【退職エントリー】国分グループ本社(株) 300年の歴史ある企業は古すぎる昭和企業体質
はじめまして。
最近国分グループ本社(株) を退職したポリゴンと申します。
「なんで国分を辞めるのか?」
「なんで大手を辞めるのか?」
「国分のどこがダメなのか?」
「本当にホワイト企業なのか?」
親からも食品同業者からも会社の方々からも、耳にタコができるほど言われました。
本記事では私ポリゴンがどうして国分を退職する心境に至ったのか、その経緯を業務の実体験を基に紹介していきます。
またタイトルに書いた通り、古すぎる企業体質に関しても言及していきます。
そして終盤には
「退職する人はどんな人?」
「アラサー年収いくら?」
「同期はどれくらい辞める?」
「うつ病社員はどれくらいいる?」
なども紹介していきます。
その前に私の自己紹介。
ポリゴン経歴
新卒から入社
退職年齢:アラサー
職歴:国分グループ本社総合職
新卒地方配属→その後、本社勤務
1.入社前
元々食べることも飲むことも大好きで、採用試験では現場の社員と面接を3回と最終面接を役員と実施し内定を得ました。
内定後もOB訪問や同期との懇親会に積極的に参加し、社員や同期の心証もよく入社の決意を固めました。
また以下の社会的要員も決意した理由になります。
・(当時)業界トップ
・メーカーのような一つのカテゴリー商品にとらわれずに、卸売業として幅広い食品やお酒を扱える
・大企業なので家族や周りの人たちが安心する
・就職四季報を見ても給与が他の企業に比べて高い
2.入社後
入社後にまずギャップを感じたのは縁故採用者が存在し、それをひけらかしていたことでした。
縁故採用者が人格的に優れた人物であれば問題ないのですが、どうも「信用第一」を企業理念に掲げる企業が、ひけらかすようなレベルの低い社員を入社させていることに疑念を抱きました。
冒頭で少し縁故採用者の脇道にそれましたが入社後は研修期間の後に、地方の営業に配属されました。
地方ではいわゆるお局さん的なスレた女性社員の存在や、月140時間残業、残業代なしのブラック労働をすることになりました。
入社前のクリーンなイメージは崩壊すると同時に、同時はこれ(月140時間残業、残業代なし)が普通なのだと職場の上司に言われ錯覚していました。
・縁故採用者の存在
・地方のスレたお局さん
・月140時間労働、残業代なし
3.月140時間残業、残業代なしのブラック部署
「新入社員の朝8:00の出社は遅すぎる」
これはブラック部署に配属されてから最初の週に上司から言われた言葉です。しかも他の社員の前で唐突に怒られました。
「新入社員なら7:30に出てくるのが当たり前。」
全くロジックがない昭和の働き方の概念を叩き込まれたのでした。
そしてそれ以来毎日7:30に出社をしていました。
朝の7:30は早起きすれば問題なかったのですが、酷いのは残業月140時間で、且つ残業代は支給されないということでした。
・給料は初任給20万7千円+営業手当1万
・残業月140時間
・月140時間の残業代は支払われない
・手取りで13-4万くらい
・土日も出勤は当たり前で、上司も土日出社
・先輩がうつ病発症
・管理職はほとんどが昭和人間なのでその働き方が強要される
・管理職をまとめる経営層も昭和人間なので働き方が許容される
そもそも営業になったのも前任者が急遽退職するという経緯があり、その前任者は逃げるように退職して行きました。
そして退職する前任者と最後に酌み交わした時の一言は今でも覚えています。
前任者「お前、ここにいたら死ぬぞ」
実際に国分には過去に自殺した社員もいるので、当時の私は「何でこの前任者は逃げるように業務を押し付けるんだ!」と考えていましたが、今考えるとその前任者の方は非常に賢明な判断であったかと思いますw
そして実際の実務が始まると得意先からの次から次への見積もり依頼、商材提案依頼、怒涛のようにタスクが積み上げられていき全くさばききれません。
そんな終わらない膨大な量なので平日も朝7:30から毎日夜11時過ぎまで働き土日も働き通しました。
家も会社から歩いて行ける距離なので、何かあっても直ぐに駆けつけられましたw
そして寿命を少々削りながら、昨対比120%の営業成績を積み上げたのでした。
4.心が折れる音がした
周囲に認められたいとか、使命感とか、考える暇もなく、常時ぶっ通しで残業月140時間で、残業代は支給されずに土日も働き尽くし、なんとか昨対比120%に売り上げを伸ばした時に年次評価が訪れました。
上司「ポリゴン君、君の評価は×(バツ)ね。」
ポリゴン「え・・・?私が担当した上半期だけ見ると昨対比120%ですよ。上半期は退職した前任者の成果なので僕の分ではないです。上半期だけ見ると120%昨対比何でこれが正当な評価ではないでしょうか?」
上司「いや、これは前任者も含めて年間で評価するものだよ。」
ハッキリ心が折れる音がしました。
こんな寿命を削って昨対比120%にしても×評価。
かたや別の同期は定時上がりで労働許容範囲の業務量で◎評価。
このパワハラ上司が私のことを嫌いなのもわかっていましたが、営業が数値で評価を判断されないんだったらどうするんだよw
耐えられませんでした。
まぁでもそんなパワハラ上司でも上の言いなりになって年功序列で昇進できるのが国分の強みでもありますw
そして心が折れたために、私はある決断をしたのでした。
5.平和な部署へ
ブラック労働を人事に訴えたところ異動になりました。
その後は平和でやりがいのある部署へ異動になりました。
しかしブラック労働の残業は未払いです。
異動後は恵まれた上司から、責任感ある仕事を任されて懸命に仕事に励むことができ正当な評価と昇進を得ました。
残業もありましたがきちんと支給されました。ここから学んだことは、
上司は当たり外れ
部署は上司次第
ブラック部署でなければ残業代が支給される
ブラック部署でなければきちんと労務管理がされる
このように本当に管理職によって職場の雰囲気はガラリと変わりますし、モチベーションも全く異なることを学びました。
あとは基本的には課長職につけるのは早くて30代後半なので、その辺の年代までは物言いができませんし、国分の業務の仕組みは文明の利器に反するおじさんコマンダーによって構築されています。
6.古い企業体質
今までは入社後の経過を書きましたが以下から実際に国分グループ本社で働いた感想です。
300年の歴史ある会社なだけあって、国分は圧倒的アナログ崇拝をしています。
FAX
得意先からの注文はFAXで来ることが多いです。
特に地方の場合はこの傾向が顕著です。
得意先がFAX、また地方の40代50代の国分のお局さんもITに疎いのでFAXを使うことを好むので変革は難しいです。
ハンコ主義
「この書類に印鑑をお願いします!」
スタンプラリーをすることは日常茶飯事です。一つの書類に10個くらい上司、他部署の上司のハンコをもらうこともありました。
ワークフローで承認をもらったのに、その上で印鑑をもらうのはデフォルトです。
これって意味ありますかね?
ハンコを押す管理職も自虐で「目蔵版だから」とかいう始末です。
わかっていても建前で変革できずに業務をがんじがらめにしているのも国分の特徴です。
ホワイトボード
ホワイトボードには出退勤を記述します。
はっきり言って無駄です。
社内メールはGmailを使っているのでgoogleカレンダーでスケジュールを確認すれば良いです。
学閥
学閥が存在します。
これについては他部署の同郷の大学出身者と関係が構築できるので便利な要素でもありますが、大半が若手が酒席を手配したり余興を考えたりして上司を満足させることに甚大な時間を割くことになるので厄介です。
縁故採用
前半部でも説明しましたが、毎年のように縁故採用者が1人2人は入社しています。
縁故採用者の中には非常に優れた人もいるのですが、中には圧倒的に見劣りする人がいるのも事実です。
これも昭和から続く国分の習慣ですかね。
地域密着卸で経営の効率化ができていない
業界トップの三菱食品は効率化を掲げ取引額月間30万円以下の企業とは取引しないと掲げていますが、国分は地域密着型を掲げているので本当に地方の末端まで密着して商売をしています。
地方の末端の4次卸、5次卸なんかは未だにFAXや電話で注文をするところが多く、FAXや電話を是正しようにもできないのが実情です。
とにかく昭和の職場環境で育った世代がそのまま部長職や経営層に居座るので大胆な業務改革も何もできません。
仮に案として上げても、古い企業体質のままに課長承認→部長承認→法務部、総務部とかいろんな部署が絡んできて結局実行できないのが関の山です。
7.なぜ退職を決意したのか
ここからはなぜ私が退職を決意したのかを書いていきます。先に結論を言ってしまうと以下の理由です。
1.古い企業体質に辟易した
2.ジェネラリストとしてのキャリアを歩むことに疑問を抱いた
3.キャリアも住む場所も人事に左右される
古い企業体質に辟易したことは先に説明した通りです。
ジェネラリストとしてのキャリアを歩むに関しては、国分は食も酒も手広くビジネスを手がけてはいますが、それ以外にも受発注、物流、経理、マーケティング、などと複数の部署を経験する人もいます。
仮に国分という看板を投げ捨てて外部に出た時に、自分は一体何を語れて何に貢献できるのかがわからなくなり不安を覚えました。
言い換えれば国分は国分でしか輝けない人材を育てるのです。
会社に依存し、会社にキャリアを操作されるような人生を歩むのではなく、自分の腕力で、自分の信じるスキルを身につけて、人生としてのキャリアをステップアップさせていきたいというのが退職を決意した理由です。
8.国分とは
優れた企業というよりは「何かに守られた企業」
経営層が創造的破壊といって、チャレンジ精神を持たせるように葉っぱをかけているのはわかりますが、古い企業体質が物語るように破壊できないのがこの会社です。
在職中に役員の方とも直接話す機会を何度か頂きましたが、新規提案を上げたとしても、上の、その上の、役員に声が届くまで時間がかかり、「他の企業はやっているのか?」がまず最初の一言です。
結局は、湯船に足先を入れて様子を見てから問題なければ事業に参加する、という感じなので、チャレンジャーとして突き進むことは間違いなくできません。
9.会社の将来は?
現状の売り上げは財務諸表を見れば年々増えていますが、単にM&Aをしているだけです。
また胃袋産業なので日本人の人口はこのまま減少し続けていき、国内売上は必然的に減少してきます。
経営層も国分家を除くと、全て新卒からの叩き上げの社員が100%なので他業界に関しては疎く、外部から劇薬となるような社員を登用したりして変革をしない限り(というかできない)とずっと昭和のままの働き方をしていくことでしょう。
また食酒の流通で影響力のある企業なので簡単に潰れることはないかと思います。
10.アラサーの年収
こちらで公開します。
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