きものの御着替え、一日何回までなら大丈夫でしょうか【火曜日連載:2022年4月26日版】
初めましての方、ようこそいらっしゃいました。
二度目以上お運びの方、本日もありがとうございます。
こんにちは、あらたまです。
今日の看板、ちょっとだけCanvaで作り込んでみました。
一式ご紹介の写真を無加工で使いまわしているスタイルでしたが、noteを始めるにあたっての「小さな小さな読み物ペーパーみたいなのを作りたくて」という初心に返ってみようと思いまして。フリーペーパーの片隅の、ちょっとした読み物コーナーをイメージしました。
Canvaの使い方をもっと深掘りしたいという下心もあります。
絵心のない私にもデザインができるという可能性があり、その可能性を高めてくれるツールがあるならば、せっかくの機会ですもの存分に経験値を上げていかねばねという図々しさも勿論あります。
そしてそれらを全てパッケージにして、延いては……嗚呼止めておきましょう、野望は小出しにした方が面白いかもです( *´艸`)
それでは、本日も始めて参りましょう。
いつものプチ宣伝のあとに、目次が続きますよ(^▽^)/
「これからよろしくね」ときものにご挨拶した日の一式
いつもどおりのおこもり作業。
ゆるーく着てましたけども、ようやく袖を通したきものだったので、半衿遊びもしてみました。
だいぶ前にお迎えしていたけれど、着慣れたきものばかり選ぶ悪い癖が出て、しつけ糸を取るのをめんどくさがっていた濃色のデニムきもの。この日は一粒万倍日と聞いたので、今後はじゃんじゃん着て仲良くなりましょうね……と縁起を担いでみました。
お洋服用のデニム生地ではなくきもの用に織った生地とのことで、薄くて軽く、それでいて適度な滑らかさでもって着やすい一枚です。
二枚目の衿元に見えるのは、自作の半衿。
和洋折衷するならば、こんなチェック柄のコットンシャツを着るだろうなあと選んだのですが、そういえばこれって着古したシャツをリメイクしたものでした!
お気に入り過ぎて草臥れ果てたシャツの、まだ糸が元気そうな部分をハギレで取っておいて、それを半衿状になるように形を整えたものです。
帯は貝の口に結んだので、全体的にボーイッシュな印象だったかもしれません。
ちなみに、一緒に写ってるおやつはヨックモックの春限定桜味クッキーサンド。新しいきものとのスタートを、春気分で盛り上げてくれました。
半衿の出し方研究
半衿は真っ白しか認めませんよ!――なんていう御小言をいただいたのも今は昔。
アンティーク調に刺繍たっぷりのものもあれば、ポップなプリント生地で自作する半衿も珍しくありません。
きもの一枚に対し、かけ替えるだけで無限のバリエーションが生まれると言ってもいいパーツが半衿。
今日は私が普段使いしている半衿を例に、衿の見せ方での衿元の印象の違いや柄行の効果について書いてみます。
はじめに
私の半衿研究は、私の体形を元に進めています。
家族と体形比較をしてみてわかったのですが、私の撫で肩には「じがぞう」で赤丸で囲ったところに筋肉の丘があります。肩のボール状関節と首の間にあるココが、ちょうど衿の補正の役割をしているらしいです。
また、この筋肉が大胸筋の上部に繋がっているため、デコルテのえぐれが無くやはり補正要らずです。
この体形のため、礼装を始めとして一般によく使われている堅い衿芯を使うと筋肉疲労が蓄積、場合によっては半日もしないうちに頭痛がしてきます。
普段着きもので半衿に手拭いを厚めに折ったものを好んで使うのは、衿芯を入れなくてもそこそこ綺麗な衿元になることと、上記の健康上の理由があります。衿芯が必要な場合はコピー用紙を折ったものを使ったり、メッシュ状の柔らかい衿芯を使ったりして、肩や首への負担を減らしています。
また今回、資料用として撮影した画像は、私の手持ちカメラによる自撮りです。
体力面、撮影技術面、等々拙いところが多々あり、御見苦しいところもございますが、これらの個人的条件を御考慮していただき、なまあたたかーい目で楽しんでいただけましたら幸いでございます。
今の私にとってのベストな衿のカタチ
様々な衿の出し方を比較するため、わかりやすく白い衿で実験しました。
まずは何も考えてない、普段通りの衿をご覧ください。
襦袢の衿(緑のライン)は首元にぶっ刺さる一歩手前。胸板から肩の筋肉の丘にぴたりと沿っています。これが私にとって、着崩れない衿の位置です。襦袢を羽織り、衿を抜く時に衿が肩にぴたりと乗って動かなくなるのがココなのです。
きものの衿の位置(赤のライン)は、いわゆる着付け教室でのセオリーとは違います。緑のラインと赤のラインは出発点が同じなのが理想と教わる方が多いと思いますが、私はこのバランスでゆったりとさせた方がすっきりした印象になるので、この衿のカタチに落ち着きました。
この印象の原因は、私の胸板の厚みと首の短さのバランスによる目の錯覚デス。
セオリー通りの衿合わせ
襦袢の衿の位置はそのままに「耳の下から半衿が出始めるように」着てみました。
きものを着始めた頃は、この着方をしてたんです。半衿は細く「キリっと江戸好み」になっている……ハズなんですけども、なーんか違うなあって暫く悩んで、襦袢の衿合わせをひたすら練習していましたねえ。
決め手はきものの方、赤いラインが鋭角を描いていること
普段の私の衿のカタチと比べていただくと、かなり衿が詰まっていて、短い首がより短く見えているような気がしませんか?
赤いラインの角度を鋭角に保ったまま衿元をすっきりさせるため、襦袢の衿合わせで調整しようとした例がコチラ。
襦袢の衿合わせを詰めることで半衿の面積を増やし目の錯覚を狙ったのですが、セオリー通りの衿合わせよりもゆったりに見えても襦袢の衿が首に刺さっているせいで息苦しいことと言ったらありません。
体形に合うように襦袢を着ると、襦袢の衿合わせは直角~鈍角に。きものの衿合わせは襦袢の角度よりもやや鋭角寄り。コレが私のベストな衿のカタチのようです。
柄行による半衿の見せ量
次に柄行ごとの衿のカタチを見て見ましょう。
パターンが大きめ柄
インパクトのあるチェック柄。半衿の面積が多いと顔周りがごちゃごちゃしがちなので、セオリーに近い細めの衿に仕上げることが多いです。
小さな柄が散りばめられてる半衿
コーヒー豆がリズミカルに並んでいるユニークな手拭い。地色の面積が広く、遠目に見ると地味な印象。こういう柄の場合は、普段通りの衿合わせでゆったり・たっぷり見せます。
地色が白の時はすっきりと
地色が白の場合は、手拭いの時でも細めに見せることが多いです。白は膨張色なので、胸板がドドーンと張り出して見える気がするので。
半衿を細めに見せる場合、襦袢の衿合わせで一工夫。襦袢の衿を首元ギリギリに合わせるのでなく、すこーしだけ外側に置きます(肩の筋肉丘の範囲内)。
襦袢の衿を首から離すようにすると、襦袢の設計上、衣紋がたくさん抜けます。襦袢の衿合わせを調整する時は、背中が丸見えになる可能性があるので、鏡を見ながら着るようにしています。
いかがでしたか
今日一日で何回、襦袢ときものを脱ぎ着したのか……ちょっと気持ちが悪くなって、しばらく臥せってしまいました💦
自撮りすると少なからず衿元の生地が動いてしまうこともあり、ボツにした写真も多くてですね、着付け教室を開くわけでもないのに「トルソーが欲しい!専属写真モデルは必要!」と激しく物欲を刺激されましたねえ。
トルソー、やっぱり要るかなあ。
経費で落ちますかねえ?
今後、資料写真を撮るたびに気分が悪くなってしまっては困るので、考えてみようと思います。
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