5、産業革命期の日英からわかる人口転換
ではなぜイギリスと日本は産業革命が起きた時期に違いがあってもそれを契機に人口が増えていったのか。
まず人口の変遷は基本的に三つの段階があるといわれている。第一段階は多産多死型。出生数も死亡数も高い状態である。特に新生児、乳幼児の死亡率が高いため人々は多くの子供を産もうという心理が働く。江戸時代の平均寿命が40歳ほどであったという衝撃的なデータがあるが、これは新生児、乳児死亡率が高かったために大きく平均が下がったことが数字に反映されており、実際60、70歳で天寿を全うした人も