出産後②_旦那さんとNICU面会
2日目
コロナの緩和で、旦那さんの面会が許された。
電話では、暇さえあれば話してるくらい
ずっと話しをしていたが
何日間も会ってなかったような感覚だった。
◆
入院病棟のドアを出たところに
旦那さんは大きく手を振っていた。
私は相変わらずのよちよち歩きのため、
なかなかたどり着けなかった。
会った瞬間、旦那さんは
「出産お疲れさま!ありがとうね!」と、
涙を流して私をねぎらってくれた。
私も涙が溢れた。
たぶんいろいろな情報を見て、
不安でいっぱいになっていたのだろう。
私は怖くて携帯から遠ざかっていたし、
先生や看護婦さんから状況を教えてくれていたが、
旦那さんは1人で戦っていた。
ただでさえ人一倍心配性なので
とんでもなくいろいろな事を考えていたのだろう…
私ももし同じ状況なら今ごろ検索魔になって
頭の中を怖い情報で埋めつくされていただろう。
◆
NICUに入るとおかゆちゃんは
すやすや寝ていた。
保育器の中では暴れないように
眠らされているそうだ。
旦那さんは初めてわが子と初対面した。
案の定、旦那さんも涙でいっぱいだった。
何回も手を消毒して、
保育器の窓からそぉーっとわが子を触ると、
ふわぁっとした皮膚で、
とてもあたたかかった。
お腹を見ると心拍が早いことがわかる。
先生から現状と治療内容を聞いた。
不安しかないが今はただ、
先生に委ねるしかない。
祈るしかない…
◆
後遺症、障害…
一生何かの病気と付き合っていくかもしれない。
どんな結果になろうとも
私たちは覚悟するしかない。
夫婦で何度も、
頑張ろうね。
信じようね。
何があっても愛していこうね。
そう誓った。
あたりまえの事を、
あたりまえにさせてあげれない事が
こんなにも辛いという事を思い知った。
◆◆
NICUでは連日、いろいろな先生が
現状を説明してくれた。
細かいことまで丁寧に説明してくれたので、
3日目、4日目くらいには
心から信じられるようになった。
やっと安心して寝れるようになった。
そしてちょうどコロナ緩和のタイミングがあり、
旦那さんの面会も回数が増えた。
おかゆちゃんは日に日に回復していくのが
明らかに分かった。
今までずっと不安だったけれど、
子供の回復力を信じられるようになった。