火~木曜日連載『一日一妖!』 1月14日【茶釜下ろし】
初めましての方、ようこそいらっしゃいました。
二度目以上お運びの方、本日もありがとうございます。
こんにちは、あらたまです。
『一日一妖!』とは――
怪異や怪談が大好きな私あらたまが、妖怪や怪異に関連する与太話をさせていただくという連載企画です。
毎日読むのにちょうどいい、約1000字の超ショート・ショートテキストサイズ!
さっくり楽チン軽やかな、ゾワッと怪しいひとときを楽しんでいただけたら嬉しいです。
皆さん、初夢はご覧になりました?
私はまだなのです。夢を見たけど、どんなのか忘れちゃった!という有りがち展開もありません。気絶するように眠り、ハッと気が付くと朝。それもまだ夜も明けきらぬ時間です。
オバケに逢いたいのに逢えないだけでは飽き足らず、夢で縁起を担ぐこともできないとは……どんだけポンコツなオカルトマニアなんでしょうねえ。あれか、欲が深すぎるのか?いずれにしても、(;´д`)トホホ。
それでは、前置きはこのくらいに。
本日の『一日一妖!』始めましょう。
【茶釜下ろし】
鳥取県岩美郡里村東大路(鳥取市)でいう怪異。村中の井戸の辺りで茶釜を炉から下ろすように狐がチャラチャラと音をさせたという。実際に茶釜が落ちてくるわけではなさそうである。
聞き慣れない音がすると、人は恐怖を覚えるよりもシミュレーションをやって安心を得る方が先かしら?なんとなくそういう傾向があるのかなと考えるようになりました。
例えば、大きな金切り声がしたとします。
動物?機嫌が悪い赤ちゃん?まあ、人が多いとチビッ子は飽きて癇癪起こすわよねえ――一頻り一問一答を頭の中でやって、落ち着いてしまって。
音のした方を確認することなく素通りする、なんてことはザラです。
或る時。
音がし続けるので、偶々振り向いて見たら、包丁持った女の人が道行く人を斬り付けてた……なんてことがね割と近場の、人通りの多いところでありました。その時もなんだあれ?と咄嗟に逃げたり通報せねばと行動することが思い浮かばず、己の他人事感覚の方が怖かったです。
恐怖センサー、働くべき時に働いてもらわないと困りますね。
では。想定していなかった音があり得ない場所から聞こえたら……?
私の場合、その時はちゃんと恐怖センサーが働きましたね。シミュレーションをするにも、状況が想定の範囲を大幅に超えてしまうと想像力が働かなくなってしまうから上手く行かない。ここで恐怖という感情のスイッチがオンになるんだろうなあ。
私の恐怖は左耳からやってきました。
変調があったのは昨年末のことです。
本当に突然。きっかけもよくわからないんですよね。耳の中にゴツっと小さいエンジンが入れられて蓋がされたみたい。そのエンジンはずっとアイドリングしているみたいに「ゴゴゴゴゴゴゴ……」と唸り続けるのです。
鼻が詰まっていたので、いつも以上に温かく過ごすことを心掛け、なるべく安静にしていたら良くなることがわかってきたので極力おりこうさんに過ごす年末年始……ほんとにつまんなかったあ!
それまで溜め込んでいたストレスが体調に出たのかもね、なんて家族は言ってますが「そのストレス、誰のせいだよ?」て感じです。
今はだいぶ状態が良くなって、左耳に覆い被さっていた蓋の感覚は取れました。耳鳴りは疲れると少しぶり返しますが、普段は気にならない程度です。
でも、後遺症っていうのかしらね?以降、外の車のアイドリング音を敏感に拾うようになりました。左耳だけ。
家族に聞くと、
「……あ、この音かな。確かにエンジン掛けっぱなしのがいる」
その返事で空耳ではないのがわかってホッとするけど、こんな低くてくぐもった音がよくわかったねと言われて複雑な気分になります。私にはすごく耳障りに主張してきて、苛々する音だから。
他にもファンが回る音でしょ?モーターの音も。
耳の奥で小さな骨が諤々震えるような、音というか振動そのものを感じるような……。
こういう不愉快系で一本、怖い話書けたらいいんですけど。
元を取ってやらないとなんだか気が済まないんですよ。
了
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それでは。
最後までお読みいただいて、感謝感激アメアラレ♪
また明日ね、バイバイ~(ΦωΦ)ノシシ