火~木曜日連載『一日一妖!』 2月18日【べとべとさん】
初めましての方、ようこそいらっしゃいました。
二度目以上お運びの方、本日もありがとうございます。
こんにちは、あらたまです。
『一日一妖!』とは――
怪異や怪談が大好きな私あらたまが、妖怪や怪異に関連する与太話をさせていただくという連載企画です。
毎日読むのにちょうどいい、約1000字の超ショート・ショートテキストサイズ!
さっくり楽チン軽やかな、ゾワッと怪しいひとときを楽しんでいただけたら嬉しいです。
出版記念お休みも折り返し地点です。
ゆるゆると好きな本を読んだり映画観たり、こんな時だからこそ気になるジャンルの御勉強をしたり……楽しく過ごしておりますが、暮らしぶりや今後の活動について思うところがあり、少しずつ環境を整えたりもしています。
その一環として、アンケートを実施しております。
コンビニに買い物行ったり、掃除洗濯やったり、書き物に疲れた後ソファでウトウトしたり。私の『普段着きもの』ってそういうスタイルなので、けっしてネット映えするきものくらしではありません。
アンティークコーデでキラキラしたり、ポージングもバッチリでお洒落なレストランで女子会やアフタヌーンティーに行ったりするのも楽しいけれど、もっと気楽にカジュアルに。このくらい雑でもOKよ?と、きものくらしのハードルをガツガツ下げるお手伝いができたらばいいなとの目論見の元に連載・マガジン化していく予定です。
雑なきものオバチャンである私の、私らしいきものへの恩返し……になるかしら。なるといいな。
それでは、前置きはこのくらいに。
本日の『一日一妖!』始めましょう。
【べとべとさん】
奈良県宇陀郡でいう怪異。
夜道を行くと、後ろから誰かがつけているような音が聞こえることがある。このとき、道の片脇によって「べとべとさん先へお越し」というと足音がなくなるという。
べとべとさんを知ったのはいつだったかなあ?と、ふと記憶を紐解いたのですが、これだ!という答えが見つけられずに居ります。
水木しげる先生の作品中であることはまちがいないのですけども。
たぶん『のんのんばあとオレ』が初対面の場、だったんじゃないかな?と。なんとなく、なんですがね。
どの時期にどの媒体で触れたのだったかなあ?という段になると、いろいろとアヤシクなってきます。脳味噌の引き出しにすっかりなじんでしまったべとべとさんとのんのんばあ、私が物心ついたころから知っていたかのようです。絶対にそんなことないんだけど。
ドラマも見たし、書籍でも――同タイトルではなく、のんのんばあが登場する別の自伝まんがにも――何度か登場していたような気がします。
とにかく。
何度も読んでるから?
何度か登場するから?
いつ・どの作品で?という記憶が錯綜してしまって、べとべとさんが私の頭の中に『棲み付いてしまった』のが何時なのかは判然といたしません。
一体何が目的なのか?というのがよくわからない――
私がこの種の怪異に強く惹かれるのは、べとべとさんの影響が大きいです。気になる故に、ずっと追いかけてしまい、考え続けているからこそ「いつからべとべとさんの事、好きなんだっけ?」と混乱し続けている……という説もあり得ますね。
べとべとさんと豆腐小僧は、私の『よくわからん妖怪』のツートップです。
散歩が好きなの?
どんな人について行くのが好みなの?
どんな道がお気に入り?
考えるほどに、不思議だし面白いし、実際に聞いてみたくなります。インタビュー風景を妄想すると、なんだかホンワカ気分になるんですよ……嗚呼、こういうのを世間様は『癒される』とか『尊い』と表すのかな。
べとべとさんと豆腐小僧の違いは、べとべとさんが人との接点を持つことがあるってことかな、と。
目的はわからないけれど、夜道を歩く人の後ろをついていくのです。追い越すこともなく、ただただついて行く……なんだか、奥ゆかしさや恥じらいを感じませんか?
「前を歩いてる人、もしかしてジブンの邪魔してるのかな?いや、それってジブンの自意識過剰かも。うーん、どうしよう……追い越したいけど、感じ悪いとか思われたらいやだな。とりあえず歩調合せる?」
もし、べとべとさんがそんな事を考えてるとしたら……ちょ、超カワイイかも!
言葉を交わすでもなく、ましてや喰ってしまうでもなく。
道を譲られたら「ハイ、ありがとね」も言わず、ほてほてと歩いていく。
人との接点を持ったとしても、袖振り合うもナントカって感情も湧いてないような、そのくらい希薄な関係性しか構築しないのにも関わらず――何故だか、人前に現れてしまうのです。
もしかしたら、べとべとさんなりに、その温度感・接地感・湿度がちょうどいいと思ってるかも……そんな仮説も捨てきれません。今夜も人間とお散歩したぞフフフ、みたいな。
ここまでに書いてきたことは、あくまでも私の推測に過ぎません。
べとべとさんの真意は、べとべとさんにしかわからないんですもの。
わからないからこそ、お話してみたいと。思いは募ります。
「まずは、アノ……好きな食べ物なんですか?」
手探りしつつ、歩み寄ってみたいと願ってしまうのであります。
了
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最後までお読みいただいて、感謝感激アメアラレ♪
また明日ね、バイバイ~(ΦωΦ)ノシシ