見出し画像

FOOT×BRAIN 中村憲剛と日本サッカーの未来を考える

 今年引退した中村憲剛さんをゲストに迎え、いろいろなお話を聞く中で、日本代表のこれからの話へ。

「生きている間に、日本のワールドカップが見たい」

MC勝村政信さんの言葉。同じことを思っている人がいるなんて、感動です!勝村さん、一緒に応援していきましょう。

 中村憲剛さんとの対話の中で出てきた、日本代表に足りないもの、主に3つ

1つ目は「真のフォワード(専門家)の不足」

 日本ではフォワードも守備をしなければならないから、世界と戦うときは、大事なところでの体力が残っていない。確かに、Jリーグを見ていると、全員守備にも全力を注いでいるし、フォワードも守備をするのが当たり前である。日本には、フォワードの専門家が少ない。

 どんなのがフォワードの特徴なのかというと、番組では、「自分が点を取らないと楽しくない(by釜本邦重)」や、「なんか今日は点が入る気がする(by小林悠)」など、他のポジションにない感覚や個性を持っているそう。実際、釜本さんは、日本代表史上最高の得点と成績(メキシコオリンピック銅メダル)ですしね。点を取って、その軌跡を残してきたんですから。ここでは、個性を削らずに選手を育てる・ストライカーを育てる風土が大事である。なんでもできる選手が良い選手と日本では思われているが、そうではないんだと。

2つ目は「ゴールキーパーの育成」

 最近ではゴールキーパーの足元の技術が問われているが、中村憲剛さん曰く、やはり圧倒的に重要なのは、シュートストップ。海外のゴールキーパーは、背が高いし、腕も長いし、何より反応がいい。日本では、海外の選手の正ゴールキーパー割合が高い。どんなことがあっても、ゴールを奪われなければ負けることはないわけだから、もっとそこに重視して ゴールキーパーを育成する。ただ、自国のゴールキーパー育成について議題が出ていることは、日本のレベルが上がってきている証拠だそうです。

そして、3つ目は心理学者から。「サッカーに向かない日本人の国民性」

 ここで、心理学者から、日本人の国民性についての言及が。「リスクをとらないと、よりいいものは出てこない。ミスを恐れ、リスクを好まない性質が日本人の特徴。チャレンジを嫌う民族。失敗しないことが満足という遺伝子。全てを想定内にして、失敗が当たり前の想定であるとしないとチャレンジできない

 そうですね、足でボールを扱うサッカーは、「失敗することが前提のスポーツ」と言われていますが、それは、メディアもファンも、まだまだ理解が足りない気がします。リスクを取らないと、よりよい成功はないんだよと。

3点の共通点は、考え方の問題であること。それらの風土が日本にない。

 フォワード専門家という考え方を根付かせる、ゴールキーパーにまず大事なのはシュートストップだと根付かせる、「失敗していいんだよ」という環境を広げればよいのではないか。育成から、ファンから、メディアからも、サッカーに関わる人すべての力で、この考え方を積み上げて伝染していくことが、日本代表が世界と戦って、上に進んでいくためには必要。難しいことですが、逆に考えれば、この考え方を変えることができたら、急成長もあり得ますよね。

まだまだ、世界への道のりは遠い。

 でも、世界との距離で新しいものさしを持つことができました。まずは、環境です。上記のような考え方を持つことは、今からでも、一人からでもできる。そのような目で、これから始まるJリーグを見てみたいなと思います。

皆さん、今までと少し考え方をもって、一緒に日本のサッカーの未来のために応援しませんか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?