2022年9月発売! 拙著「まちを変える都市型農園 コミュニティを育む空き地活用」
2022年9月上旬、拙著「まちを変える都市型農園 コミュニティを育む空き地活用」が学芸出版社より発売されます!
詳細・ウェブ書店へのリンクはこちら
https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-book/9784761528218/
国内外のさまざまな都市型農園の事例と、これからコミュニティガーデンに関わりたい実践者向けのアドバイスを載せています。私以外にも国内外で農に関わる調査をしている仲間の寄稿や、インタビューを受けて下さった方々の言葉も載っており、盛りだくさんの内容です!
ぜひチェックください!
内容紹介
まちのスキマを使う課題解決の仕組みと効果
郊外の耕作放棄地、都市公園の一角、商業施設の屋上、団地の敷地――。まちに点在する未活用空間に、都市住民の手による農園が増えている。空き地の利活用、コミュニティの再生、都市緑化、環境教育や食育といった地域課題解決に貢献する都市型農園について、国内外の先進事例や実践者への取材を交え、最新の知見を整理する。
体 裁 四六・208頁・定価 本体2400円+税
ISBN 978-4-7615-2821-8
発行日 2022-09-15
装 丁 南部良太
装 画 五味健悟
Prologue いま都市型農園に注目する理由
1 | 都市における農
2 | 農地・空き地活用に向けた可能性
3 | コミュニティ拠点としての役割
Chapter 1 まちのスキマを活かす戦略
CASE. 1 大規模な公有の空き地を有効利用する
プリンツェシンネンガルテン(ドイツ・ベルリン市)
CASE. 2 公民連携で条件不利な公園を再生する
平野コープ農園(兵庫県・神戸市)
CASE. 3 まちの小さな隙間をゲリラ的に使う
レンゲンフェルトガルテン(オーストリア・ウィーン市)
CASE. 4 未利用の民有地を民間主導で活用する
ラファイエット・グリーンズ(米国・デトロイト市)
CASE. 5 住宅地内の農地を住民の居場所に変える
せせらぎ農園(東京都・日野市)
CASE. 6 再開発と保全のバランスを設定する
クラインガルテン発展計画(ドイツ・ベルリン市)
CASE. 7 都市緑地計画に位置付けて環境保全・農業振興と両立させる
クラウトガルテンとグリーンベルト計画(ドイツ・ミュンヘン市)
Chapter 2|コミュニティの課題に向けたアプローチ
CASE. 8 都市計画助成プログラムを活用して地区内の生活環境を改善する
フローベンガルテン(ドイツ・ベルリン市)
CASE. 9 アートとガーデンの融合で多様な住民同士の交流を活性化する
グーツガルテン(ドイツ・ベルリン市)
CASE.10 居住可能な不動産への転用で若年世代の定住を促進する
クラインガルテン(オーストリア・ウィーン市)
CASE.11 被災後に日常性を取り戻す生活復興の場として計画する
ニューブライトン・コミュニティガーデンズ(ニュージーランド・クライストチャーチ市)
CASE.12 住民主導でマイノリティの居場所をつくる
シュペッサートガルテン/シュタイガーヴァルトガルテン(ドイツ・ハノーファー市)
CASE.13 外国人住民が慣れ親しんだ食を得るために耕す
ベトナム人住民が創る農園(兵庫県・姫路市)
CASE.14 地域における多文化共生のハブとして運営する
ワールド・スマイル・ガーデン一ツ木(愛知県・刈谷市)
CASE.15 利用者の自己実現を支えながら農の後継者育成につなげる
ブラック・クリーク・コミュニティファーム(カナダ・トロント市)
CASE.16 農を通じて学び合える生涯教育プログラムを提供する
カルティベイティング・コミュニティ/ボックスヒル・コミュニティガーデン(オーストラリア・メルボルン市、ホワイトホース市)
CASE.17 団地に暮らす高齢者のアクティビティを誘発する
金町駅前団地コミュニティガーデン(東京都・葛飾区)
CASE.18 過密な住宅地での地域活性化と防災・減災に貢献する
たもんじ交流農園(東京都・墨田区)
Chapter 3|都市に農を取り入れるためのポイント
1 | 土地を確保する―農園? 公園? 空き地?
2 | 担い手・協力者を探す―無理なく仲間を集めよう
3 | 財源を確保する―目指せ自走化
4 | 現場をつくり運営する―実現したい目的を意識する
5 | 実践者に聞くノウハウ
6 | 中間支援組織に求められること
コラム | コーディネーターとしての心得
Epilogue 持続可能なまちづくりと農
1 | 農は持続可能なまちの要素―SDGs の実現に向けての課題解決
2 | 新しい豊かなライフスタイルへ
<著者>
新保奈穂美(シンポ・ナオミ)
兵庫県立大学大学院緑環境景観マネジメント研究科講師、兼、兵庫県立淡路景観園芸学校景観園芸専門員。東京大学農学部環境資源科学課程緑地生物学専修卒業。東京大学大学院新領域創成科学研究科自然環境学専攻修士課程、同博士課程修了。博士(環境学)。筑波大学生命環境系助教を経て、2021 年4 月より現職。2021 年8 月より東北大学大学院国際文化研究科特任講師も務める。博士課程時にウィーン工科大学(オーストリア)に留学、ポスドク時にリンカーン大学(ニュージーランド)に研究滞在。
〈寄稿者(執筆順)〉
瀬戸徐映里奈(セト・ソ・エリナ)
近畿大学人権問題研究所特任講師、近畿大学農学部環境管理学科卒業。京都大学大学院農学研究科生物資源経済学専攻修士課程修了、同課博士課程研究指導認定退学。2021 年4 月より現職。修士(農学)。
● Chapter 2 CASE. 13
村松賢(ムラマツ・ケン)
株式会社オリエンタルコンサルタンツグローバル(契約社員)。沼津工業高等専門学校専攻科機械電気システム工学専攻、千葉大学工学部都市環境システム学科卒業。東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻修士課程修了。修士(工学)。
● Chapter 2 CASE. 14
別所あかね(ベッショ・アカネ)
東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻都市計画講座助教。メリーランド芸術大学建築デザイン科卒業。東京大学大学院新領域創成科学研究科サステナビリティ学グローバルリーダー養成大学院プログラム修士課程修了。東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻博士課程修了。博士(工学)。2022 年4 月より現職、および東京大学社会連携講座「サステナブルなまちの創生」研究メンバー。
● Chapter 2 CASE. 15
鈴木杏佳(スズキ・キョウカ)
静岡県の株式会社在職。静岡県出身。静岡県立静岡農業高校卒業後、静岡県立大学国際関係学部に進学。大学在学中に、農福連携の取り組みに興味を持つ。その後、コミュニティガーデンの概念に出会い、実践地で学ぶため留学を決意。2018 年度にオーストラリア・メルボルンへ1年留学をする。現地で10 カ所以上のコミュニティガーデンを訪れフィールドワークを行う。帰国後、大学内においてコミュニティガーデン「ひだまりの丘ガルテン」を設立。2020 年度に大学を卒業し、現職。現在も静岡市登呂博物館での古代米栽培や地域農家への援農活動など、農を中心とした地域での活動を継続している。
● Chapter 2 CASE. 16
木村智子(キムラ・トモコ)
コミュニティガーデンコーディネーター。有限会社スマイルプラス代表取締役、認定NPO 法人浜松NPO ネットワークセンタ―理事、NPO 法人GreenWorks 所属。千葉大学園芸学部造園学科卒業。インターミディエイター®、1 級造園施工管理技士。造園設計コンサルタントで公園等の計画・設計実務を経て独立。2010 年より現職。公園やガーデンを活用し、市民自らが動いてまちの課題解決をする場を、異なる領域をつなぎ、対話と協働を促しながら各地でコーディネートしている。
● Chapter 3 コラム