Ord10まで行った今こそ振り返り!~Ord3編~
Q1
各地域マネージャーの営業成績で最も足を引っ張っている=営業成績が最も赤字である地域を探す問題です。
地域と地域マネージャーを列シェルフ、利益を行シェルフに入れます。
ここで、詳細・ラベルに都道府県を入れることで、各利益の内訳が分かります。そうすると、あからさまに足を引っ張っている都道府県が出てきますね…。最も簡単に答えを出す方法はこれです。
ただ、上記のやり方だと、もっと赤字の都道府県が多く競り合っていると、目ではっきりと分からないかもしれません。そうなると、この都道府県を取り除いたらどうなるだろう…?と動的にいじって確かめたくなりますよね?
そこでダッシュボードの「アクション」を使います。
以下の様なシートを作成し、ダッシュボードを作成します。
なお、左図はOrd1でも登場しましたが、「地理」⇒ 「地理的役割」⇒「次から作成」⇒「都道府県」とする必要があります。
アクションによる動的な表示切替は便利なので、詳細に手順を記載します。
① 「ダッシュボード」⇒「アクション」
② アクションの追加 ⇒「フィルター」を選択
③ ソースシートを地図(アクションの実行対象は選択)に、ターゲットシートを棒グラフ(選択項目をクリアした結果は「全ての値を表示」を選択)に設定します。
④ フィルターは「選択したフィールド」⇒ ソースフィールドは「都道府県」を選択
⑤ 棒グラフのシートのフィルターシェルフに「アクション(都道府県)」が追加されているので、編集を押し、「除外」にチェックを入れる(これがポイント!)
これにより、クリックした都道府県を削った結果、棒グラフがどう変わるかを視覚的に見ることができます。
Q2
赤字メーカーの売上に特徴があるかどうかは、メーカー全体の売上と比較しなければならない。どの売上帯に赤字があるかを見るときは、分布のような形でみるのが良い。
従って、以下の様な図を作成すると分かりやすい。ミソは、行にカテゴリ、列に売上を置き、そこにメーカーを「詳細」で分布として配置(マークは円)。利益が赤字かどうかの表現をするには、利益を色に入れれば良い(重なりを見るため、色の編集で枠線を入れる)。
Q3
前年比成長率を使えばすぐに回答は出せるが、目標との実績の退避を見る際にはブレッドグラフにするのが良いとされている。
今回は2015年の売上の95%以上を達成しているかを見る。
まず、計算フィールドで2016年、2015年のみの売上を作成する
IF DATEPART('year', [オーダー日])=2016 THEN [売上] END
今回リファレンスラインに使われるのは2015年の売上になるので、「詳細」に2015年の売上を入れる。
「リファレンスライン」⇒「セルごと」⇒ 値「合計(2015売上)」
これだけでまず、2015年の売上に到達しているかどうかが分かる。
つぎに、「分布バンド」を使う。
値を「95%,100%/平均」にする。95%を超えているかどうかを見やすくするには「下を塗りつぶし」にチェックを入れると、どこまでが95%かが分かりやすくなる。
Q4
1行単位で記録されている1商品取引ごとの利益を見る ⇒ 利益を「ディメンション」で見る。通常、サブカテゴリ単位で利益を見るときは集計された形で表示される。これを「ディメンション」にすることで、サブカテゴリごとの利益分布をみることができる。
そうすると、最も利益の高いデータと、それがあるサブカテゴリが分かる。
更に、そのサブカテゴリの合計(利益)を見ることで、利益が好調かどうかが分かる。
【オプション問題】
・利益のランクを合計(利益)ラベルに入れる。
・利益がマイナスのデータを除外する。
・メーカーを利益のラベルに入れる
Q5
同じ指標で複数条件を設定する方法。今回は売上トップ10とワースト10を同時に表示させたい。この場合は「セットの作成」を使う。
行に製品、列に合計(売上)を配置。
フィルターシェルフに「製品名」を持っていき、「上位」タブでフィールド指定してトップ10を表示させる。そしてそのフィルターに対してセットを作成する。ワースト10も同様。そして、この2つのセットを結合することで実現できる。これをフィルターに入れることで、トップ10とワースト10だけを表示できる。この状態では、トップ10とワースト10が同じ表に存在するので、トップ10のセットを列に入れることで、トップ10とワースト10をグラフで分けることができる。
ここまでの状態では、ワースト10側の利益が、トップ10と比べて小さいため棒グラフが見えにくい状態である。そこで、ワースト10側の利益の軸を編集し、「各行または列の独立した軸範囲」を選択する。
トップ10、ワースト10でそれぞれ大きい順に並べ替えたい状況であるが、どちらか一方の大きい順に行(製品名)が並んでしまう。そこで、ランクを使う。
・列シェルフで利益の簡易表計算でランクを作成する
・これを「不連続」とすることで、ヘッダーとして利用することができるので、これを行に持っていく
・製品名によって並び替えが阻害されているが、製品名は必要なので「詳細」に移動する。
・ランクを「次を使用して計算」で「製品名」を選択
・カテゴリを「色」に入れて「ディメンション」から「属性」に変える(※)
※ 属性って??
集計単位として使われたくないけど、情報として必要な場合に使用。これだけ聞くと何のことか分からないので、問題を例に見ていきましょう。
図を見ると、トップ10側にはランク1なのに3つの棒グラフが入っています。ランク2や3にも2つの棒グラフがありますね。これがどんな状態かというと、「カテゴリ」ごとのランクわけがなされている状態です。
「カテゴリ」の情報は見たいけど、「カテゴリ」ごとに集計(ランク)しないでほしい!というときにディメンションから属性に変えることで、純粋なランク分けがされるようになります。
Q6/Q7
Q6では合計(利益)がマイナスになるサブカテゴリがフィルターで消えた状態。
Q7は何が違うかというと、合計(利益)された結果に対してフィルターをかけるのではなく、各サブカテゴリのそれぞれのデータの中の「利益」に対してフィルターをかけられることを学ぶ問題です。
「利益」をフィルターに持っていくと、「合計」ではなく「すべてのデータ」を選択し、そのうえで最小値を0とすれば、各サブカテゴリデータの中から利益が0以上のデータだけが表示されます。
Q8
赤字顧客の集団の作り方は、行に利益(合計)をいれた状態でフィルターシェルフに顧客名を入れて、「条件」で利益を0未満に設定の上、セットを作成すればよい。
また、売上のうち、赤字顧客の割合を見るには…
・「色」に作成したセットを入れておく
・行に合計(売上)を入れ、合計に対する割合を出す
・次を使用して計算で、セル単位に割合を出す
Q9
累積チャートと2016年、2015年の売上棒グラフを1つのシートで重ねる方法について。Q3で2016年だけの売上、2015年だけの売上を出す計算フィールドを既に作成している。2015年の売上棒グラフを2016年の棒グラフの後ろに表現させるには、行シェルフに2015年売上を入れる必要はなく、リファレンスラインを使う。
Q10
ここでもセットの作成を駆使します。
・売上と利益に分布する顧客名のクラスターで、利益が低いクラスターを選択して低利益顧客のセット1を作成する
・売上と割引率に分布する顧客名のクラスターで、割引率が高いクラスターを選択して、高割引率顧客のセット2を作成する
・上記の結合セットを作成する。今回、高割引率で利益率が低くない顧客の傾向を見るので、結合時はセット2は含まれて、セット1には含まれないセットを作成する。
あとは、利益と割引率に分布される顧客名を、作成した結合セットでフィルターし、顧客区分ごとに見た時に利益が高い区分を探せばよい。
Q11
これまではスーパーストアーのきれいに揃ったデータだけを分析してきましたが、今度は不揃いなデータとの結合が課題です。現実によくある場面に即していそうな問題ですね。ここは重点的に見ていきます。
予算表のデータは規則的に並んでいるとは言えテーブル形式ではないため、これをテーブル形式として取り込む必要があります。
開いているTableau Desktopのシート上の「データ」から「新しいデータソース」を選択。「予算」のExcelを取り込む
データをテーブル化するため「データインタープリターを使用」します。これにより、年毎のテーブルが作成されます。
年事のテーブルを1つのテーブルにするため、ユニオンを利用します。「予算 A4:N28」をドラッグ&ドロップし、それに重ねるように他の予算テーブルを置いていきます。
横に日付データが並んでいくので、これを縦にまとめるため、2011/~…2014の右端の日付データまで選択し、「ピボット」します。
まとめた日付データの列のデータ型を「日付」に変換し、列名を「予算年月」とでもリネームします。ついでにもう一つのピボットされたフィールド値を「予算」にリネームしておきます。
次に、予算年月は更新漏れがあり2年古い日付になっている。これを更新する必要があるので計算フィールドを作成します。名前は「オーダー日」としておきます。
DATEADD('year',2,[予算年月])
次に、スーパーストアと予算テーブルを結合します。「データ」より「ブレンド リレーションシップの編集」から、自動を選択すると、スーパーストアの「オーダー日」と、予算テーブルの「オーダー日」で結合されます。
これで以下のように予実対比をしようとしますが、年単位で全て同じ予算の値になってしまっています。全ての地方あるいはカテゴリで同じ売上になっています。
より大きな細分である「地域」にまず注目すると、スーパーストアでは「地域」、予算テーブルでは「エリア」となっており、別のデータとして集計できずにいる状態に見えます。そこで、予算テーブルを「エリア」⇒「地域」に書き換えると…
一旦、「地域」単位では集計された状態に見えます。しかし、今度はカテゴリ単位ではやはりおなじ予算の値になっているようです。これも同じくスーパーストアの「カテゴリ」に合わせて、予算テーブルの「製品カテゴリー」⇒「カテゴリ」に変更すると…
ようやく予算の値がバラけました。しかし、今度は予算に歯抜けがあります。全てカテゴリが「家電」のものですね。問題文を見ると予算テーブルの「家電」は「テクノロジー」になっているようです。なので、「テクノロジー」を「家電」に変更する必要があります。元のExcelから修正する必要はなく、以下を実施すると歯抜けがなくなります。
新規シートを追加
列または行シェルフに「カテゴリ」を放り込む
「テクノロジー」を「別名の編集」で「家電」に更新
これでいよいよ予実対比ができます。予算を達成しているか、達成しない場合は50%に満たないかどうかをみます。
・リファレンスラインの分布で「予算」の50%,100%を設定。
・マークシェルフで以下計算式を作成し、色で予算達成かどうかを見る
(データ自体は書かずドラッグ&ドロップ)
SUM([予算 A3:N28+ (サンプル - スーパーストア - 予算)].[予算]) > SUM([売上])
あとは、家電カテゴリにフォーカスすれば答えは出ます。
この問題はTipsの宝庫なので、何度でも復習していきたいところですね!