(基本解説021)国会議員の仕事は「法律をつくる」ことです
(政治や法律の基本解説)
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国会議員のことを英語で
Law Maker 「法律をつくる人」という
議員の本来の仕事は
国民にとって必要な法律をつくることです
国民の暮らしをよいものにための法律
日本は法治国家ですから、国として何か新しい政治を行うときには、その根拠となる法律が必要になります。必要な法律をつくることで、国民の暮らしをよいものにしていくという責任があります。このことから国会のことを「立法府」とも呼ばれます。
国会に提出できるのは内閣と議員だけ
国会で審議する法案(法律案)については、内閣が提出するものと国会議員自らが提出するものがあります。議員自らが提案できるといっても、ひとりでは無理です。衆議院では議員20人以上、参議院で10人以上の署名が必要となります。
法案は議長から委員会へ
準備された法案は、まず衆議院が参議院の「議長」に提出されます。衆議院と参議院のどちらから始めるのかは自由です。議長に提出された法案は、そのあと「委員会」に送られ、その法案に詳しい国会議員が集まって議論をします。専門家の意見を聞くための「公聴会」が開かれることもあります。
委員会から本会議へ
委員会で議論を重ねられた法案は、最終的に「本会議」に送られ、ここで「出席議員の過半数」が賛成すると可決されます。たとえば参議院で可決された法案は、そのあと参議院に送られ、こちらでも「本会議」で「出席議員の過半数」が賛成すれば可決されます。衆議院と参議院の両方で、それぞれ「出席議員の過半数」が賛成した法案は、正式に法律となり、天皇によって公布されます。
「出席議員」と「総議員」
衆議院と参議院の本会議は、総議員の3分の1以上の議員が出席していないと始められません。この「総議員の3分の1以上」を「定足数」といいます。国会が扱うほとんどの議題は、この定足数を満たした状態で「出席議員の過半数」が賛成すれば可決されます。
憲法改正の発議はもっと難しい
これに対して、「憲法改正の発議」は各議院の「総議員の」3分の2以上の賛成が必要になります。「出席議員の」ではなく、「総議員の」となると欠席や棄権はすべて「反対」扱いとなってしまうため、より可決が難しくなります。
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