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別れる理由

「ひまわりの種」それはもちろん、なるべく全てを採取しようと努めたつもりです。私は多少大雑把な性格ではあるけど、それでもなるべく残らずね。だってあんまり暇だったから、何もさせてもらえないし、する事がない家だったね、あなたの家は。テレビもなし、ラジオもなし、PCは自分の分だけで、私が来ても何もない。あなたはただ自分のすることをたんたんとしているだけでお構いなし。つまらん。それで痺れをきらして言いました「何か手伝いたい」と。それで与えられた作業が「ひまわりの種の採取」です、枯れて乾燥したひまわりの花が100ケくらいダンボールにまとめて入っていましたから、そっから黒い種を取り出す。(彼はその種から「ひまわり油」を抽出しようとしているようです)それでやりにくかったり、手も痛めたりしたけど楽しみながら頑張りました。                   やりきった後、あなたはなのにちっとも嬉しそうじゃないし、お礼一つなく、しばらく放置して。そして少し経って殻のチェックを初めて、執拗にすみずみまで。「全部採った?」と、「うん、ほとんど全部採ったよ・・」それでも納得せず一つ二つ枯れた殻のひまわりの花を取り出し「まだあるよ、、、ほら、ココ」

確かに、一粒二粒ありましたね。あなたの意にそぐわず、すみませんでした。ちっとも有難がられなかった。私、手先を傷つけたのに。それで疲れたから、お風呂に入ってとっとと寝ようと思いました。

しかし季節は真冬、古い日本家屋。隙間風もピュウピュウいって、お風呂場はリビングを出て廊下を渡って一番奥、奥の奥。遠くて寒い。不必要に広くて寒々しい風呂場だった。お湯も溜まってない。「お風呂入っていい?」「どーぞご自由に」それだけが彼の返答だった。しかし寒い。更に山の家だからお湯も出ない。ずっとお湯(赤い方)を出していても、ボイラーが起動したような音がちょっとするけど、ぬるくなって、そのまま待ったけど。ぬるいままだった。ぬるい。でもこれしかあなたには現在与えられてないんですよ、と思って、最低限の箇所を洗って飛ぶように脱衣所に戻る。ブルブルと震えた。幸いにも脱衣所には石油ストーブが!有難て~。。。そこで考えた、なぜ、私はこんなおもいをしなければならないのか?友達以上恋人みたいな人の家に来ていて、一応そういう仲なのに、それで寒くて仕方ない、いっこのケアもされないような人の所にいなければならないの?・・・納得いきませんねぇ。。。アメリカに留学していた時に少しだけ放浪みたいな目に遭ったけれども、それとおんなじ心境である。私も40を過ぎていますけれども。忘れねーからな。

思い返せば、あなたはなぜか、最初に私の家に来たときから「おまえの家は俺の家」みたいな素振りで、あたかも自然にうちにある物を自分の物の様に扱っていました。特に風呂場、ベッド、冷蔵庫。断りなくいきなり入るし、寝心地よくカスタマイズするし、自分の畑で採れて持ってきたものを入れるし。お構いなしだ、それなのにちっとも悪びれず。仏壇があっても悪びれず。                                しかし買い物に行ったリ、食器洗いなんかがあったらそうはいかない。食品を買うときは同じカゴに入っているものを私が持っていると普通に払ってもらうもんだと思うみたいで、支払いが終わっても何一つ言わない。ありがとう、もない。食器を洗わないといけない時も、急に他人行儀になって何一つ知らない人のフリをする。私があなたの家に行ったときは、行ったその日からセコセコ洗い物だけはやっていましたけど。             あなたは最近おっしゃいました「もうそろそろ個人個人の主張でなくて、お互いの、という事にしたいと思いました。」だって。あなたは一昨年から、ご自身のご都合によって私のものを自分のものだとしたり、それが嫌な時には知らんぷりしていましたよ。

そうそう、ある秋の日。もう季節もきちんと覚えていない。明日こそは、またあなたの家に行って、楽しく過ごそうと意気込んでおりました。その日は土曜日。土曜は夜まで仕事だから、明日の朝早くに東京を出て早朝のバスでそちらに伺いますよ、としていた。土曜に仕事が終わり、あぁ何か、彼の好きなものをおみやげに持っていきたいね、あそっか、パンだ。パンが好きだったね、と思ってもパン屋はもう閉店。それではちょっと格好がつかないな、と彼に連絡「ごめんよ、おみやげにと思ったけど。パン屋は閉まっておる。」しばらくして彼から帰ってきた答えはこうだ「パンはいいから、つまみ買ってきて」                             こりゃ一体、どういう事か。つまみ?東京からわざわざ?千葉のイオンにもつまみはあるよね?何か、特別なものを期待されているのかと思って聞いたみたけど「ナッツとか」だって。                     私はとりあえず我慢して、ナッツを買った。少し高級なやつ。そしてスルメの様なものも。下戸の私には、どんなつまみが良いのか分からんが、とりあえずつまみ売り場に佇んで、幾らか買ってみた。            帰って、それらを並べて眺めた。

「行きたくない」                          どうにも、行きたくなくなってきてしまって仕方がない。一度そういう気持ちになったら、もうこれはどうしてでも、行きたくない。どうやったら行かなくて良くなるか、考えればいいじゃないか、と思い          行かなくても良い方法、相手が納得する文面を考える。

もうあんなおもいはしたくないからね。寒い風呂になんて入りたくない。一生懸命作業をした時には「ありがとう」の一言くらいは欲しいし、楽しく自由に過ごしたい。                               そう、楽しくないし自由がない。とにかく彼と彼の家にいても、自由に何かできない、認められないようだ。一度か二度、私は一人で数時間散歩に出掛けたが、それも気に食わなそうだった。何でこちらが機嫌を損ねられなければいけないのか。                          モラハラをされているような気にさえなる。彼はネコと住んでいるのだが、ネコは可愛いみたいだけど、私よりは絶対に。ネコとは通じ合っているようだけど、私よりは絶対に。しかしネコに嫉妬している訳ではない、そんな暇ではない。しかし彼は、ネコとの仲を私に当て付けていた。それもダサいとおもった。                               

彼にはあまり言ってなかったが、私は永い間、姉からモラハラを受けていた。母も厳しかった、家族生活はそれほど楽しくなかった。決まってたし禁止されていたし怒られたくなかったから。大人になって独り暮らしはまぁ楽しい。死ぬほど楽しい、楽しすぎて笑っちゃうくらい。幼少時代がそんなだったから、そういうの、自分に損害を与えそうな人は私、すぐ分かるアンテナが付いてんだよね。もうそれはすんごい鋭い、すぐにピピッとくるんだよ、そのアンテナは誰よりも鋭いから!                  そしてあんたは、そのアンテナに引っかかったのよね。           なので近くには居られません。          

何度も何度も改めました。そんなのイヤだったし、あなたに惹かれていたからね、とても。                              でも残念だけど、ダメだった。根本的に、あなたは優しさのない人。絶対的に欠落している。人とは、多分誰とも暮らせないでしょう。       治らない病気でしょう、誰も教えてくれないし、自分で気づく謙虚さを持ち合わせてない病気だから。                      可愛そうなあなた。

さようなら。 

ありがとう。






























































 




























































































































































































































































お構いなしだ。

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