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毎日連載『一日一妖!』 7月18日【パーントゥ】

 初めましての方、ようこそいらっしゃいました。
 二度目以上お運びの方、本日もありがとうございます。
 こんにちは、あらたまです。

『一日一妖!』とは――
 怪異や怪談が大好きな私あらたまが、妖怪や怪異に関連する与太話をさせていただくという連載企画です。
 毎日読むのにちょうどいい、約1000字の超ショート・ショートテキストサイズ!
 さっくり楽チン軽やかな、ゾワッと怪しいひとときを楽しんでいただけたら嬉しいです。

 今年の私は「ちょっとお祓いでも行こうかしら」と真剣に悩むほど、お出かけ運に恵まれておりません。
 疫病禍もそうですが、単純に天候にも恵まれませんし、タイミングも合わない。出かけるぞ!と決めるとどっかしらから茶々が入るんですね。
 今週末も夏着物を用意して楽しみにしていたことがあるんですが、疫病禍再びで「ちょっと様子を見たら?」ということに。誰が悪いというのではないのですが、いい加減にちょっと……某御社にブチギレ、ではなく御相談に行こうかなと考えています。

 それでは、前置きはこのくらいに。
 本日の『一日一妖!』始めましょう。

【パーントゥ】

 沖縄県でいう妖怪の児童語。鬼神という意味もある。

 秋田にナマハゲあらば、沖縄にはパーントゥあり……と言った感じでしょうか?

 宮古島群島に出没するパーントゥは人々に泥を塗って厄払いをしてくださいます。
 観光で訪れた方が泥だらけにされている動画をネットにアップされてまして、それを見ながら「楽しそうだなあ、愉快だなあ」と羨ましく思ったものです。

 その時、ふと。
 「この神様は『どちら』からやって来られるんでしょう?」
 そんな疑問が湧きあがりました。

 ナマハゲは山からやってくるそうです。
 来訪神とされるパーントゥも毎年どこからかやってきているはずなんですよね。沖縄県だし、やっぱり海かしら?と思い調べてみると、どうもはっきりしない。海とも山とも……。

 パーントゥの御祭が残る島尻集落では、こんな言い伝えがあるそうです。

 漂着した仮面を被った若者が、
 神聖な井戸の泥を塗ったら、
 神様になった

 この話がパーントゥの起源だとされているそうです。
 つまり――
 仮面がパーントゥの本体ならば、漂着物なので『海』から来ることになる?
 泥による怪異として捉えるならば、井戸の霊験に依るものだから、パーントゥは『井戸』の御出身?

 なんとも不思議で興味深い神様です。
 いつかパーントゥの御祭に参加することができたなら、帰り道について行ってもいいか聞いてみて、御実家訪問的取材をさせていただけないかしら……駄目ですかね、やっぱり図々しくて罰があたりますかしら??

 了

記事を書くために参考にしている本です

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 最後までお読みいただいて、感謝感激アメアラレ♪
 また明日ね、バイバイ~(ΦωΦ)ノシシ

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虎徹書林店主あらたま
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