バスキア展にいったもんがち 1910
自慢にもならんが、NYの美大を出た自分としては六本木の「バスキア展」と聞いてあまり行く気にはならなかった。在学中に映画も作品も嫌なほど観てきた、その際にバスキアの評価は自分の中で完結したからだ。
しかし数少ない友人から誘われては仕方がない、新しい彼の魅力を見つける事ができるのかもしれない、祝日の午後に繰り出した。
入場60分待ち~からの入場料2100円なり~、、、ちょっと行かない内に美術展は2000円を越える時代になってしまったのだなぁ、恐ろし!
展示は今一つだった。新しい発見などない。
バスキアは相変わらず、ポップでひょうきんで、色の使い方がニクい。本能のままに何の気負いなく、生まれ持った細胞が導くままに、魂で描くことが出来るのだった。…それは知っていた。
何が今一つかって、その美術館の見せ方が、だ。
「ただ作品を借りてきて、並べました」という感じ。イヤホンガイドが無料とか(チケット2100円だからね)、その解説が流行の女優を起用しているとかはどうでもいい。幾つかの作品は撮影OKなのがあったのは、ファンにとってはよかったのかもしれないね。
しかし、あれではバスキアの人となりや、絵を描くモチベーションや当時の時代背景、交友関係や人生観もよく分からない。説明もあまりないし、。
じゃぁどこのフォーカスしてるのか?ってどうやら「日本との関係」らしいんだけど、それもかなり曖昧だし、適当である。作品に「Made in Japan」と描かれている、とか、違うでしょ(それは恐らく近くにあった電化製品の文言をそのままキャンバスに書いたと思うよ)。どう見ても企画側の研究不足である。いい資料が見つからなかったのかな?
展覧会のメインは、結局元ZOZOTOWN社長がオークションで落札した作品。話題になってたから、人は群がってたけどね。。。
まぁバスキア君は、そんな風景をあの世から優しく見守ってくれていると思うけど。。。