🐍月食サロス128番の旅 32/71(2)
1863/06/01 の皆既月食、ヘリオセントリック
火星、しし座15°0'20"
火星 ♌16: Sunshine after a storm. [嵐の後の陽光]
しし座の15°台に入ったばかりの火星です。♌15の祭りが去って、今までの盛り上がりはなんだったんだろう? と心にぽっかり穴が開きそうです。何も無くなった時間に、日差しが滲みる。じっと止まったまま動けないんじゃないだろうか? 動けない火星。逆に怖いかもしれません。その溜めの後でどうなるか。
なにしろその火星には、沢山のアスペクトが流れ込んでいます。離反のアスペクトは過去の余波、接近のアスペクトは未来に引き込んでいく流れ、そんな感じもします。まだ遠いものもあれば、近いものもある。
セレスとの150度
火星のアスペクトで最もオーブが狭く、すぐに正確な150度を取るのはセレスです。
セレス ♑16: Boys and girls in gymnasium suits. [体操着の少年少女]
セレスは火星の外側にある小惑星帯にあります。火星は、惑星になれずに留まった多数の集団を、自分の外側にいつも見ています。いったいどんな気持ちで彼ら小惑星のことを見ているのだろうか…? と、火星に心寄せてみますと、怖れ?はありそうな気がします。いつか自分もあのように小さくバラバラになってしまうのではないか? と思わずにはいられないんじゃないのかな? その怖れを追い払うために、「あれは惑星以下だ」と見下したいんだけども、彼らのほうが公転周期は長いし、外側のいたるところから自分を包囲しています。一段上の大きな木星が直接見えれば、きっと安心だったのでしょうが、間で小惑星帯が邪魔をする。
生命の木では、火星がゲブラー、木星がケセドで、間には11力のパスが通っていますが、途中でダートの下側を通ります。ダートを直接通るわけではありませんが、近くを通るときには何か不穏な空気を感じそうです。
小惑星帯の中で一番大きなセレスでも、火星から見れば少年少女ぐらいの大きさかもしれません。小さいんだけども、彼らのほうが物知りのようなのです。
「火星さん、なに呆けているの? だったら体操着に着替えて、一緒に体育館へ行きましょうよ。」
声を掛けられて、火星は我に戻る。服? そうだ、さっきまでお祭りの立派な服を着ていたよな? 見るとそんな服はもうありませんでした。下着一枚でぼんやりと太陽を見ていたようです。
オーブを減らす。40%
あまりにアスペクト線が多いので、オーブを40%にまで減らしてみました。すると、メジャーアスペクトが幾つか消えましたが、マイナーアスペクトはほとんど残っています。
正多角形や、ハーモニクスで考えれば、アスペクトにメジャーもマイナーもないと思うのですが、一般的な占星術では言いますよね。メジャーのほうが見える形で表れやすいのかな? と思います。0度、180度、120度、90度、60度、そのあたりでしょうか。合と、二分割、三分割、四分割、六分割。
なんで五分割を外した? と思いますが、72度なんて数えにくいですし、素数の5は調和重視の世界ではちょっと好まれないのかもしれません。
オーブを40%まで減らすと、火星の持つアスペクトもぐっと減ります。でも木星との72度は残りました。離反ですけどね。
木星との72度
木星 ♎27: An airplane hovering overhead. [頭上を飛んでいる飛行機]
♌15のときが、この♎27とピッタリに72度でした。山車の上と上空の飛行機、上から見下ろしている感じも同じです。
でも火星は♌16度に入ってしまいました。もう山車からは降ろされた。でも頭の上にはまだ飛行機は留まっています。高いところから見通せていた過去や未来の記憶はまだ火星に届いているようです。これまで と これから は違ってくるのでしょう。16度ですから、きっと大きな変化かもしれません。でも流れが途切れているわけではないんだよと、木星は教えてくれているようです。
今日は火星メインに読んでみました。つづく。