、布の鮮やかさにか、顔が、地味すぎる顔がついていかないぃぃぃ」と凹むばかりで、オキナワをもっと知ろう!という気分まで至らずにいたのです。
その私に、或る日、突然に転機が訪れます。
人生なんて所詮そんなもんなのだ、と仰る向きも居られるでしょう。
そう、人間のココロ模様なんてのは――恋に堕ちたら、簡単に変わっちゃうもんなのです。
私が恋した相手はキジムナーという妖怪でした。
キジムナーの名前は以前より知っていましたが、それは百科事典の見出し程度の知識。猫又や鬼ほどには真面目に向き合ってはいませんでした(←まあまあ失礼ですね💦)
この記事を書く以前、少々必要に迫られて調べてみましたら、なんとまあなんなのこのめんこい子ちゃんは!とドハマりしたんです。
※上記のnoteはそのめんこさとはだいぶ掛け離れた内容になってしまいましたが……
調べるほどにキュートさと不気味さのギャップにやられ、頭の中が一気にキジムナーと沖縄一色に!
「ガジュマルの木の下に体育座りしてる妖怪!?!?」
「お魚の片目だけ食べるのが好き!?!?!?」
意味がわからない特徴や行動の数々ですが、想像したら間違いなくカワイイ。なんなの、もう!
霊感ゼロの視えない子ちゃんな私ですが、キジムナーの気配を少しでも感じてみたいという大それたことを考えだすのに時間はかかりませんでした。
嗚呼、恋は盲目といいますか、恐ろしい行動力をもたらす病ですね。
キジムナーが棲み付くと言い伝えられるガジュマルの木。
それを一株、手元に置いて育ててみたいという欲求がムクムクと湧いてきたのは、そういう次第があったからなのでした。
そして、私だけの、運命のガジュマルを探す、長い長い『旅』が始まったのです……ほんとに長かったなあ(遠い目)。
大きすぎてもダメなんだ
まずは小さなベランダや室内でも育てられるのかを、ネットで調べて見ることにしました。植生がマンション向けとは言えないならば、潔く諦めねばなりません。
それが御縁てもんだぜ……植物にも人間にも、できる範囲で優しくありたいですからね。
調べてみますと、温かい気候の土地でかなり大きな樹に育つことが分かりました。
「え……庭先に植えて、ブランコ作り?ブランコで遊ぶの前提なの?」
想定外の巨木でした。
想像の遥か斜め上って状況はああいうのを言うんだろうなあ(無駄に懐かしい顔をしています💦)
私が憧れた沖縄のガジュマルも公園に植わってる固体だそうです。
そう――やっぱり大木なのでした。
本場のキジムナーちゃんは、めんこさとは裏腹に(?)豪邸好みのセレブリティなんですね。
この時点で、私は途方にくれるとともに、運命のガジュマル探しの旅を諦めようとしていました。
来世は大きなガジュマルの樹にブランコを括りつけられるような、広い土地と資金に恵まれた人生になりますように……そう祈りながら、未だ出逢えぬキジムナーちゃんにさよならを告げる決意を固めようとしていたところ。
ふと見たテレビのバラエティー番組で、見ちゃったのです。
話題の沖縄料理店にて、お笑い芸人(誰だったか忘れちゃいました。ゴメンナサイ)さんがお店の紹介を面白おかしくなさってる、その横に……嗚呼、その様子が映りこんでいる
「ちょっと!今の!あのカワイイ、小さい鉢植えは!!ガジュマルだったのでは!!!」
ほとんど『青い小鳥のお話』と一緒だ
気を取り直して。
ガジュマルに「鉢植え」というキーワードを加えて調べなおしました。
ガジュマルにもミニマルに育ってくれる種類があるならば、そこに棲み処を定めてくれるキジムナーちゃんは、レゴのお人形サイズみたいにこれまたミニマルなのだろうか?
だとしたら……だとしたら……めんこい最上級ではないか!
鼻息荒く探してみると、なるほどグリーンインテリアのカテゴリーで鉢植えガジュマルは中々の人気のようでした。
人気ゆえに、どこのグリーンショップにもなかなか入荷してない!
予算は奮発する!と息巻き、足を延ばして、普段行き付けない地域の園芸店やホームセンターにも行ってみました。
しかしそこで対面したのは、一軒家の玄関先やバーベキューを楽しめるような広いベランダがお似合いの、私の背丈を遥かに超えたシンボルツリーサイズ。
お、大きすぎました。鉢に植わってましたけども。
室内の、一コーナーを植物園カフェにするにあたり、テーブルに置けるサイズ感が……(沖縄料理店のガジュマルとは、一体なんだったのか)。
とぼとぼと、疲れた足を引きずって。
急ぐ必要のない家路につきました。
涙は枯れ果てた、幾日か後。
家から一番近いホームセンターの園芸コーナーに買い物に行きました。
水耕栽培で育ちに育ったアイビーとアボカドを土に植え替える準備をするためです。傷心の私には、園芸コーナーの様々な植物たちの出迎える様子が、大変に優しく感じたのを覚えています。サボテンの棘さえも愛しいといいますか、掌のツボを優しく刺して疲れを癒してくれてるのかと思ったほどです(妄想もココまでくれば病気かもしれない……)
すると、別のコーナーを物色していた家族が血相を変えてやってきました。
大切な、危険度の高い情報をもたらすかのように、私の耳元で囁きます。
「た、大変。来て。すぐ来て」
無駄に周囲をキョロキョロしながら、コソコソと家族の後を付いていきますと、そこは私が植え替え用品を物色していた場所から、シンボルツリーコーナーに遮られて死角のようにひっそりと囲われていた平置きの陳列棚でした。
小さい鉢に植わった、ポトスなどの観葉植物に混じって。
隅っこの方に。
待っていてくれたのです、小さな小さなガジュマルちゃんが!
まさかの……500円で!
このガジュマルちゃん、今は窓辺で元気に新しい若葉をたくさん出しています。もちろん、背丈は写真よりも伸びました。
年を跨いでますます元気に青々と茂っている様子は、天真爛漫そのものです。なるほどなあ、そういうことならキジムナーも好んで棲み付くわいな……と納得せざるを得ません。
我が家の鉢植えガジュマルちゃんの根元に、めんこいキジムナーの姿を見かけることになるのはいつの日になるのか?
棲み処として選んでもらえなくとも、ガジュマルちゃんが元気ならばそれはそれでハッピーかしら?
始まったばかりの私たちの御縁の行く末はわかりません。
けれども、今は。今のこの、御縁を頂いたのだという事実を噛み締め、感謝と共に暮らしていきたいと思っています。
我が家の小さな植物園カフェ(仮)は2022年、ますます賑やかになっていくようですよ。
いかがでしたか?
こじんまりとしていたミニミニ植物園コーナーも、我が家の窓辺が温室のように作用しているからなのか、植物たちが冬場だというのにわさわさと成長してボリュームが増しております💦
家族も驚く様相を呈してきているので、剪定などの整理整頓を新春早々考えているところです。しかしどうなのかなあ、季節的に?
創意と工夫の植物ライフ、臨機応変な対応も身に付けつつ、今年も楽しんでまいります(^▽^)/
次回は【ラカンマキの植え替え】について書いてみますね。
あらたま
書いた人についてはコチラをどうぞ
怖い話を書く時は、名前が変わるよ……