圧倒的に女性が生きづらい国、ニッポン
ジェンダー格差がぶっちぎりに低い日本
2024年の日本のジェンダーギャップ指数は、146カ国中118位。相変わらず先進国ではぶっちぎりで低い。
私はイギリスとアメリカで暮らしたことがあるが、やはり日本は圧倒的に女性が生きづらい国であると感じる。
働き方や子育てのみならず、見えない差別が圧倒的に多いのだ。特に、女性の年齢と容姿へのジャッジメントが群を抜いてひどいと思う。
欧米では「あり得ない」という感覚のものが、日本では平然とまかり通っている。そしてそれに対して女性達が声をあげると、なぜか男性達から「うるさいBBA(ババア)」と袋叩きに合う。
女性差別に対して声をあげると(年齢)差別で返ってくるという、なんとも言葉の通じない感があり、今の日本では虚無を感じる。
はっきり言って、ジェンダー格差解消のためには、現代の社会で実際に力を持っている男性の意識を改革するのが一番早いことは明白だ。
しかし男性の意識を変えるのは、一昼夜でできることではない。
WEFは「現在のペースでは、完全なジェンダー公正を達成するまでにあと134年かかる。これは、5世代分に相当する」と指摘している。
社会への逆襲
正直、女性から社会への逆襲は、もう始まっている。
「前代未聞の少子化」である。
「あなたの国は、子どもを産み育てやすい国だと思いますか」という国際的な意識調査で、日本の女性の4割以上が「そう思わない」と回答している。
女性に産んでもらわないと、国は滅びる。
そんな当たり前のことをないがしろにしてきた結果が、今である。
女性は賢い生き物なのだ。安心安全に子どもを産み、育てることができない社会なら「産まない」。シンプルである。
今、私達にできること
急には良くならない現代の日本で女性が生き抜くために必要なことは、たった一つ。「自立すること」だと思う。
男性に頼らず自立して生きる。自立さえしていれば、男性の顔色を伺う必要もないし、何より自由に生きる選択肢を自分に与えられる。
「結婚」も「産むかどうか」も女性自身の選択であって欲しい。
そしてそんな女性が増えることで、男性が女性を見る目も対等になっていき、女性が生きやすい、健やかな社会に近づけるのではないだろうか。
早く「女性や子供をないがしろにするのは"あり得ない"」という共通認識の広まった社会になってくれと、願わずにいられない。